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総合職とエリア総合職【就活】

 JR西日本や三井住友カード、大和証券など様々な企業にエリア総合職という職があります。 郵便などでは「地域基幹職」と呼ぶこともあります。ここでは総合職エリア総合職の違いについて説明します。 

 

エリア総合職とは?

 転勤がない、そのエリア限定の総合職です。 「総合職とエリア総合職で昇給は変わらない」「役職もつく」「転勤がないだけで出世もする」 などと説明されます。

 総合職から「転勤」を引いたものだとしたら、あまりにもおいしすぎる制度ですね。 しかし残念ながら、転勤を拒否して出世することはまずありません。 会社の言うとおりに転勤して、いろんな地域で働いて初めて、いろんな地域をまとめる管理職になれるのです。

 「引越ししまくりたい」というだけの理由で全社コースの総合職を選ぶ人は少ないでしょう。 それでも実際には多くの人が全社コースの総合職を選びます。それは、エリア総合職という制度の秘密にあります。

 

エリア総合職は、一般職の延長

 女性の活用、女性の社会進出が一般化した現在、女性を一般職だけに置いておくのはもったいないものです。 しかし結婚出産となると、転勤を命じた時辞められてしまうかもしれません。 全社コースが前提の総合職だとありうることです。

 そこで、転勤をしなくてもいい総合職ができたのです。それがエリア総合職です。 一般職よりは責任があり、待遇も良いです。その一方で転勤がありませんので、 結婚後も会社に残ってもらえる可能性が高いです。

 金融や大企業のエリア総合職のほとんどが女性社員です。 転勤がないのは女の子用の仕事なのです。男性諸君には転勤を避けて出世する道はないようです。

 

総合職とエリア総合職の違い

 全社コースの総合職は全国をまわって仕事をします。 エリア総合職は1つの支社、1つのエリア内でのみ仕事をします。

 全国の支社をまとめるような仕事は全社コースの総合職にしかできません。 つまり、役職が課長以上になってくるとエリア総合職の席が少なくなっていくということです。

 説明会でこれに関して質問しても、明確な答えは返ってきません。 というのも、エリア総合職は一般職では物足りないけど引越しは嫌だという女性のために作られました なんて言ってしまえば男女雇用機会均等法違反になってしまうからです。

 また「待遇に差がある」ということも言えません。「エリア総合職は出世しにくいよ」なんて言っては、 叩かれる原因になります。

 役職がつかないわけではないですし、同じ昇給表を使ってはいるので嘘をついてはいませんね。 役職のつきやすさ、昇給のスピードについて触れられていない点には注意しなければなりません。

 しかし「全社コースにはできて、エリア総合職にはできない仕事はたくさんある」とだけ聞き出すことができました。 この言葉がすべてを物語っていますね。まあ同時に「エリア総合職でないとできない仕事もある」とも仰っていたのですが。

 「部長にもなれるエリア総合職」だなんてうまくいったものです。そのエリア限定の総務部の部長にはなれるかもしれませんが、 営業部の部長や、商品開発部の部長は無理でしょう。部長はいろんな地域の社員をまとめなければなりません。 一つのエリアだけで勤めて部下に出来る人は少ないです。

 「部長にもなれる!」は逆に言えば「どんなに頑張っても部長どまり」というわけです。部長ですら狭き門です。 本部長や理事、役員にはなれないと白状しているようなものです。 やっぱりエリア総合職は一般職の延長だと言えますね。

 

エリア総合職では出世の道も狭き門

 全国を取りまとめるような役職はたくさんあります。 課長や次長は全国の平社員を取りまとめ、部長は全国の課長を取りまとめます。

 エリア総合職でその支社にしかない部署の課長や部長にはなれても、 全国にある部署の課長や部長になることは難しいでしょう。 ましてや本部長や役員となると全国を転々として全社のことを知らないと非常に厳しいです。

 その一方で、そのエリアにしかない部署でも、全社コースの総合職がエリア総合職を押しのけて役職を得ることはできます。 そのエリア特有の事情は、部下に聞けばいいからです。エリア総合職の課長補佐がその役割を果たしてくれることでしょう。

 さて、エリア総合職の部下とはいったい誰なんでしょう? それはエリア総合職の後輩と一般職です。

 そういうわけで、出世を目指すならエリア総合職ではなく、全社コースの総合職で入社するべきです。

 

一般職よりはエリア総合職!

 近年、高学歴な女子就活生にも一般職が人気です。慶應だったり早稲田だったり、旧帝大に在籍している女子学生が、 一般職を希望しているというニュースをよく見かけますね。 これを単に「女の子は意識が低い」と断じてしまうのは早計です。

 そもそも「転勤あり」は「総合職」、「転勤なし」は「一般職」のような二者択一の人事制度に問題があります。 高度経済成長期は女性は専業主婦で、男性が転勤になればついていくというのが一般的でした。 しかし、女性の社会進出が進んだ以上、男性中心の人事制度では時代に追い付けていないのです。

 そこで「総合職」と「一般職」の中間に「エリア総合職」という職ができたのは、ここまでで説明してきたとおりです。

 確かに全社をまとめる幹部になるには、時には転勤も必要です。しかし、転勤を経験しないで出世していく人がいるのもまた現実です。 仕事の能力それ自体には「転勤」は関係なく、キャリア形成の一部に転勤が関わってくる場合があるというだけの話です

 パソコンの登場以来、仕事の内容は高度化しています。パソコンが普及する前は、新入社員の仕事は「資料探し」だったそうです。 この「資料探し」とは、会社の棚にある書類の山から、目当ての資料を探し出すことを言います。 ただそれだけが新入社員の任務だったのです。

 資料を探したり、電卓をたたいて足し算したり、文書を作成したりするのはすべてパソコンで簡単にできる時代になりました。 新入社員はもちろん、一般職の仕事も昔に比べて高度化しました。 会議資料や営業資料の作成、与信調査、入金管理など、昔は総合職がやっていたような仕事も今では一般職がやっています。 会社によっては一般職が営業に出されることすらあります。

 しかし待遇はどうでしょうか。仕事が高度化した一方で、劇的に待遇がよくなったということはありません。 特に一般職は昇進も昇給もゆるやかで、「総合職の半分くらい」のスピードです。 総合職が10年で獲得する地位は、一般職では20年かかります

 一般職は仕事が高度になっている一方で、待遇は悪いままなのです。 ただ「転勤がない」というだけで、キャリアの道がほぼ閉ざされてしまうのは残念なことです。 しかし、結婚や出産を考えると転勤のある総合職には応募できないという女性が多いのが現実です。

 また残念なことに、IT化の進展のため、一般職の採用は減りつつあります。 「一般職100名の枠に対して7000人が応募する」なんてこともよくあるようです。 一般職も非常に狭き門なのです。

 エリア総合職は会社と女性のミスマッチを解消する目的でつくられた職です。 エリア総合職を採用している会社では産休や育休の制度も充実しています。 会社にとってもやはり、結婚してすぐ退職されるよりは、また会社に戻ってきてもらいたいところです。

 まとめると、一般職は待遇が悪いのでエリア総合職を志望するのがおすすめです