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公務員はサービス残業が多い?

 「公務員定時で帰れる」とよく言われますが、 一方で「公務員はサービス残業が多い」ともちらほら聞きます。 実は、公務員は部署によってサービス残業多いのが現実です。 

 

公務員は定時で帰れない

 「公務員は定時で帰れる」というのは勘違いです。 部署によっては暇な時期もあり、定時で帰れることもあるでしょう。 しかしこれは民間企業も同じことです。公務員はすべて定時で帰れるというわけではありません。

 市役所の窓口は17時で閉まります。これを見て「公務員は定時で帰れる」と勘違いしている人が多いようです。 ところが、窓口対応をしているのは新規採用された1年目の職員か、パート・非正規職員です。 もしくは窓口業務を外注しており、民間企業が窓口対応をしている役所もあります。

 窓口が17時に閉まって、帰っていくのは正規の公務員ではなく、非正規職員や民間企業の社員なのです。

 正規の職員は窓口が閉まっても、仕事はたくさんあります。 住民票や戸籍を管理は公務員の仕事のほんの一部にすぎず、 公共工事や図書館・公園・学校など公共施設の管理運営、市民向けイベントの発案・実行など、 広範な仕事があります。

 当然ながら窓口が閉まっても仕事はたくさんありますし、 毎日定時で帰宅できるほど暇ではありません。

 そして、「公務員は残業が少ない」というのもマスコミによるミスリードです。

 

「公務員は残業が少ない」のカラクリ

 「公務員は残業が少ない」とよく言われます。しかしこれ、 公務員のついたウソに騙されています。 「残業が少ない」のは公務員のついたウソです。

 霞が関の中央省庁では、国家公務員の平均残業時間が「37時間」とされています。 しかし国会が開催されている時期に37時間で済むわけがありません。

 なぜ官僚がタクシーチケットを使うかというと、帰るころには終電が終わっているからです。 国会の期間中は真夜中の2時でも国会議員から電話がかかってきます。 そもそも帰れないという事態が頻発し、例えば農林水産省には「仮眠室」が設けられているほどです。

 地方公務員でも同じことで、議会がある時期、会計検査がある時期は非常に忙しく、 真夜中でも県庁は電気がついていたりします。 しかし公務員は「残業なんてない」といいます。なぜでしょうか。

 それは「残業をしてはいけないので、残業していないことにしている」というカラクリです。

 

公務員はサービス残業が多い

 公務員はサービス残業が多いです。「平均残業時間は37時間」と言われていますが、 部署によっては37時間とは比較にならないほどのサービス残業が発生しています。 公務員はサービス残業なんて違法行為を堂々と公表するわけにはいきませんから、「残業していない」と言います。

 公務員のサービス残業は「予算」に秘密があります。

 公務員は予算の範囲内で仕事をしなければなりません。 基本的に公務員の仕事は儲かる仕事ではなく、儲からない、 誰もやりたがらない仕事を代わりにやるものですから、お金はかかる一方です。

 公務員は毎年、国会や県議会の時期が近づくと、予算案を編成して国会や議会に提出しなければなりません。 予算がなくては行政サービスも交通網の整備も何もできないため、予算案を作ることが第一の仕事になります。

 予算案が可決されると、その予算の範囲内で仕事ができるようになります。 「予算の範囲内」が公務員のミソです。

 実は予算は公共工事に必要なお金、ゴミ処理業者への外注費、補助金や助成金だけでなく、 公務員の給料も予算で決められます。残業代や昇給も、予算で管理されているのです。

 いまどきの国会や議会は予算をとにかく圧縮することに力を入れています。 なんとか歳出を抑制するために予算を削るのです。そこで予算を削られてしまうと、 残業代を払う原資がなくなってしまいます。

 公務員は「予算の範囲内」で仕事をしなければなりませんので、 予算から残業代が削られると、残業代は出ません。 残業代を請求しようにも、そもそも払うお金がないのです。

 残業代が払えなくなるのは、予算から残業代が削られたときだけではありません。 トラブルが発生して予想以上に残業しなければならなくなってしまったときも、 余分な残業代を支払う予算などないのです。このときも、残業代は出ません。

 残業代を請求できませんし、サービス残業をしていると公言するわけにもいきません。 ではどうしましょうか。

 残業していないことにするのです。

 これを真に受けて「公務員は残業が少ない」と思い込んでいる人があまりにも多すぎます。 実際は部署によっては信じられないほどサービス残業をしています。 中央省庁で働く国家公務員の残業時間が月200時間を超えることも、実は珍しくありません。

 予算がつく部署では200時間分の残業代が出て、予算のつかない部署では残業代は0円なんてこともあるのです。 昇給すら予算次第なのですから、恐ろしいものです。

 

公務員の残業には上限がない

 公務員の残業には上限がありません。民間企業であれば月45時間が残業の上限として定められており、 労働基準法で守られていますが、公務員には労働基準法が適用されません。 法律や条例でも公務員の残業時間については定めがありません。

 そのため、残業代がつく部署では何十時間、何百時間と残業して、残業代がごっそり入ってくる場合もあります。 しかし、「残業が多すぎる」と思っても、対抗する手段がありません。 予算がなく残業代がつかない部署で何十時間、何百時間と残業しても、超過勤務で訴えることもできませんので悲惨です。

 なぜなら公務員には残業時間の上限がないからです。

 こうでもしないと役所は仕事が回らないほど人手不足です。 繁忙期には徹夜で仕事をして、徹夜明けもそのまま仕事を続けます。 仮眠をとると余計につかれるからと、寝ない人もザラです。 

 それでも国会や議会は「公務員の人数が多い」などと文句を言い、公務員の人数を減らし続けました。 ますます公務員の労働環境は悪化していき、予算も減り、給料も減っています。 国がつぶれかねない重大事項だと思います。

 

地方の出先機関は暇?

 「中央省庁はともかく、地方の出先機関は暇でしょ」という人たちもいます。 確かに公務員は激務でサービス残業ばかりというわけではなく、 残業がほとんどない部署もあれば、残業代がガッツリつく部署もありますし、 仕事がなく暇な部署だってあります。

 ところが、仕事がない地方の出先機関がマッタリ高給かというと、まったくそんなことはありません。 なぜなら地方の出先機関で暇なところは、予算がつかないからです。

 予算がつかないということは残業代はもちろん出ませんし、仕事もありません。 さらにつらいことに昇給する原資もないのです。

 昇給できないということは、人事考課で高い評価をつけることができないということです。

 つまり、仕事がない地方の出先機関に飛ばされると、もう出世はないということです。 小規模な出先機関の所長は、本庁の課長補佐に相当します。 年収600~700万円ですね。

 所長ですら600~700万円ですから、小規模な出先機関で働く人の年収はもっと低いものです。 残業代もなく、昇給も少なく、出世はなく、仕事もないのです。つまりは民間企業でいう「窓際族」です。

 窓際族を目指している人ならともかく、窓際族をうらやましいと思う人はあまりいないでしょう。 地方の出先機関は給料も低ければ、栄えも誉れもありませんので公務員だって行きたがらないものです。

 地方の出先機関や暇な部署ならマッタリ高給かというと、まったくそんなことはなく、 仕事がなければ残業代も昇給もありませんので出世の道を断たれた窓際族というわけです。