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就活に英語は必要か?

 就活英語必要でしょうか。 確かに就活をしていると、面接で「TOEICのスコアは何点?」と聞かれることもありますし、 エントリーシートにTOEICスコアや英検などの英語系資格を記入する欄があります。 とはいえ、就活英語必要とまで言えるのでしょうか。 

 

英語が必須な企業

 就活英語必須とする企業も多くあります。 「TOEICスコア○○点以上」でないとエントリーもできない企業すらあります。 英語のスキルが求められる企業はどんなところがあるか見ていきましょう。

 1.海運・航空業界

 日本郵船、商船三井、ANA、JALなどの海運・航空業界では英語のスキルは必須です。 貿易・運輸の業務なので、外国人と英語で話す機会は必ずあります。日常会話レベルでなく、 ビジネス英語のスキルが必要です。

 2.プラントエンジニアリング業界

 日揮・千代田化工・東洋エンジニアリング・JFEエンジニアリング・新日鉄住金エンジニアリングなど、 プラントエンジニアリング業界では英語力が必須です。というのも、プラント建設の仕事は主に海外で行われるからです。 それも欧米ではなく中東・東南アジア・アフリカなど工場の建設が必要とされる地域です。

 日本語だけではなかなか厳しい業界でしょう。

 3.総合商社

 三菱商事・三井物産・住友商事・伊藤忠商事・双日などの総合商社も英語力が必要です。 総合商社は国内だけでなく海外を相手に商売をしており、貿易・ODAなど業務も広範です。 総合商社もビジネス英語が必要ということになります。

 4.重工業

 三菱重工・川崎重工・富士重工・IHI(石川島播磨重工業)などの重工業も英語力が必要です。 物資の調達も、販売先も海外企業という場合が多いからです。重工業は内需でやっていける時代は終わっています。 今後も海外売上比率はあがっていくでしょう。

 

英語力が有利になる企業

 英語力が有利に働く企業を紹介します。 以下で紹介する企業では、英語は必須ではないものの、英語ができると重宝される業界です。 就活でもTOEICや英検を持っていると有利に働きます。

 1.自動車メーカー

 トヨタ・ホンダ・マツダ・日産などの自動車メーカーでは英語力が有利に働きます。 日本車は内需も相当なものですが、海外での売り上げも非常に重要です。 貿易摩擦を引き起こすまでに自動車の海外販売台数は伸び続けており、今後も英語力は求められていくでしょう。

 2.電機メーカー

 日立製作所・東芝・三菱電機・ソニー・パナソニックなどの電機メーカーも、英語力が有利に働く企業です。 日本製の産業機器は信頼性が高く、海外でも人気です。内需ではやっていけない時代になってきていますので、 今後も英語力が求められる業界です。とはいえ、国内部門も大きいため英語力が必須かというとそうではありません。

 3.化学メーカー

 三菱ケミカル・住友化学・旭化学・三井化学・昭和電工・富士フイルムなどの化学メーカーでも、 英語力が求められています。材料の調達先は必ず海外企業ですし、販売先としても海外企業は重要です。 他のメーカーと同様、英語力があると有利に働きますが、国内部門も大きいため英語力が必須とまでは言えません。

 

英語力が不要な業界

 英語力不要な業界も実はあります。 海外と関わらないのであれば英語力は必要とされませんし、特に評価もされません。 グローバル社会と言われる今日この頃、英語力が不要な業界もあるのです。

 1.建設業界

 鹿島建設・大林組・大成建設・清水建設・竹中工務店などの建設業界は英語が不要な業界の典型例です。 海外が原則のプラントエンジニアリング業界と異なり、建設業界は国内が原則です。 イレギュラー的に海外のODA案件に関わることもありますが、稀です。

 特に公共工事の部門では一切英語を必要としません。発注者が日本政府・地方自治体であり、 入札説明書にも「使用する言語は日本語に限る」と明記されています。 ここまで徹底的に英語を使わない世界はそうはないでしょう。

 公共工事の他に、公務員の仕事を助ける建設コンサルタント、資材調査会社、物品の卸業者も同様に、 入札関係の仕事をする場合は一切英語を使いません。

 2.銀行

 みずほ銀行・三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行などの銀行も、英語を必要としません。 銀行については国ごとに法律が違い過ぎて海外進出はできませんし、お客さんも日本人ばかりです。 仕事で使わない英語を求められることはありません。

 ただし融資するにあたって企業の契約書を見たりするのですが、海外企業との取引だった場合は、 英語の契約書を読み込まなければならない場合もあります。その意味では英語力は必須ではありませんが、 読み書きができたら便利ですね。

 3.インフラ業界

 東京電力・関西電力・中部電力などの電力会社、東京ガス・大阪ガス・東邦ガスなどのガス会社、 東急・京急・阪急・阪神・南海・近鉄・名鉄などの私鉄、JR東日本・西日本・東海などの鉄道業界、 NEXCO東日本・中日本・西日本・首都高速・阪神高速などの高速道路会社、NTT東日本・西日本などのインフラ業界は、 英語が不要なことで有名です。

 自社資産のある地域、例えば電線を引いている地域、ガスパイプを引いている地域、鉄道網を整備している地域、 高速道路網を整備している地域、電話回線を引いている地域以外での仕事は基本的にありません。 海外と関わるのは電力会社やガス会社が燃料を調達する際くらいです。

 とはいえ通常、燃料は商社を通じて買いますので、英語が活躍する場はありません。

 これらの企業は説明会でも、面接でも、一切「英語」という言葉が出てこないので面白いですね。

 

英語ができると選択の幅は広がるが、必須ではない

 確かに英語ができると、就活での選択の幅は広がります。 英語ができないよりは、英語ができるほうが選べる会社は増えるのです。 しかし、「就活は英語がないと話にならない」というのも嘘ですし、英語ができるほうが年収が高くなるというのも疑問です。

 不動産会社で年収何千万という人たちも基本的に国内不動産の売買で儲けていますし、 保険会社で年収何千万という人たちも日本人向けにたくさん契約を取って儲けています。 英語が不要な銀行は高収入で有名ですし、インフラや建設業も年収は比較的高めです。

 倉庫業界のように英語が必要そうで、特に求められない会社もありますし、 製薬業界のように英語が不要そうなのに、TOEICスコアで足切りが行われる会社もあります。

 建設業界・銀行・インフラ業界を目指す就活生は特に英語で悩む必要はありません。 英語の資格は本当に問われません。

 一方で、英語ができると英語必須な会社にもエントリーできます。 倉庫業界を目指していて、海運や航空業界も見ることができます。 銀行だけでなく商社も回って、重工業やプラントエンジニアリング業界も見たいという場合には、 英語力が役立つでしょう。

 実際のところ、英語ができなくても海外勤務になる可能性はあります。 英語とは無縁な生活を送ってきたサラリーマンが突然海外勤務を言い渡されるのは、よくあることです。 それでも意外となんとかなってしまうものです。

 

英語ができても仕事ができなければ意味がない

 英語力自己PRにはなりますが、英語力がないと就職できないというのは大きな誤りです

 ときどきエントリーシートで英語力の話しか書いていない人が見受けられます。 「英語を使って仕事をしたいため英語の勉強を頑張った」のように、英語自体が目的になってしまっている場合です。 あくまでも英語力はオプションです。「英語を使って仕事がしたい」だけなら、通訳になるべきでしょう。

 英語で自己PRをしたいのであれば、「英語を使って仕事がしたい」ではなく、「広いフィールドで活躍したい」というように、 「英語力があるからできること」を目標にして書くべきです。

 いくら英語力必須の企業であっても、英語力だけが必要なら通訳を雇えばいい話です。 通訳ではなく総合職を募集する理由は、仕事ができなければ意味がないからです。

 よく考えてみれば当然です。英語が話せるだけでどんな仕事もできるなら、 日本企業は外国人だらけでしょう。現実にはそうなっていません。英語が話せる以外に、 「仕事ができること」が大前提だからです。

 当然ながら英語力があっても面接官に気に入られなかったら不採用ですし、 英語力があるからといって仕事ができることには直結しません。 結局のところ、就活はあらゆる要素を総合的に判断されているのです。

 英語力アピールはもちろん、「就職活動の軸」に沿って将来の夢を実現する過程で必要だから、 という流れでアピールする必要があります。英語のスキルは「手段」であって「目的」ではないのです。