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新卒

 新卒就活とはどのようなものでしょうか。 新卒とはもちろん、大学を卒業し、ただちに就職するつもりの大学生のことを指して言います。 大学在学中に新卒採用に応募し、大学4年生の10月に内定をもらい、卒業後ただちに働き始めるのです。 

 新卒に対して既卒とは、大学を卒業してから就職活動をする人のことを指して言います。 しかし既卒の就活は困難を極め、そのままニートやフリーターになる場合も多いです。 既卒の就活は、新卒の就活と比べて不利なのです。

 そのため大学生は「新卒」と呼ばれる間に、つまりは大学在学中に就職活動を行い、 卒業までに会社から内定(=4月1日から採用する約束)を得ようと努力するのです。

 新卒の就活では、大学3年生の3月からリクナビやマイナビに登録し、 合同説明会、単独説明会に参加することで始まります。この時期を逃すと、新卒の就活は失敗します。 留年し、次の3月に翌年度卒で応募するか、卒業して第二新卒で就活するかしかなくなります。

 

なぜ新卒が有利なのか

 日本では、新卒で入社するのが有利であり、 新卒採用でなければたとえ大企業でもダメだという風潮があります。

 日本の会社は新卒信仰が根強く、新卒でなければ中途採用になります。 中途採用は優遇されることがほとんどありません。いくら優秀な人物であっても、 新卒採用で入社したのでなければ出世もできず、昇給もそこそこです。

 なぜ日本では新卒が有利で、中途採用では出世ができないのでしょうか。 これには様々な理由があります。

 一つは、横並びや没個性をこよなく愛する僻み根性です。 サラリーマンは、部下がみんな同じで自分の言うことをよく聞くことを求めます。 仕事も自分と同じようにやってほしいのです。つまりは、管理したいのです。

 新卒採用なら、他の会社で働いたことがないので、自社一色に染めることができます。 仕事のやり方はこれしかないと思わせ、部下にも自分と同じやり方をさせるのです。 これで上司は管理がしやすく、みんなと同じなので失敗しても言い訳ができます。

 しかし中途採用だと、他社の仕事のやり方が染みついていますから、 細かいところから教育し直さなくてはなりません。 「何も知らない」より「違うやり方を知っている」ほうが教育しづらいのです。

 二つ目は、サラリーマンは内弁慶であることです。 23歳のころからの新卒採用の部下と、40歳になってから入ってきた中途採用の部下とでは、 上司は中途採用の部下のほうに気を遣うのです。よそ者には強く言えない節があります。

 新卒採用の部下には言いたい放題ですが、中途採用の部下には言いたい放題できないのです。 こういう意味でも中途採用は扱いづらい部下になってしまうのです。

 三つ目は、仕事一筋何十年という職人気質を重んじる国民性です。 一つの会社で、一つの仕事を何十年も続けるという職人性がウケるのです。 これはスポーツの世界でもよくみられる日本人特有の国民性です。

 オールスター戦でイチローがピッチャーを務めて反感を買うということがありました。 イチローは外野手で、強力な打者です。しかし普段はピッチャーではありません。

 普段からピッチャーをやっている選手を置き去りにして、普段ピッチャーの練習をしていないイチロー、 つまりピッチャー職人でないイチローがピッチャーをやることに対して「ピッチャーなめてんのか!」と反感を買ったわけです。

 サッカーでもそうですね。ワールドカップ前にテレビに出演しようものなら、 「真面目に練習しろ!」「テレビに出ている暇があるならサッカーをやれ!」 などとバッシングを受けてしまうのです。

 外野手なら外野手、サッカー選手ならサッカー選手としての仕事以外をするのは許されない。 これが日本人の職人気質を重んじる国民性です。 こういうわけで、転職は軽蔑され、最初から最後まで一つの会社で働くことが素晴らしいとされているのです。

 

新卒の退職

 現実には新卒採用が素晴らしいかというと、そうでもありません。 新卒採用だと、新入社員は悟りを開いてはいませんし、 「この会社にしがみつかないと死んでしまう」というような意識もありません。

 会社と気が合わないと感じたら、会社の性格に自分を合わせるよりも、転職を考えるのが今の時代です。 新卒の新入社員はすぐに退職してしまいます。

 新卒の離職率、3年以内離職率は会社にもよりますが、一般に「ブラック企業」と呼ばれている会社ほど、 離職率は高いです。しかし、必ずしも離職率が高いからブラック、低いからホワイトというわけではありません。 会社の社風が肌に合う、合わないという問題は、どの会社でも起こりうることです。

 会社は会社説明会などで、自社の良いところしか語りません。 なんとか優秀な新卒を集め、上司や他部署に褒めてもらえるような人材を採用したがります。 新卒の新入社員は会社の悪い部分を知らずに入社するのです。

 入社すると現実が見えてきます。会社の悪いところがたくさん出てくるのです。 「有給休暇の取得率が高い」と聞いていたのに、実際に有給をとっているのは一般職の女性だけだったとか、 「残業は月に30時間くらいだ」と聞いていたのに、実際はタイムカードに書ける残業時間が30時間なだけで、 実際は月に100時間くらい残業しているというようなことです。

 これを入社後のギャップといいます。入社前に想像していた会社と、入社後に知った会社の違いですね。 入社後のギャップが大きければ大きいほど、新卒は退職していきます。 騙されたのだから、辞めても仕方がありません。

 しかし転職は冷遇されます。入社後のギャップに耐えた新卒ばかりが評価されるのです。 騙されても耐えるという謎の根性論の登場です。 泣き寝入りすると褒められるのです。

 会社に時間と労働力は売っても、人生まで売り飛ばす必要はありません。 本来は、騙された新卒はバンバン退職するべきです。

 新卒で退職するのは早くて1か月、遅くて3年です。 銀行や保険会社などの金融業界では1か月で退職する新卒も多いです。 退職の理由はやはり「ギャップ」です。

 退職は早ければ早いほど傷も浅いです。今は第二新卒という制度があります。 新卒で入社したことを「なかったこと」にして、第二新卒として就活し、 再度別の会社に新卒として入社することが可能なのです。

 騙された、この会社ではやっていけそうにないと思ったら、 1年以内に退職して就活し直すという手もありますね。

 

第二新卒

 第二新卒とはなんでしょうか。 新卒ではなく、中途でもありません。第二新卒は、新卒と同様、正社員として働いたことがない人のことです。

 新卒と第二新卒の違いは、大学を卒業しているか、していないかの違いです。 新卒は大学卒業前で、在学中に内定を獲得することを目的とした就活です。 一般的な新入社員は新卒採用です。大学4回生の8月から面接を受け、10月に内定をもらい、卒業してただちに働き始めるのです。

 一方で第二新卒は、すでに大学を卒業しています。卒業してから就活をし、 翌年の4月から働き始めます。大学卒業から入社までに時間が空くのが第二新卒です。

 第二新卒の就活は大変厳しいものです。社会は第二新卒にあまり理解がありません。 大企業は第二新卒より、若い新卒を優先します。卒業後ただちに働き始めることに価値を感じているのです。 第二新卒より、新卒が優れている理由はあまり思いつきませんが、そういうものらしいです。

 なぜ第二新卒が不利なのかというと、新卒に比べて年齢がいっていることも一つですが、 卒業後ただちに働くのが普通なのに、なぜ卒業するまで進路のことを考えなかったのかという疑問が最大の理由です。 「普通」という枠から外れている。これだけで不採用にする理由になるのです。

 会社は横並びで没個性な新入社員を求めます。 「普通」でない人は扱いづらい可能性が高いのです。 それなのに採用選考では「個性的な学生」だの「個性的なエントリーシート」だのを求めるのです。 おかしな話ですね。

 新卒採用で入社した会社を退職して第二新卒として就活する場合、 元の会社と同じランクの会社に内定がもらえると期待してはいけません。 いわゆる大企業、有名企業は第二新卒を冷遇しています。

 IT企業やベンチャー企業では「新卒」にこだわらない会社も多く、 私の友人の中には大学や大学院を中退し、即座に入社した人すらいました。 第二新卒で入社できる会社は「若い会社」であることを覚悟しましょう。

 

辞めたい新卒

 新卒で入社し、会社を辞めたいと思うことは何度もあります。 一度や二度程度ではありません。毎日「辞めたい」と思いながらサラリーマン生活をしばらく続けることになります。

 残念なことに、辞めたいと思わなくなるのは会社が楽しくなってきたからというより、 諦めのほうが大きいです。辞めたくても、辞めたところで転職は厳しく、転職できたとしても結局は同じ苦しみを味わうことになることがわかっているために、 もはや諦めてしまうのです。

 それでも辞めたいならば仕方がありません。バンバン辞めて転職しましょう。 入社後のギャップに苦しみ、辛い人生を歩むくらいならもっと別の生活を探す方が有意義でしょう。

 新卒が辞めたくなるタイミングは入社3か月後と、3年目です。 3年耐えれば、なかなか辞めるという思いは出てきません。 悪く言えば、3年会社に居続ければ、もはや辞める気力すら起こらないということです。

 新卒が辞めたくなるのも当然です。これまで自分のためだけに勉強し、 全てが自分のためだから気を抜くのも自由、遊ぶのも自由、休むのも自由でした。 しかし入社すると事情は変わります。

 もはや時間の自由はなくなり、終業後も会社の付き合いでプライベートの時間を削られます。 上司に気を遣い、客先に気を遣い、自分のためではなく会社、株主、上司のために働くのです。 生活が一変しすぎです。

 大学が悪いのか、会社が悪いのかは一概には言えません。 しかし辛いことに変わりはありません。

 私も常に会社を辞めたいと思いながら毎日会社に通っていますが、 こんなことは誰に聞いても同じです。会社で働く友達も、公務員になって県庁で働く友達も、 みんな「辞めたい」と思いながら通勤しています。

 つまり、どこに就職しても苦しいのは同じということです。 「ホワイトすぎて楽しすぎwwwww」などと言っている友達は皆無です。 一見楽しそうに見える会社でも、辛いことはたくさんあるようです。

 どうせ転職しても同じということは肝に銘じておきましょう。