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就活と海外経験

 就活をしていると「海外経験は?」と聞かれることがあります。 今思うと、海外経験やら英語力をきいてくるのは、概してただちに海外出張を控えている会社ばかりでした。 つまり、海外展開していても海外事業部に配属されない限りは国内、という会社ではそこまで重視されないということです。 

 果たして英語は役に立つのでしょうか?

 私の会社も海外事業部があり、他の部署でも資格として英検2級はとっておくように言われます。 しかしながら一応言われるだけで、一生懸命英語を勉強している姿はありません。

 仕事で使わないからです。

 一方で商社やプラントエンジニアリングなど、海外での事業が前提である会社は、 すぐにでも海外出張を予定しているので英語力は必須になります。 まあそういった企業を志望している人はすでに英語を勉強していると思いますのでおいておきます。

 国内企業で海外事業”も”しているというような会社は、英語はそこまで重要ではありません。 年配の方の認識としては「ツアーじゃなくて個人で海外旅行行ったの!すごい!」というものです。 私も入社してから、会社の役員に大変お褒めをいただきました。 海外旅行に行っただけで資格も何もないのに

 TOEICを○○点とれば大丈夫!と思っている方もいるようですが、 TOEICの点数があるから採用!となるわけではありません。 ニトリも600点あれば海外勤務ができるそうです。

 さて、仕事に海外経験が役立つのでしょうか。 海外留学ならともかく、海外旅行程度では何の役にも立ちません。 遊びに行ったという経験が役立つのなら、会社は社員に大型連休を用意して海外旅行に行かせるでしょう。

 一橋大学では2018年以降に入学する大学生に、海外留学を課すようです。 海外留学をしない限りは卒業できないというものです。 卒業要件に海外留学を入れるのには何の意味があるのでしょうか。

 大学は学問の場であって、就職予備校ではありません。 卒業後の仕事のために、大学が強制して海外に行かせるものではありません。 学生が海外に行きたければ行けばいいのです。

 しかしこれが時代の流れ。いずれは海外留学が当たり前になってくるでしょう。 そうなったとき、海外留学をしていない就活生は不利になっていきます。

 

就活で海外経験は重要じゃない

 今はまだ、就活で海外経験はそれほど重要ではありません。 英語は就活の本質ではないからです

 三菱商事や三井物産などの一流の商社、新日鉄住金やJFEスチールなどの一流の高炉メーカー、 国家公務員のキャリア官僚になった友達も、誰一人として海外留学の経験はありません。 TOEICを受けてすらいない友達もいます。

 海外経験など、就活を終えてから卒業旅行でもすればいいのです。 就活は、一緒に仕事ができるかどうかが最優先されます。 海外経験豊富で英語が話せても、仕事が出来なきゃ意味がありません。

 英語ができる人を採用したいなら、アメリカやイギリスで採用活動をするはずです。 もしくは帰国子女ばかり集めるはずです。重要なのは海外経験ではないのです。

 海外経験に限らず、どんな資格があったら有利だとか、こんな経験があるから有利だとか、 大した影響はありません。 数か月の勉強で取れるような資格は、入社してから取ってもいいのです。

 私の同期はもちろん、大学の友人も資格を持っていた人はほとんどいません。 「一度も正社員として働いたことがない」という資格だけです。 普通自動車免許すらなくても大丈夫です。

 海外旅行は楽しいので卒業旅行としておすすめしますけどね。

 

なぜ面接で海外経験を聞かれるのか

 就活ではなぜ海外経験が質問されるのでしょうか。 面接ではよく英語について聞かれます。留学の経験がないことは、エントリーシートを見ればわかることです。 それでもなお、英語のスキルを聞かれるのです。「海外旅行は行ったことある?」などと形を変えて質問されます。

 これは、「今後海外に出て仕事をする気はあるか」「英語の勉強についてどう考えているか」 が問われているのです。というのも、インターネットの普及で急速にグローバル化が進展し、 国内の需要は飽和気味どころか海外企業にシェアを食われています。スマートフォン市場が良い例ですね。

 いずれ大企業はどこでも英語を話し、海外市場を相手に商売をしていかなければ生き残れない時代が来ます。 いくら日本が1億の大市場だとしても、海外企業のほうが攻めてくるのですから。 海外転勤に限らず国内からのメールや電話、外国人の同僚や上司など、英語を使う機会は出てくるでしょう。

 しかし、就活の段階で必須のスキルではありません。 「就活が終わったら卒業旅行として海外へ行くことを計画しています。」 「そのために今は英単語を覚え洋楽を聴いたりyoutubeで英語の動画を視聴するなどして、 英語に慣れようとしています。」

 などと言っておけばいいのです。日本に閉じこもっている気はないというアピールをすればいいだけです。 就活で必要だからといって無理に海外へ出る必要はないのです。

 英語の勉強については言い訳のしようがありません。 特に海外留学をしていなくても、英語の勉強はどこでもできるわけです。 英語の勉強をしているというアピールも必要になってきます。

 「英語の勉強をした」という証拠として、TOEICやTOEFLのスコアは役に立ちます。 単に「勉強しました」というよりは、点数として数値化されているほうが説得力があり、 面接官にもわかりやすく、面接官が上司に説明する際にも便利です。

 しかし大事なことはスコアではなく、やる気です。 会社が新卒採用をするのは、ギラギラ燃えている若者がほしいからです。 まちがっても「TOEICで800点をとるまでは就活を控える」ような本末転倒に陥ってはいけません。

 

海外留学と就活

 海外留学からの帰国子女は就活に強いとされています。 それはいったいなぜでしょうか。

 海外留学をしたからといって仕事ができるとは限りません。 英語が話せたとしても、海外に友達がいたとしても、それが「仕事ができる」ことには必ずしもつながりません。 しかし、海外留学の経験のある就活生は、評価されるのです。

 海外留学をするには自分から行動しなければなりません。 自分で海外留学の制度を探し、応募して、TOEFLを受験して、海外に飛び立つのです。 普通の大学生が日本で講義を受けているときに、留学生は外国で、外国語で講義を受けているのです。

 この珍しい体験はエントリーシートや面接などで、自己PRとしてネタになります。 そして「海外で講義を受けて単位を取れた」という自信も持てます。 見知らぬ異国の地で生活するという、行動力も身についています。

 そういうわけで、国内で普通に勉強していた大学生に比べて、 海外留学からの帰国子女は堂々としており、自信満々なわけです。 そういう就活生ほど面接官には輝いて見えるので、結果として海外留学の経験者が就活で無双するのです。

 また、TOEICやTOEFLなどの「英語の勉強をした」という証拠に比べて、 海外留学の経験は「生の体験」ですので、机で勉強していたよりも圧倒的な実践力が身についています。 確かにTOEICやTOEFLのスコアよりも、海外留学経験は「英語について」有利に働くでしょう。

 しかし、就活の本質は英語ではありませんので、それだけで就活で有利になれるというわけではありません。 学生時代に英語を勉強していなくても、就職してから海外転勤して英語を習得した人はいくらでもいるからです。 英語は後からでも習得できます。それなのに「今、海外留学経験がないから」といって、目の前の優秀な東大生を落とすでしょうか?

 

その会社が海外経験を必要としているか

 英語がどれくらい必要か会社によって異なります。 その会社は、ただちに英語が必要で、海外経験を必要としているでしょうか。 またその会社は、入社後ただちに海外勤務になるでしょうか。

 確かに旅行代理店のJTBやエイチ・アイ・エス、外資系企業のGoogleやボストンコンサルティング、P&G、マッキンゼーなどは、 顧客が外国人であったり、上司や同僚が外国人である場合も多く、すぐに英語のスキルが必要になるでしょう。 しかし、そうでない会社は入社直後からすぐに英語を使うわけではありません。

 少なくとも数年は国内で働かなければならないのであれば、 海外経験を有している必要はありません。ただ、英語も勉強の途中であるというアピールは必要になります。 就活の面接ではたいてい「英語はどれくらいできるか」を聞かれます。

 そこでTOEICやTOEFL等の試験を受けて、自分の英語力を数値化してアピールするのです。

 また旅行代理店や外資系企業でも、「海外留学」が入社の条件というわけではありません。 仕事の本質はやはり英語ではなく、知性や思考力などほかのところにあるからです。 海外経験がないからといってひるむ必要はありません。採用活動をする会社にとって、英語は1つの指標に過ぎないのです。