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オワハラとは?オワハラ対策を考える

 2017年度卒の新卒就活から耳にするようになった「オワハラ」とは、いったい何でしょうか。 オワハラ意味は就活生に「就活を終わらせること」「就活を辞めること」を事実上強制する企業によるハラスメントです。

 どうして企業は就活生に、就活を終わらせてほしいのでしょうか。そしてオワハラはどのように行われ、どのように対策を取ればよいでしょうか。 ここではオワハラ対策を考えていきたいと思います。 

 

オワハラの意味

 オワハラ意味は、企業が、就活生に就活を終わらせてもらい、自社への入社を決意させるために、 半ば強引に「就活を終わらせてその会社に入社せざるを得ない」状況を作り出すことです。

 オワハラは昔からあったことです。しかしバブル時代は就活生が圧倒的売り手市場だったため、 企業から「嫌がらせを受ける」というよりは「接待を受ける」という感じでした。2016年度卒までもなかったわけではありませんが、 銀行や証券会社など、大量採用をする会社に限られていました。

 2017年度卒から急激に「オワハラ」が流行するようになったのには理由があります。

 2017年度卒の新卒就活では、面接解禁が大学4年生の6月1日となりました。とはいえ、このルールは経団連の加盟企業にしか関係がありません。 経団連に加盟していない大企業、中小企業、外資系企業はこのルールに従う必要がありませんし、もっと言えば経団連に加入している企業でも、 このルールを破って採用活動している企業もあるくらいです。

 そういうわけで、経団連に加盟していない企業は早い者勝ちで採用選考を行い、経団連に加盟している大企業よりいち早く優秀な就活生を囲い込んでしまおうとします。

 しかし、そうもうまくはいきません。

 なぜなら就活生は、中小企業よりは大企業、非上場企業よりは東証一部上場企業に行きたいからです。

 名だたる有名企業、大企業は経団連に加盟していますので、人気企業に入社したい就活生は、 とりあえず中小企業で面接の練習をして、あわよくば内定をもらって滑り止めにし、6月の大企業の面接に備えるという就活法を考えます。 大企業に受かれば中小企業の内定を断り、大企業に受からなければ中小企業でガマンするというわけです。

 中小企業はこれでは困ります。もしかしたら内定者全員に内定を辞退されてしまうかもしれませんし、 予定していた人数が集まらなければ、人事部の採用担当者が会社から怒られます。 そこでなんとかして内定者が確実に入社してくれるように画策するのです。

 そこで2016年度卒の新卒就活からは「オワハラ」が流行することになりました。

 2015年度卒までは、大企業の面接を受け終ってから中小企業の面接という流れでした。大企業の内定を断って中小企業に行く人はそんなにいませんので、 オワハラが問題になることはありませんでした。しかし、2016年度卒からは全く逆になり、中小企業の内定を断って大企業に行こうとする人が多いため、 オワハラが問題化しているのです。

 さて、オワハラはどんなことをされるのでしょうか。

 

オワハラの具体例

 オワハラ具体例を挙げてみましょう。

  • 土日が全て奪われるほどの勢いで何度も何度も面接に呼ばれる
  • 「就活を終わりにするって約束してくれたら内定出すよ」と言われる
  • 「この場で他の会社にお断りの電話をかけてくれたら内定出すよ」と言われる
  • 内定をもらった後に何度も懇親会を開かれ、就活をする暇がない
  • ときどき人事が電話をかけてきて「入社意欲」を確認される
  • 内定を辞退しようと電話すると人事が怒り出す
  • 「内定承諾書」や「誓約書」を書かされ、就活を禁止される

 海外旅行に連れて行ったり、ホテルに会場を用意して食事会を開いて就活生をつなぎとめていたバブル時代のオワハラとは打って変わって、 就活生に不利益を課す形でのオワハラが横行しています。就活生の売り手市場だとは言っても、リーマンショック前ほど回復しているわけではありませんし、 バブル時代に比べれば大していい時代でもありません。

 就活生を脅して、無い内定という不安に乗じて自社に拘束し、本来は大企業に入れる優秀な就活生を無理やり自社に入社させようという魂胆です。

 何度も何度も面接に呼ぶのは、NTTや新日鐵住金、JFEスチールなどの大企業も行っていることですが、 2016年度卒では中小企業も行っており、「大企業への就活をさせない」という意図が見え隠れしています。

 「就活を終わりにするって約束してくれたら内定を出すよ」と言われるのも、以前からときどき聞くことではあります。 しかし2016年度卒では「ときどき」ではなく「しょっちゅう」であり、中小企業も人材確保に必死であることがわかります。

 「内定承諾書」や「誓約書」などという書類を持ちだし、ハンコを押させて「内定成立!もう就活したら違法だからね!」などと言い出す企業すらあるようです。 就活生の不安に乗じたヒドイやり方ですね。

 しかし、オワハラに屈して就活を終わらせてしまう必要はありません。むしろ、バンバン就活を続け、 大企業へも積極的に挑戦していきましょう。

 

オワハラは法律的に意味がない!

 オワハラは実は、法律的に意味がありません。 就活生は、オワハラを全く気にすることなく就活を続けても良いのです。 オワハラが法律的に意味がない理由を解説していきます。

 まず、就活を終わらせることを条件に内定をもらった場合、法律的に就活を辞めなければならないのでしょうか。 約束をしているわけだから、就活を辞めなければならないような気もしますが、就活を終わらせる必要はありません

 というのも、就職活動は「職業選択の自由」に含まれるため、憲法で保障された権利です。 会社がいくら条件をつけたと言っても、承諾して内定を受けたとしても、 会社はこの権利を侵すことができません。もしもそんなことが許されるなら、誰も転職活動もできないはずです。

 また、内定承諾書や誓約書に押印し、「内定が成立したから就活するのは違法」などと言われても、 やはり気にする必要はありません

 確かに「内定を複数持ったまま放置していたら」違法です。しかし、「内定を持っていて就活を続ける」ことは違法でもなんでもありません。 こんなことを言い出す企業があったら大きな勘違いをしているか、大嘘つきのどちらかです。

 企業が就活生の違法を指摘できるのは就活生が内定をいくつも持ったまま放置していたときだけです。

 いくら口約束で「就活を辞めること」を約束させられても、内定承諾書などで書面で「就活を辞めること」を約束させられても、 それには全く、なんの効果もなく、就活生は就活を続けてよいのです。

 法律的に就活生が就活を辞める義務は一切ありません。

 

オワハラの対策

 オワハラ対策を考えてみましょう。

 上でも説明したように、法律的にオワハラに屈する必要は一切ありません。 とはいえ、あまり波風立てずに就活を続行したいもの・・・

 ハッキリと「就活を続行します!!」などと言おうものなら中小企業から内定をもらえませんし、 怒られたり怒鳴られたりとキツイこと間違いなしです。

 会社を怒らせることなく就活を続行し、もしも大企業の面接に失敗しても滑り止めを確保できるように、 なんとか内定を断らずに済むよう、オワハラ対策を取りましょう。

 「就活を終わらせること」を、内定と交換条件にされた場合

 表面上は「はい。わかりました。就活を辞めます。」とでも言っておき、内定承諾書だろうが誓約書だろうがサインして押印し、無視して就活を続行しましょう。 いくら就活を辞める約束をしたからといって、就活を続けることは違法でもなんでもありません。 むしろ不当な圧力をかけてくる会社なのですから、嘘をついたと気にする必要もありません。 恨むなら就活生ではなく、大企業ほどの魅力がない自社を恨んでもらいましょう。

 「何度も懇親会を開かれて就活する暇がない」場合

 予め就活のスケジュールを確認しておき、就活の予定と被った時だけ上手に懇親会を欠席しましょう。 言い訳としては、

  • 「ゼミの大事な発表がある」
  • 「これ以上講義を欠席すると単位がもらえない」
  • 「卒論の提出期限が迫っているので集中したい」
  • 「試験が迫っており勉強に集中したい」
  • 「資格試験の日程と被ってしまった」

 というように、単位取得を理由にするのがオススメです。会社にとって、内定者に内定を断られるのも困りますが、 内定者が留年してしまうのも同じくらい困ります。大卒区分で採用している以上、留年されると内定は取り消さざるを得ません。 「単位を取るため」に懇親会を欠席するのは全く不自然ではありませんし、会社も納得しやすいです。

 下手に「親戚に不幸があって」「急用が入りまして」のようなベタな言い訳をしてしまうと、むしろ怪しまれる可能性が高いです。

 

オワハラの今後と、企業の対策

 オワハラ意味がないことを説明してきました。これがよくわかっている就活生も少なからずいます。 オワハラに意味がないのであれば、大企業も中小企業もそれぞれ対策をとってくることが予想されます。 オワハラの今後と、企業の対策について述べていきます。

 中小企業は、意味のないオワハラはいずれ辞めるでしょう。いくら約束しても、何の意味もないのです。 その代わりに最終面接を6月1日に行う可能性が考えられます。

 4月や5月に面接をして「6月1日に来てくれたら内定を出すよ!」と言うわけです。経団連に加盟している企業は6月1日から面接を開始しますから、 6月1日に中小企業の内定をもらうか、受かるかわからないけれども大企業の面接を受けに行くか、究極の選択を迫られることになります。 こうなると就活生はとても不利です。

 6月1日だけでなく、6月2日、3日も拘束される可能性もありますね。6月第1週という、大企業志望者には一番大切な時期を、 中小企業に奪われてしまう可能性があるのです。

 もちろん6月以前に内定をもらっているのであれば、「試験」「卒論」などを理由に「欠席」し、 大企業の面接を受けに行けばいい話です。しかし、6月1日まで内定をくれないのであれば話は違います。 こうなってしまったときは、中小企業に行くか、大企業に挑戦するかじっくり悩む必要がありますね。

 一方で大企業も黙ってみているわけではありません。 中小企業に優秀な就活生を奪われっぱなしでいいわけがありません。大企業も巻き返しを図ります。 大企業のオワハラ対策はやはり、リクルーターです。

 リクルーターとは、「1対1の説明会」「1対1の質問会」という設定で喫茶店などに呼び出され、 面接を行う社員のことを指す言葉です。採用担当者ではなく実際に実務で活躍する社員がやってきます。 「面接官ではありません」「面接ではありません」といいつつ、実際には面接をし、ちゃんと就活生の採点をするという制度です。

 リクルーター面接は従来から経団連ルールの縛りがある大企業が、いち早く優秀な就活生を囲い込むために行っている活動で、 これが中小企業のオワハラ対策にも使われることが予想されます。

 具体的には、リクルーター面接で面接を終わらせてしまい、「6月1日に意思確認だけの最終面接をやるから来てね」というわけです。

 これなら就活生は、6月1日に「中小企業から内定をもらう」か、「大企業から内定をもらう」かの選択ができることになります。 どちらにせよ内定をもらえるのですから、中小企業でも、大企業でも好きなほうを選べばよいということになります。

 こうなると、大企業ほどの魅力がない中小企業だけでなく、リクルーターを派遣できないほど忙しい大企業も採用に苦戦する時代が到来するでしょう。