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【就活】インフラ業界49社!就職難易度や勝ち組企業などの業界研究

インフラ業界|業界研究

 インフラ業界への就職に役立つ就職難易度や選考・面接対策、エントリーシート・志望動機の書き方の他、強みや年収・ランキングなどを解説しています。 「安定」「ホワイト」「年収が高い」と評され就活生に大人気のインフラ業界ですが、どんな会社があり、どんな風に就活に取り組めばよいでしょうか。



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インフラ業界おすすめランキング!

 MY就活ネットが独自に、将来性のある企業インフラ企業のおすすめランキングを作成しました。 インフラ企業は良くも悪くも「安定しすぎている」のが難点ですが、その中でも「新規事業に積極的」「高収益体質」など特徴ある企業もあり、 これらに就職できれば勝ち組だと言えるでしょう。

 

1位:電源開発(J-POWER)

売上高1兆2579億円
平均年収1045万円
就職難易度
3.0 / 5.0
高め
採用倍率20倍程度
採用人数文系25名・理系50名
採用大学MARCH・関関同立以上

 電源開発は聞きなれない会社ですが、小売りをしない「発電特化型」の電力会社です。 他の電力会社に比べて知名度が低い分「選考で有利」な部分もありますが、 なんといってもその「発電の技術力」に注目してほしいと思います。

 実は世界最高峰の「クリーンな石炭発電」ができる会社です。 CO2問題に先進国は悩んでいますが、途上国に石炭発電をやめさせることは不可能です。 そんな途上国に、「環境にも優しい石炭発電」を教えるビジネスを同社は展開しているのです。

電源開発の就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

2位:KDDI

売上高5兆7540億円
平均年収986万円
就職難易度
4.2 / 5.0
高い
採用倍率30~40倍
採用人数250名(文理同枠採用)
採用大学MARCH・関関同立以上

 KDDIはスマートフォン事業に加えて「法人向けのデジタル化支援」「住宅ローンやクレジットカードなど金融事業」で大きく稼いでいます。 地域共創を掲げて「スマホ教室」を開くなど新規事業にも積極的です。通信業界は「数千万の顧客基盤がすでにあること」が最大の強みであり、 新規事業がだいたいなんでも成功するという勝ち組業界です。

KDDIの就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

3位:JERA

売上高3兆7107億円
平均年収878万円
就職難易度
1.0 / 5.0
穴場
採用倍率文系13倍・理系3倍
採用人数文系40名・理系80名
採用大学学歴フィルターなし

 JERAは東京電力・中部電力の火力発電部門が統合してできた会社です。 発電特化のため知名度が低く穴場になっています。利益率が15%(上場企業平均7%)を超え、 平均年収でも東京電力(817万円)、中部電力(854万円)を上回っており、就職できれば勝ち組だと言えるでしょう。

 

4位:NTTドコモ

売上高5兆1400億円
平均年収874万円
就職難易度
4.2 / 5.0
高い
採用倍率文系20倍・理系20倍
採用人数文系200名・理系200名
採用大学MARCH・関関同立以上

 NTTドコモもスマートフォン事業に加えて「金融・決済」「映像・エンタメ」などの領域で活躍していますが、 特に「法人向け事業」の強化を打ち出しています。デジタル化支援では近年の「IoT需要」の波に乗っており、 「人をつなぐ」だけでなく「モノとモノもつなぐ」会社になっています。

 ちなみに「iモード」という携帯電話でインターネットに接続する発想はNTTドコモが世界初です。 新たな発想・新規事業に取り組みたい方は、ぜひ同社に応募しましょう。

NTTドコモの就職難易度|志望動機・強み・選考フローを解説!

 

5位:中部電力

売上高3兆6104億円
平均年収854万円
就職難易度
3.6 / 5.0
高い
採用倍率文系30倍・理系7倍
採用人数文系40名・理系100名
採用大学学歴フィルターなし

 中部電力は利益率が14.1%に回復し、電力事業での顧客基盤を活かした新規事業への取り組みを強化しています。 「不動産開発による街づくり事業」「リサイクル・地域交通・上下水道などのインフラ事業」 「地域型ヘルスケア」「フードロス削減につながる食品福袋販売」のほかに、 オランダの電力会社買収で海外展開まで果たしています。

中部電力の就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

6位:関西電力

売上高4兆593億円
平均年収831万円
就職難易度
4.1 / 5.0
高い
採用倍率文系42倍・理系6倍
採用人数文系50名・理系100名
採用大学MARCH・関関同立以上

 関西電力は売上高の20%が電力以外の新領域になっており、大阪ガスに次いで新規事業に積極的な会社です。 インターネット接続サービス「eo光」や電力事業で培ったIT技術を活かした「ITコンサルティング事業」が好調です。

関西電力の就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

7位:首都高速道路

売上高3402億円
平均年収827万円
就職難易度
4.5 / 5.0
高い
採用倍率文系60倍・理系40倍
採用人数文系10名・理系25名
採用大学MARCH・関関同立以上

 首都高速道路は「首都圏から転勤がない」ことから高速業界の中では応募者が多く、難易度が高いです。 現在は道路の新設・維持改修で忙しく、まだ「沿線開発」「ETCを活用したサービス」「ブランド力を活かした新規事業」などに取り組めていません。 しかし高架下活用やPAのサービス拡充など将来性の高いフロンティアがたくさん眠っています。

首都高速道路の就職難易度|学歴・志望動機・選考フローを解説!

 

8位:ソフトバンク

売上高6兆840億円
平均年収810万円
就職難易度
4.0 / 5.0
高い
採用倍率12倍
採用人数500名
採用大学学歴フィルターなし

 ソフトバンクの強みは、「強力な顧客基盤」です。携帯電話そのものに加えて「Yahoo」や「LINE」というプラットフォームを抱えており、 見込み顧客の人数は携帯3社でトップです。新規事業がなんでも成功させられる基盤が整っており、 足りないものはM&Aで買ってくるなど挑戦的な学生にはぴったりな会社です。

ソフトバンクの就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

9位:NTT東日本

売上高1兆7105億円
平均年収800万円
就職難易度
4.4 / 5.0
高い
採用倍率30~40倍
採用人数文系130名・理系140名
採用大学学歴フィルターなし

 NTT東日本も大きな顧客基盤があり、新規事業がだいたいなんでも成功する材料があります。 新規事業は「スマート農業」や「自動運転技術」などBtoB面が中心で、NTT西日本とは対照的です。

NTT東日本の就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

10位:NTT西日本

売上高1兆4970億円
平均年収784万円
就職難易度
4.2 / 5.0
高い
採用倍率文系46倍・理系17倍
採用人数文系180名・理系270名
採用大学地方国公立以上

 NTT西日本も同様に「新規事業がなんでも成功させられる」のが強みですが、「VR」や「コミックシーモア」などBtoC面の取り組みが目立ちます。 携帯電話が注目されがちですが、その「基地局同士」をつないでいるのは固定回線であり、 実は携帯会社はNTT東西に「固定回線の使用料」を払わなければなりません。

NTT西日本の就職難易度|選考フロー・志望動機の書き方を解説!

 

11位:NEXCO東日本

売上高1兆1115億円
平均年収775万円
就職難易度
1.0 / 5.0
穴場
採用倍率文系19倍・理系5倍
採用人数文系35名・理系70名
採用大学学歴フィルターなし

 NEXCO東日本は就職人気の低い穴場となっており、学歴フィルターもありません。 3年スパンで東日本全域の転勤があるため、忌避される傾向にあるようです。 しかし、観光産業やサービスエリアの拡充など未着手の新規事業がたくさん眠っており、将来性は高いです。

NEXCO東日本の就職難易度|学歴フィルター・志望動機・選考フローを解説!

 

12位:NEXCO中日本

売上高9839億円
平均年収775万円
就職難易度
1.1 / 5.0
穴場
採用倍率文系20倍・理系5倍
採用人数文系30名・理系70名
採用大学学歴フィルターなし

 NEXCO中日本も就職人気の低い穴場です。 強みは「人の集まる場所」をつくれるところで、沿線開発などが進んでいないにも関わらず鉄道以上の高待遇があります。 愛知県を中心に道路建設が進んでおり、このプロジェクトで売上高が1.5倍になるなど成長が続いています。

NEXCO中日本の就職難易度|学歴フィルター・志望動機・選考フローを解説!

 

13位:NEXCO西日本

売上高1兆770億円
平均年収765万円
就職難易度
1.0 / 5.0
穴場
採用倍率文系17倍・理系7倍
採用人数文系40名・理系50名
採用大学学歴フィルターなし

 NEXCO西日本も就職人気の低い穴場です。 直近では「”推し”サービスエリア・パーキングエリア」を掲げており、NEXCO他社が「SA・PAの付加価値向上」と言うのに比べて、 「高速道路自体を目的地にする」という価値創造に積極的だと言えます。ただし、やはり同様にまだ道路建設で忙しい会社です。

NEXCO西日本の就職難易度|志望動機・社風・選考フローを解説!

 

14位:JR東海

売上高1兆7104億円
平均年収760万円
就職難易度
5.0 / 5.0
非常に高い
採用倍率100倍以上
採用人数文系20名・理系50名
採用大学MARCH・関関同立以上

 JR東海はリニア新幹線で世間を湧かせていますが、それに加えて品川にJR東海帝国をつくろうとしているところに、 無限の将来性を秘めています。というのも、従来「名古屋が拠点で新幹線だけで高収益」だった同社がそれに飽き足らず、 商業施設などの不動産東京への侵略を開始したということだからです。

 同社は歴史的に「JR東日本の支配下」とされてきた東京を放っておくことができませんでした。 エネルギッシュで成長性が見て取れます。

JR東海の就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

15位:東京ガス

売上高2兆6645億円
平均年収735万円
就職難易度
4.3 / 5.0
非常に高い
採用倍率文系70倍・理系8倍
採用人数文系40名・理系80名
採用大学MARCH・関関同立以上

 東京ガスには関東圏の「強力な顧客基盤」があります。経営理念に「快適な暮らしづくり」と「環境に優しい都市づくり」を掲げており、 「エンジニアリングソリューション事業」「暮らしサービス事業」「不動産事業」に力を入れていくとあります。 これらの面に注目し、「環境に優しいまちづくり」「顧客基盤を活かした新規事業」でアピールするとよいでしょう。

【勝ち組】東京ガスの就活|面接や志望動機の対策

 

16位:JR東日本

売上高2兆7301億円
平均年収725万円
就職難易度
5.0 / 5.0
非常に高い
採用倍率文系100倍・理系12倍
採用人数文系20名・理系60名
採用大学MARCH・関関同立以上

 JR東日本は都内在来線と、「アトレ」などの商業施設やホテル事業、「Suica」での決済サービスなど、鉄道資産を活かした事業展開をしています。 地方活性化にも取り組んでおり、「駅の地域拠点化」「農業の生産・加工・販売を一貫して取り組む」「インバウンド戦略の推進(外国人観光客を地方観光へ)」などを掲げています。 新幹線事業が弱めですから、地方の発展が収益に直結するというわけですね。

JR東日本の就職難易度|志望動機・強み・選考フローを解説!

 

17位:大阪ガス

売上高2兆830億円
平均年収712万円
就職難易度
4.3 / 5.0
非常に高い
採用倍率文系70倍・理系8倍
採用人数文系20名・理系40名
採用大学MARCH・関関同立以上

 大阪ガスはすでに幅広い供給網を持っており、それだけで優良企業です。 ですが、同社はそれだけでは満足しません。ガス事業で得た利益を使って次々に新規事業を興しては、成功させ続けています。 電力小売り自由化で関西電力と東京電力を食うという、日本一エネルギッシュで貪欲な会社です。

大阪ガスの就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!

 

おすすめは通信業界

 通信業界大手5社(NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・NTT東西)は勝ち組業界です。 なぜなら、「携帯料金の引き下げ」「新規参入」があっても未だ高収益で、 その真の強みは「数千万人の顧客を抱えていること」にあるからです。

 簡単に言えば、携帯・回線料金は大きな問題ではなく新規事業をやればだいたい成功するという状態にあります。 5社とも「イノベーション」に積極的ですから、どちらかというと総合商社やコンサル業界を目指すような人に向いています。 「子会社をつくって経営者として活躍したい」人はぜひ、通信業界を志望しましょう。

【関連記事】 【通信業界の就職は難しい?】オワコンどころか勝ち組すぎる件  

インフラ業界の一覧と業界研究・売上高・平均年収

 以下ではインフラ企業をジャンル別、売上高でランキング形式で紹介します。

 

エネルギー業界

会社名売上高平均年収備考
東京電力6.9兆円817万円
関西電力4.0兆円831万円
JERA3.7兆円878万円
中部電力3.6兆円854万円
東北電力2.8兆円780万円
九州電力2.1兆円752万円
中国電力1.6兆円791万円
電源開発(J-POWER)1.2兆円1045万円
北海道電力9537億円754万円
北陸電力8082億円727万円
四国電力7874億円766万円
沖縄電力2363億円774万円
東京ガス2.6兆円735万円
大阪ガス2.0兆円712万円
東邦ガス6329億円590万円
西部ガス2563億円570万円
静岡ガス2140億円729万円
※企業名をタップするとMY就活ネット独自の企業研究記事に遷移します。

 地域独占で安定収入を確保!

 エネルギー業界は「安定ホワイトで高収入」とされています。 平均年収に関しては現業職や一般職が計算に含まれているため、見かけ上は安く算出されます。 しかし、総合職に限れば800~900万円ほどあると推測されます。

 また「電力小売り自由化」が話題になっていますが、「誰が実際に契約業務を行うのか」ですから、あまり大きな問題ではありません。 問題なのは資源価格の高騰原発停止が長引いていることです。

 実は、資源価格の高騰に円高も相まってコストが膨らみ続けています。 一方で国民感情によって電気代・ガス代の値上げが低く抑えられているため、エネルギー業界はあまり利益が出せない状況になっています。

 この中で利益率が高いのは東京ガスの1社のみ(利益率20%・上場企業平均は7%)で、 他の企業は大企業平均を下回る利益・あるいは赤字です。

 加えてこの業界は意外にも過労死事件がたびたび起きているため、「ホワイト企業目的」での就活はおすすめしません。

【関連記事】 鉄道業界とエネルギー業界はやめとけ!|ホワイト企業を目指すならどこ?  

鉄道会社(首都圏)

会社名売上高平均年収備考
JR東日本2.8兆円711万円
東京急行電鉄1.1兆円751万円
東武鉄道5600億円696万円
小田急電鉄5200億円740万円働きやすい会社
西武ホールディングス5100億円817万円働きやすい会社
京王電鉄4100億円724万円
東京メトロ4100億円727万円
京浜急行電鉄3000億円654万円
相鉄ホールディングス2500億円912万円
京成電鉄2400億円742万円
JR貨物1500億円非公開
 

鉄道会社(関西圏)

会社名売上高平均年収備考
JR西日本1.4兆円673万円
近鉄グループホールディングス1.2兆円800万円
阪急阪神ホールディングス7300億円931万円
京阪ホールディングス3000億円843万円
南海電気鉄道2200億円593万円
 

鉄道会社(名古屋圏)

会社名売上高平均年収備考
JR東海1.7兆円753万円
名古屋鉄道5900億円571万円
 

鉄道会社(九州圏)

会社名売上高平均年収備考
JR九州3800億円564万円
西日本鉄道3500億円540万円

 文系の志望動機は「街づくり」で決まり!

 鉄道業界は参入障壁が非常に高く、かなり安定した業界です。 コロナ禍ではほぼすべての企業が赤字に陥りましたが、現在では回復しています。 また、私鉄では転勤がほぼないこともあり就職人気が非常に高いです。

 この業界を志望する際に注意したいのは、「鉄道の運行は理系の仕事」であることです。 文系の仕事は「沿線開発」であり、「鉄道という資産を活かした街づくり」の役割を担います。 ですから、志望動機は「鉄道」そのものではなく、「人の流れを操って街づくりがしたい」という方向性でいきましょう。

 また、エネルギー業界と同様に意外と過労死事件が起きている業界であること、 年間休日が120日を下回る企業が多いことから、ホワイト企業目的の就職はおすすめしません。

【関連記事】 鉄道業界の就職は難しい?|20社の業界研究・ランキング! 【関連記事】 【就活の軸】まちづくりの例文12選|地域密着をアピールする  

高速道路会社

会社名売上高平均年収備考
NEXCO東日本1兆9000億円800万円
NEXCO中日本1兆4000億円770万円
NEXCO西日本1兆円780万円
首都高速道路6600億円884万円
阪神高速道路2400億円819万円
本州四国連絡高速道路760億円非公開
名古屋高速道路740億円非公開公社
福岡北九州高速道路600億円非公開公社
広島高速道路110億円非公開公社

 高速道路と鉄道は、志望動機の使いまわしが可能!

 実は、高速道路には将来性があります。 なぜなら、沿線開発・高架下・ETCシステムなど「活かせる資産」がたくさんあるにも関わらず、 「まだ道路建設・維持修繕で忙しい」ために取り組めていない関連事業が多いからです。

 道路建設は理系の仕事ですが、文系の場合は鉄道業界と同様の「街づくり」や「ETCシステムを活用した未来的社会の実現」など、志望動機に書けることがとても多いです。 これらの業界は併願するのが効率的でしょう。

 ただし、エネルギー・鉄道と同様に意外と過労死事件が起きている業界ですから、 やはりホワイト企業目的での就職はおすすめしません。

【関連記事】 【勝ち組】高速道路の就職難易度|ランキング・志望動機・選考フローを解説!  

通信業界

会社名売上高平均年収備考
ソフトバンク8.9兆円1164万円
KDDI4.7兆円953万円
NTTドコモ4.5兆円874万円
NTT東日本1.6兆円895万円
NTT西日本1.3兆円895万円

 新規参入があっても寡占市場

 携帯電話はたびたび新規参入がありますが、結局「携帯料金はどのキャリアを選んでも同じ」など寡占市場の様相を呈しています。 各社の利益率は非常に高く、政府による値下げ圧力があってもあまり影響がないのがこの業界の特徴です。

 そして未だ参入障壁を破られていないのがNTT東西です。 確かに固定電話を持たない家庭は増えてきましたが、インターネット回線はNTT東西の持ち物です。 さらに、携帯電話やWi-Fi事業者は「基地局」からインターネットに接続するために、イヤでもNTTの固定回線を使わなければなりません。

 このように、実はNTT東西こそ真の独占企業となっています。

【関連記事】 【通信業界の就職は難しい?】オワコンどころか勝ち組すぎる件  

インフラ業界の就活

 インフラ業界の就職難易度や選考プロセス、エントリーシートの書き方などを解説します。 就活のやり方については次の関連記事で解説していますので、全体的な流れはそちらを参照してください。

【関連記事】 【新卒】就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!  

就職難易度

 就職難易度は、非常に高い

 インフラ業界の就職難易度は、非常に高いです。 インフラ業界の就活は大変人気があり、ライバルとなる就活生が非常に多い一方で、採用人数は文系で10~20人と少ないためです。

 その分、いわゆる高学歴でハイスペックな就活生でないと受からないと言われます。 関西電力や大阪ガスの場合、内定者は京都大、大阪大、神戸大で大半を占めます。 この傾向はインターンシップ参加者(インターンシップ合格者)の割合を見ても歴然としています。

内定直結インターン!|優遇選考で早期内定

 鉄道や高速道路、NTT各社も同様に、かなりの激戦区になります。 インフラ業界は基本的に給料が高く、福利厚生も充実しており、ホワイト企業の代表格とされることが多いです。

 しかし実際は待遇も良いけれども忙しいです。 鉄道を除くインフラは24時間営業ですし、鉄道も電車が止まっている夜中にしかできない仕事がたくさんあります。

 インフラ業界に必要なTOEICスコアは明示されていません。 事業のほとんどが国内ですから、仕事上必須というわけでもないため、TOEICが強みになるシーンは少ないでしょう。

 ただし、今後の人口減少を考えるとODA案件などで海外事業を行う可能性もあります。 その時のために備えて英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。

海外経験がない!|帰国子女が有利なの?

 

就職に必要な学歴

 ある程度の学歴が必要!

 インフラ業界への就職に必要な学歴は、以下の一覧表のとおりです。

電力3社(東京・関西・中部)
MARCH・関関同立以上
地方電力(上記以外)
私立はMARCH・関関同立以上、国立は域内からの採用あり
東京ガス・大阪ガス
MARCH・関関同立以上
地方ガス(東邦・京葉・静岡・西部)
私立はMARCH・関関同立以上、国立は域内からの採用あり
JR3社(東海・東日本・西日本)
MARCH・関関同立以上
JR貨物・地方
大東亜帝国以上、国立は域内からの採用あり
関東私鉄
MARCH・関関同立以上
関西私鉄
MARCH・関関同立以上
高速道路
私立はMARCH・関関同立以上、国立は域内からの採用あり

 関西電力は産近甲龍、中部電力は日東駒専からの採用実績がありますが、 それぞれ「エリア総合職」の採用実績と区別がつかないため、「総合職」としての必要な学歴は「MARCH・関関同立以上」と思われます。

 インフラ企業はどこも国立大学が強く、私立大学はMARCH・関関同立以上でほとんどを占めます。 ただし「南山大学」「西南学院大学」など地域の有力校の採用もないわけではありません。

 一方で、「東京ガスだから関東の大学」「九州電力だから九州の大学」などと大学の地域で採否が決まっているわけではなく、 その地域を発展させたい強い思い相当する学歴があれば、採用の可能性は十分あります。

学歴フィルターはどこから?|ある企業とない企業

 

エントリーシート

 インフラ業界へのエントリーシートの書き方は、 次の関連記事で「就活の軸」「ガクチカ」「自己PR」「弱み」「志望動機」「挑戦したいこと」の6本をセットで、 例文付きで解説しています。

【関連記事】 文系のインフラES対策|就活の軸から志望動機まで一貫解説  

インフラ業界はホワイトで勝ち組なのか?

 決して「まったり」ではない!

 インフラ業界はホワイト企業の代表格で「インフラ企業に就職すれば勝ち組」のように言われています。 その理由は「経営が安定していること」にあり、そこから「年収が安定して高い」「キツイ営業がない」と言われています。

 実際に電力会社や都市ガス、通信大手3社、JR3社(東海・東日本・西日本)は経営が安定していて、給料も高く、キツイ営業も下請け任せです。 確かに年収などの待遇面では優れており、就職先としては「勝ち組」に見えます。

 ですが実はJR西日本NEXCO西日本関西電力過労死事件が起きています。 JR西日本は2012年に、NEXCO西日本は2015年に、関西電力は2016年にそれぞれ「長時間労働による過労死」が労災認定されています。 (禁断のブラック企業リスト参照)

 なぜこのような事態が発生するのかというと、「仕事1つあたりが楽な分、量を詰め込まれる」ためです。 これらの企業は「土地買収」や「家庭用営業」といったキツい仕事は下請け企業に任せて管理・監督・指示に徹するのですが、 1つのプロジェクトの負担が軽い分、大量のプロジェクトを1人で抱える構造になっています。

 「鉄道事故」「工事中の事故」「原発再稼働の審査」などトラブルが起きれば、責任者なので家に帰れません。 筆者の私の働いていた会社はNEXCOとの付き合いがありましたが、NEXCOは土曜日の深夜でも電話をかけてきます。 就職の際は、「安定」はともかく「ホワイト」は期待しないようにしましょう。

鉄道業界とエネルギー業界はやめとけ!|ホワイト企業を目指すならどこ?

 もしホワイト企業を目指すのであれば、化学メーカーをおすすめしています。 そちらは残業がほぼなく、年間休日は120日を超え、年収も800~900万円ほどあり、過労死事件も特にありません。

【関連記事】 超優良!化学メーカーへの就職は難しい?63社の業界研究

 MY就活ネットでは、この他にも多数の業界研究記事を用意しています。 優良企業の見落としを防ぐため、さまざまな業界を調べてみましょう。

【関連記事】 【一覧】業界研究がわからない?代わりにやりました!

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ




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