【就活】銀行はブラック企業か?|最悪の就職先
銀行はブラック企業だとよく言われます。 なぜかというと、長時間労働・激務・厳しいノルマ・プライベートの拘束など様々なデメリットがあるためです。
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銀行がブラック企業だと言われる理由
銀行は給料が高く、福利厚生も充実しており、経営も安定しています。 一昔前なら就活生にとって、銀行と証券会社は間違いなく勝ち組とされていました。 しかし、今は銀行も証券会社もブラック企業扱いされることが多いです。
というのも、銀行はプライベートの拘束、残業が多い、休日出勤も多い、 厳しいノルマがある、資格をたくさん取らされるなどの、ブラック企業の要素が多く、 激務であり、全国規模の転勤も多いという、就活生の嫌がる要素も強いです。
大量採用、大量退職、子会社への出向など、出世がしにくく左遷もあるという点からも、 徐々に就活生の人気を失いつつあります。
特に証券会社では会社説明会に就活生が集まらないという事態にまで発展しているようです。 しかし、銀行や証券会社は本当にブラック企業なのでしょうか。
銀行は激務だが残業代は出る
銀行は激務ですが、薄給ではありません。 銀行は残業が多いですが、その分残業代は支払われます。 そのため入社2年目で月収は30万円を超えます。
昇給カーブも他には類をみない上昇をするため、 初任給が安くても数年後には他の会社へ入った同級生より、圧倒的に高い給料をもらうことになります。 30代のうちに年収も1000万円を超えます。
その代わり定時では帰れないほど残業が多く、銀行は激務といえます。 厚生労働省の基準では残業は月に45時間までということですが、 銀行の残業は45時間など簡単に上回ります。
基準を上回る残業ということで、この点では違法ではないかとも思われますが・・・ 残業代が支払われる以上、残業についてブラック企業というには少し早計でしょう。
銀行は終業が基本的に夜の21時であり、それまでは残業です。 これだけでも激務といえますが、銀行の大変さは「仕事」だけではありません。 銀行員には「勉強」もあるのです。
銀行員は仕事のために資格を取得しなければなりません。 資格だけでなく、仕事のための勉強や、英語の勉強など、様々な勉強が待ち受けています。 会社の人が主催して勉強会を行うこともあり、仕事と並列で勉強も続けなければなりません。
銀行に就職する限り、「大学を卒業したら勉強しなくていい」という認識は誤っています。
たまに業務が早く終われば、勉強会に出席しなくてはならないため、 「早く家に帰れる」ということは滅多にないのです。
銀行のノルマ
銀行のノルマは厳しいものです。 ノルマを達成できなければクビになるというわけではなく、 ノルマという名前を使わず「目標」という言葉にいい換えたりもしますが、実質的にノルマです。
銀行のノルマは主に定期預金、投資信託、融資などでノルマを課されます。 融資は企業や投資家に、定期預金や投資信託は投資家や一般人に営業をかけ、ノルマを達成しなくてはなりません。
クビになるわけではないとはいえ、ノルマを達成できないと叱責されたり嫌味を言われたり、 子会社への出向の材料になったり、出世の道が閉ざされる原因になったりします。 ノルマ達成のために焦るようになります。
特にノルマの締めである9月は、融資がおりやすいとされており、 普段なら融資をしない案件でもノルマ達成のためになんとか融資を通したりするのです。
話を戻しますと、定期預金や投資信託のノルマは、コネの少ない若手社員の場合、 大学時代の友達に依頼することになります。友達に定期預金をしてもらったり、 投資信託を買ってもらったりするわけです。
場合によっては友達を失う原因にもなりますし、お金が帰ってくる定期預金はともかく、 返ってこない可能性のある投資信託を友達にすすめるのは危険です。 もちろんアベノミクスなどで大儲けした例もありますが、大損させてしまっては目も当てられません。
投資信託を買うべき時期、買わないほうがいい時期というものは、銀行員のほうが詳しいものです。 少なくとも委託する人はそう思っています。投資信託をすすめるのはなかなかしんどいものです。
また、定期預金も必ずお金が返ってきますし、利息もつき、銀行によっては複利までつきます。 しかし定期預金をするにはまとまったお金が必要ですので、 これもノルマを達成しようと思うとなかなかしんどいところがあります。
こういう意味ではブラック企業と言われても仕方のない部分もあります。 会社がブラックというより、仕事がブラックというべきでしょうか。
そしてノルマは仕事だけではありません。
銀行では資格の取得もノルマとして課されます。入社何年以内にどれだけの資格を取得しなければならないと、 決まっているのです。簡単にクリアできるようなノルマではありません。 それこそ21時まで仕事をし、帰宅したら勉強をし、休日にも勉強をしなくてはなりません。
主に証券の資格になりますので、数字や法律など様々な分野の勉強が必要になります。 もちろん資格の勉強には残業代も出ませんので、自分のプライベートを削って勉強しなくてはなりません。 仕事も勉強もノルマづくしで、時間よりもお金、銀行員であるというプライドで食っていけるくらいの精神でなければ、 銀行でやっていくには厳しいでしょう。
銀行はノルマが多く、就活生からはブラック企業認定を受ける場合も多々あります。 労働基準法でいえば、会社の指示でやっている資格の勉強も、友達に定期預金や投資信託をすすめている時間も、 残業になります。しかし通常、これらは残業に含まれず、プライベートを削るだけです。
銀行はプライベートが拘束される
銀行はプライベートを拘束されます。 資格の勉強やノルマの達成、残業が多いなど、仕事や勉強でまずプライベートはほとんど残りません。 平日は仕事と勉強、休日もどちらか一方は勉強でつぶれます。
しかし銀行のプライベートの拘束は、仕事や勉強だけではありません。 もちろん飲み会や独身寮のイベントもありますが、 銀行には野球大会やゴルフ大会といった強制参加のイベントが多いのです。
数週間に一度、土日のどちらかが消えます。仕事や勉強でそもそも休日が週に1日しかないような状態なのに、 さらに強制参加のイベントで残った休みすら消えてしまうのです。 事実上、休みがないようなものです。
仕事がキツいという問題もありますが、プライベートの拘束が嫌で銀行を辞めるという場合も多いです。 一見華やかな銀行ですが、大半の人にとって銀行はブラック企業です。
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銀行は将来性がない!
ここまで読んで、銀行員として生活が大丈夫だと思った方は、銀行員の才能があります。 ですが、銀行そのものに将来性がないことも覚えておいてください。
理由の1つに「借り手がいない」というものが挙げられます。
銀行は預金をたくさん集め、それを企業や個人に貸し出すことで金利を得て、収益をあげるビジネスモデルです。 ですが、バブル崩壊以降は借り手はどんどん減っていて、企業も内部留保や増資など、 銀行ローンに頼らない経営に舵を切っています。
現在はカードローン、すなわち消費者金融だけ順調にいっていますが、 本業の「企業融資」が使われず、余り過ぎた預金を日銀に預けたり、国債を買ったりして、 微々たる金利を得るしかない状況です。
この状況を打破できない原因として、「銀行は規制が多すぎる」ことが挙げられます。
小売業のセブンイレブンは、セブン銀行を通じて銀行業に参入しています。 しかし、銀行は規制のため、小売業に参入できません。
というのも、小売業が多くて売上高数兆円の規模なのに対して、 例えばメガバンクは現金で100兆円を超える資金を持っており、どの業界に参入しても無双できてしまうからです。 そのため規制のために、できる新規事業が限られているという事情があります。
銀行は本業が儲からないのに、新規事業ができないという「詰んでいる」状況です。 以上の理由から、銀行への就職はおすすめしません。
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それを解決するには早期選考に行くのが一番です。「選考に慣れる」ことができる上に、 通常選考よりライバルが少なく受かりやすいため、「実はもう内定がある」という余裕を持つことすら可能なのです。
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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