【例文】会社に入って挑戦したいこと|人事が喜ぶ書き方!
「この会社に入って挑戦したいこと」の答えは、「将来の夢の実現」です。 あなたの「実現したい理想(就職活動の軸)」が会社の「経営理念・ビジョン・社風」と一致していれば、晴れて内定です。 ここでは例文付きで、人事を「おっ!」と言わせる書き方を解説します。
この記事の要点
- この会社に入って、ビジョンの実現に挑戦したい!
- 本当の欲望をビジネスで実現しよう!
- あなたと会社のビジョンの一致をアピールしよう!
- ES全体を「将来の夢実現ストーリー」にして説得力を出そう!
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まずは例文!
まずは例文を紹介します。 それから「何を書くべきなのか」「どう書けばいいのか」を解説していきましょう。
『IoTコンサルティング』によって、 さまざまな時間短縮アイテムを実現することで人々の趣味にあてられる時間を増やすことが、 私の貴社に入社して挑戦したいことです。
こう思った理由は、学生生活を通じて『通学』『家事』『買い物』に時間を取られすぎ、 趣味の時間を削がれている思いをしたからです。そこで私は『興味のないことに費やす時間』を節約したいと考えました。 就職活動では、『時間短縮ができるビジネス』を軸に会社を探し、貴社を発見しました。
貴社の代表挨拶、様々な事業買収のニュースを見て、貴社がIoT産業に非常に積極的であることを知りました。 私もIoTについて調べ、「時間短縮ならIoTだ」と思い、貴社を志望するに至りました。
私は『眠っている間に目的地に連れて行ってくれる自動運転』『脳波を読み取って家事をしてくれるロボット』 『中身を数えて自動的に買い物を注文してくれる冷蔵庫』などさまざまな時間短縮アイテムを実現したいと思っています。 そこでは、電波とチップという資産をすでに持っている貴社が有利であると考えます。
メーカーではなく、通信産業の貴社で働くことによって電波とチップを活かし、 様々な業界に対して上記のような時間短縮アイテムという新製品を提案する 『IoTコンサルティング』のような仕事をしたいと思っています。
「10年後の自分はどうなっていると思うか」というお題であれば、以下の文章をつけたします。
「10年後の私は、『IoTコンサルタント』として、メーカー企業の頼れる参謀として活躍し、 実現したさまざまな新製品を通じて社会に変革をもたらしていると思います。」
「この会社に入って挑戦したいこと」とは?
この会社に入って、ビジョンを実現したい!
「この会社に入って挑戦したいこと」の答えは、「〇〇という理想を実現したい」です。
就活では、「将来の夢」(就職活動の軸)が重要であると述べてきました。 会社は就活生の「将来性」を判断するにあたって、「就活生の将来の夢に対する一貫した姿」をエントリーシートで評価するのです。 「ただなんとなく」入社する人より「将来の夢の実現のために」入社する人のほうがバリバリ活躍してくれるからです。
「学生時代頑張ったこと」は、「将来の夢」に対して自分が今まで何をしてきたか(過去)、 「長所や短所」では、「将来の夢」の実現に対する今の自分の状況(現在)、 そして「この会社に入って挑戦したいこと」では、就活生の将来の夢(未来)を具体的に書くのです。
もしまだ「将来の夢」をじっくり考えていない場合は、自己分析の記事を参照してください。 ※「就職活動の軸」とは、「将来の夢」を指す就活用語です。
「この会社に入って挑戦したいこと」は難問のように見えますが、難しく考える必要はありません。 あなたが将来的に「こんな社会になったらいいな」と思うことを会社のビジネスと結び付ければいいのです。
よくこの設問に「就職活動の軸」を絡めずに書いてしまう人がいます。 「経理部で活躍したい」「人事部で活躍したい」のようにあいまいなことを書き、 「配属希望」のように書いてしまう人もいます。
しかしこれらは間違いで、会社のビジネスを通じて実現したい理想の社会を想像するのがメインです。
一方で会社側は「この会社に入って挑戦したいこと」で何を評価しているのでしょうか。
それは、「あなたの理念」と「会社の理念」が一致・類似しているかどうか、 つまりは「あなたと会社の気が合うかどうか」です。
将来の夢そのものの面白さや有益性は関係ありません。 ここでは「どれだけ情熱的にビジネスに携わるか」をアピールします。
「この会社に入って挑戦したいこと」の例
カッコ悪くてもいい!「本当の欲望」をビジネスで実現しよう!
「この会社に入って挑戦したいこと」は、「就職活動の軸」と「会社のビジネス」を絡めて書かなければなりません。 まずは就職活動の軸から、実現したい社会を考えてみましょう。
「就職活動の軸」が「お金持ちになりたい」な場合、もう少し掘り下げて考えてみましょう。 「お金持ちになる」のは何か目的があるはずです。例えば「楽な生活がしたい」などですね。 では、「楽な生活」とはなんでしょうか。
「なんでも手に入ってなにもする必要がない生活がしたい」に行きつきますね。 これを会社のビジネスで実現する未来を考えてみましょう。
- 自動車メーカー:眠ったまま目的地に連れて行ってくれる自動運転を実現する
- 電機メーカー:脳波を読み取って家事をしてくれるロボットをつくる
- 家電メーカー:食材を勝手に数えてアマゾンで注文してくれる冷蔵庫をつくる
- 通信業界:これらを実現するIoTを各業界に広めていきたい
「楽な生活」を実現する別の手段を考えてみましょう。例えば「財布の小銭を出すのがめんどくさい」
- クレジットカード業界:「iD」を広めてキャッシュレス社会を実現する
- 銀行:タッチで決済できるデビットカードをつくる
- 小売店:自動ドアで商品をスキャンしてレジのないお店をつくる
ここでは実現可能性は考えません。法規制があるとか、技術的制約があるとか、あまり儲からなさそうとか、 そういったことは実際にビジネスとして本格化するときに考えることです。 「常識」を抜きにした柔軟な発想こそが社会にイノベーションを引き起こすのです。
そして会社が期待しているのは「新たなビジネスの発想」ではなく、「会社と気が合う就活生」であることにも注意が必要です。 あなたの考えたビジネスがもし幼稚であってもかまいません。それを実際にビジネス化するわけではなく、 「あなたが目指している社会」、またその考え方を見ているのです。
また、設問が「10年後の自分はどうなっていると思うか」というお題であれば、 「10年後はこういったビジネスを実現し、社会に変革をもたらしている」という結論にもっていけばいいわけです。
書き方の解説
会社のビジョンとの一致をアピールしよう!
「この会社に入って挑戦したいこと」のエントリーシートへの書き方を解説します。 この作文は、「学生時代頑張ったこと」「なぜこの会社を選んだのか」と同様、論理的に書いていかなければなりません。
まず注意することは、「この会社に入って挑戦したいこと」で会社が重視しているのは、 あなたが「会社と気が合う就活生」かどうかという点です。 「会社と気が合うかどうか」は、志望する会社の「経営理念」で解決しましょう。
つまりは、「貴社の経営理念と私の将来の夢は一致しています!」と主張するわけです。
例えばソフトバンクでは「情報革命で人々を幸せに」という経営理念があります。 しかし上の例では「就職活動の軸」を「なんでも手に入ってなにもする必要がない生活がしたい」としました。 「情報革命で人々を幸せに」と「なんでも手に入ってなにもする必要がない生活がしたい」を絡めてしまいましょう。
「なんでも手に入ってなにもする必要がない生活がしたい」をソフトバンクの「情報革命」で実現する方法を考えます。 ソフトバンクはもはやスマホには興味がなく、IoT産業を推し進めています。 「これらを実現するIoTを各業界に広めていきたい」が使えそうですね。
ここまでで、「将来の夢」「経営理念」「やりたいビジネス」の3つが思いつきました。 以上をまとめると
「私は、『なんでも手に入ってなにもする必要がない生活』を目指しています。 経営理念が『情報革命で人々を幸せに』である貴社でIoTに携わり、 『自動運転』や『家事ロボット』『スマート家電』など生活を楽にする製品を実現したいです。」
これで大枠ができました。これを膨らませていきます。
「なんでも手に入ってなにもする必要がない生活」をかっこよく言い換えたいですね。 この生活が実現していないのは、「めんどうなことに時間をとられすぎる」ことが原因です。 もっと有意義なことに時間を使いたいのに、「運転」「家事」「買い物」などに時間を奪われているんですね。
時間は有限です。お金は稼げますし、食べ物も調達すればいいのですが、時間だけは絶対に増えません。 「なんでも手に入ってなにもする必要がない生活」の根底にある考えは、「時間を節約したい」ということです。 これで1文目を書き直してみましょう。
「私は読書が趣味ですが、学生生活を通じて『通学』『家事』『買い物』に時間を取られすぎ、 読書の時間を削がれている思いをしました。そこで私は『興味のないことに費やす時間』を節約したいと考えました。 就職活動では、『時間短縮ができるビジネス』を軸に会社を探し、貴社を発見しました。」
と、こんな感じですね。
次に「やりたいビジネス」を膨らましましょう。
実際に実現したいものは「自動運転」や「家事ロボット」「スマート家電」なわけですが、 「それってうちじゃなくてもできるんじゃない?トヨタとかパナソニックはどう?」 と問われるのは確実です。この対策を考えなければなりません。
そもそも自動運転は自動車メーカー、家事ロボットやスマート家電は電機メーカーでできるかもしれません。 しかし、全部をトヨタ、全部をパナソニックでやるのはまず不可能でしょう。 「いろんな時間短縮アイテムを各業界に提案したい」という言い方がいいでしょう。 つまりは「IoTコンサルティング」です。
IoTは「モノとモノのインターネット」と言われるように、モノ同士をインターネットで接続する技術が必要です。 これには携帯電話事業で電波をもっているソフトバンクの資産が使えますね。 ソフトバンクには通信技術という強みがあるのです。
さらには携帯キャリア3社でいち早くIoTに乗り出し、IoTに使えるチップをつくれるARM社の買収もしたソフトバンクは、 ドコモやKDDIと比べて「IoT社会の実現に最も積極的な会社」ということができます。
このように「会社の強み」を混ぜて書くことで「この会社に入って挑戦したいこと」が「志望動機」の役割も果たします。
志望企業の内定者はどう書いた?合格ESをもらおう
模範解答があれば、憂いなし!
あなたの志望企業の内定者が「学生時代頑張ったこと」についてどう書いたか、気になりますよね。 合格エントリーシートがあれば、すべての項目で自分の完成度、説得力、文章力などを比較することができます。 上手な言い回し、ネタ探しにも役立ちます。
合格エントリーシートは、従来は大学の仲の良い先輩からもらうしかありませんでした。 志望企業に内定を取った先輩が身近にいないと、「模範解答」を読むことができなかったのです。 それゆえ就活では「コネ」が必要だと言われる時代がありました。
しかし今は、合格エントリーシートが無料でもらい放題できるサイトがあります。
この2つのサイトでは歴代就活生の合格エントリーシートを大量に集めており、 就活生は無料登録するだけですべて読み放題です。 2つ登録すればほとんどの企業を網羅できるでしょう。
エントリーシートだけでなくインターンシップや面接などの選考情報、就活テクニックの他、 特別選考枠のある合同説明会など様々なお役立ち情報が満載ですので、ぜひ利用してみましょう。
ESは「ストーリー」だ!
ES全体をストーリー化しよう!
先にも少し触れましたが、エントリーシートは「『将来の夢』」「『将来の夢』実現ストーリー」を書くものです。 ESはどの会社も以下の三部作構成になっています。
- (過去編):学生時代頑張ったこと:将来の夢に向かって今まで何をしてきたか
- (現在編):長所・短所:将来の夢の実現にあたって現状の自分を把握できているか
- (未来編):なぜこの会社を選んだのか・この会社に入って挑戦したいこと:何をして将来の夢の実現するか
「就職活動の軸」を前提として、「過去編」「現在編」「未来編」の三部作構成でESを書き、 最終的には実現するには貴社のビジネスに携わるしかないという結論に持っていくのです。
「この会社に入って挑戦したいこと」はこの「未来編」に相当するものですが、残りの項目もこの流れを意識しないと、 「エントリーシート」として内容がバラバラになってしまい、説得力がなくなります。
ストーリーの作り方は次の記事で解説していますので、ぜひ参照してください。
11月の今から最短で内定をもらうには?
志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その1)
模範解答があれば憂いなし!
あなたのエントリーシートは100点満点ですか? …と言われても、わかりませんよね。自己採点するにしても、その基準となる模範解答がなければどうしようもありません。
もしこのまま提出して、果たして大丈夫でしょうか。
そこで先輩が実際に内定をとったエントリーシートを使いましょう。 それと比較して何が足りないのか、どう書けばいいのかがわかれば、自ずと完成度が高まっていきます。
「Unistyle」では、歴代就活生の合格エントリーシートを無料閲覧できます。
総合商社やインフラ企業、メーカー企業、外資系企業をはじめ、超一流企業からベンチャー企業まで71,000通を超えるエントリーシートが収録されています(2023年5月時点)。 あなたの志望企業の合格エントリーシートもほぼ見つかるサイトと言っていいでしょう。
また、合格ESだけでなく「企業研究」「同業他社比較」「就職活動の軸別のおすすめ業界」 「志望動機の書き方」など就活に役立つ限定記事もすべて無料で読むことができます。
ぜひ自分のエントリーシートの見直しのために、作成の参考のために手に入れておきたいですね。
自分にぴったりのインターンシップを見つけよう
インターンから内定まで口コミが満載!
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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