就活と景気
日経平均株価が2万円を突破したと思いきや、中国の上海市場の暴落を発端に世界的株安になっています。 今日はほとんどの指標が大幅マイナスを見せており、アベノミクスの行く末以前に世界経済がどうなるか先行き不透明です。 さて、就活と景気は連動することで知られています。今後の就活はどうなっていくのでしょうか。
おすすめ・人気記事
- 【25卒】5月も内定なし!いつまでに決まらないとやばい?(41028人)
- エントリーシートがダウンロードできるサイト(7078人)
- 就活おすすめ【隠れ優良企業】|厳選の一流BtoB企業(11743人)
就活と景気は連動している
就活と景気は連動しています。 ここ数年の内定率と日経平均株価を見てみましょう。 ここでは当時の大企業の面接開始の1ヶ月後である5月の内定率と、日経平均株価の年間最安値を見比べてみます。
卒業年度 | 5月の内定率 | 日経平均株価(最安値) | 備考 |
2008年卒 | 74.3% | 14,669円 | リーマンショック前 |
2009年卒 | 69.9% | 6,994円 | リーマンショック(10月) |
2010年卒 | 50.9% | 7,021円 | 政権交代(自民→民主) |
2011年卒 | 46.8% | 8,796円 | |
2012年卒 | 40.3% | 8,135円 | |
2013年卒 | 30.7% | 8,238円 | |
2014年卒 | 39.3% | 10,398円 | 政権交代(民主→自民) |
2015年卒 | 47.7% | 13,885円 |
株価が最低を示したのが2008年(2009年卒)のリーマンショック直後ですが、就活戦線が最悪だったのは2012年(2013年卒)です。 少し時差がありますが、景気が低迷を続けて徐々に内定率が悪化していったというものです。
一方、2013年(2014年卒)に再度の政権交代が起こり、自民党政権によるアベノミクスの期待により株価が高騰し、 内定率も回復傾向にあります。内定率は最低水準を脱したとはいえ、まだまだリーマンショック前までは回復していません。
株価が下がって急に内定率が下がるわけではなく、だんだん下がっていきます。 一方で株価が上がっても急に内定率が上がるわけではなく、だんだん上がっていきます。
ここから言えることは、株価に引っ張られる形で内定率が変動するということです。 就活と景気は連動していると言ってよいでしょう。
なぜ景気が悪くなると内定率が下がるか
景気が悪化すると、内定率が下がるのはなぜでしょうか。
まず、株価が下がることで国民全体の資産が目減りします。株式投資は何も大富豪だけのものではなく、 企業や投資ファンド、証券会社、サラリーマン、主婦など様々な人が参加しています。 特に景気の良い時は一般人もお財布に余裕があるため株式投資をします。
しかし、株価が下がると損をしますので、株価が下がり始めたら持っている株を売って現金に変えます。 下がってから売ると株式投資は失敗です。損を抱えて株式市場から退場することになります。 当然、お金が減っているわけですから消費を抑えようとします。
もともと景気が良かった時は株式投資もうまくいき、儲けたお金で買い物をしていました。 しかし株価が下がると買い物をする人が減り、企業の売り上げが低迷します。
企業の売り上げが低迷すると、社員に払う給料やボーナスが減り、社員の使えるお金も減るため、さらに消費が滞ります。
このようにみんなの収入が減るスパイラルに陥り、企業もなんとか利益を出すためにコストを抑えるようになります。 本来ならリストラをして社員を減らしたいところですが、日本の法律ではリストラはなかなか難しいものです。 またこれまで一緒に頑張ってきた社員をクビにするのも、心苦しいですね。
そこで、リストラの代わりに新卒採用を減らします。
このようにして景気悪化の苦い汁は、新卒就活生がなめさせられるわけです。 2013年卒の就活生は景気悪化の最低の苦い汁をなめさせられたと言えますね。 就職留年が一番流行したのもこのころです。
就活は世界情勢に翻弄される
2009年卒以降の就活が非常に厳しくなったきっかけは、リーマンショックに端を発する世界同時株安です。 学生の努力とは関係のないところでサブプライムローン問題が浮上し、アメリカのメガバンクとも言えるリーマンブラザースが破綻したことにより、 日本の就活生が苦労をしたわけです。
もちろんアメリカの不動産バブルもアメリカ一国の責任ではありません。アメリカのバブルは実は、日本がアメリカ国債を大量購入したことが原因です。 日本がアメリカ国債を大量購入したのは、アジア通貨危機による円高を是正するための措置であり、 アジア通貨危機の原因はアジアのバブル崩壊であり、アジアのバブルを引き起こしたのはアジアに工場を建てまくった日本企業だったりします。
日本企業がアジアに工場を建てまくったのはプラザ合意後の円高不況のせいであり、プラザ合意が行われたのは・・・ と、何が悪かったのかを考え始めるとキリがありません。
しかし、これらの経済情勢は日本の大学生の知らないところで起きているものです。 この負の連鎖が回りまわってなぜか就活生が不幸を被るのです。
たまたまその時期に生まれたというだけで、運悪く内定率の低い時期に就活しなければならなかったり、 たまたま遅く生まれたために、運良く内定率の高い時期に就活できたりするのです。
「社会に出ると理不尽なことが多い」とよく言われますが、なんと社会に出る前から理不尽な景気に襲われているのです。
しかし大人たちはその理不尽な状況というものをあまりよく理解してくれません。 というより、自分たちは割と景気の良い時代に就職しているため、今の就活戦線を理解できないのです。
親世代にも心無いことを言われる場合だってあります。それでも就活の時期はやってきます。 特に今は中国の景気も悪化しつつあり、ギリシャの問題もあり、北朝鮮と韓国の関係も悪化しています。 いつまた世界恐慌になるかもしれず、不安定な時代です。
その意味でも世界情勢に注意し、株価も見つつ、就活の対策を考えていきましょう。
株価が下がっても突然内定率は悪化しない
上のデータを見るとわかるように、株価が下がっても突然内定率は悪化しません。 というのも、人事部がまとめる採用計画は、その前の年度に既に決定しているものであり、 株価が多少下がり始めた程度で変えられるものでもないからです。
株価はいつ暴落するかわかりません。逆に言えば、いつ元通りになるかもわからないのです。 多少株価が下がったくらいで採用計画を取り消していようものなら、いつまでたっても新卒採用ができず、 会社は高齢化していきます。
そのため株価が新卒採用に影響が出始めるのは、株価が暴落した翌年からです。 それも翌年急激に悪化するわけではありません。この時点ではまだ、いつ株価が元に戻るかわからないからです。
2008年(2009年卒)に起きたリーマンショック後、内定率最悪の年である2012年(2013年卒)までは4年もありました。 上がらない株価に対して徐々に絶望感が増して、企業が採用活動を控えるわけですが、 今すぐ株価が暴落したからといって今年・来年の内定率が急激に悪化するわけではありません。
むしろ今の日本はオリンピックを控え、まだまだ景気が良くなる可能性を秘めています。 特に東アジアもEUも不調の今、日本企業が大活躍する可能性は高いのです。
確かに今は株価が急落し、世界的に株安状態です。しかし、株安も一過性のものかもしれませんし、 このまま下落が続いたとしてもすぐには内定率は悪化しません。 気を取り直して就活の対策を考えましょう。
自分の”今”の実力をチェック!
「OfferBox」 はスカウト型就活サイトで、設定したプロフィールを読んだ企業が選考への招待を送ってくれる無料サービスです。 が、これを自分の実力チェックに利用できます。
というのも、このサイトでは登録時にプロフィールを設定するのですが、 就活でするべき「アピールポイント」を詰め込んだ設問になっており、「スムーズに入力できれば問題なし」「詰まったらそこが面接で突かれるポイント」です。 入力率80%になるとおよそスカウトが受け取れるそうですが、そこが選考合格の最低ラインということになります。
そして最も役立つのが、「適性診断AnalyzeU+」を無料で利用できて、結果が見れる点です。 選考本番では適性診断を受けますが、受かっても落ちてもその結果はわからないままです。 ですが、こちらを受けておけば「面接官の持っている書類に自分がなんと書かれているか」がわかるというわけです。
これをもとに長所や短所を選び直せば「自分のことをよく理解できている」ことがアピールできますし、 面接で「悪いところが出ないように気を付ける」こともできます。 大学生なら完全無料ですから、自分の今の実力を知るために、一度受けておきましょう。
→「OfferBox」の公式サイト
本命企業の選考を受ける前に!
本番の前に、模擬試験!
筆者の私の就活は、本命中の本命企業が1社目の採用選考でした。 自己分析もなしにエントリーシート・WEBテストに失敗し、それでも幸い面接に呼んでもらえたのですが、 そこでも今思うとありえない失敗をしていました。当然不合格です。
「もしあの企業の選考が1社目じゃなかったら」と悔やんでも悔やみきれません。
「1社目を1社目ではなくする」ことができるのが、「ジョブトラ」 というイベントです。なんとジョブトラ卒業生、三菱商事やサントリー・JR東海・味の素などの人気企業の内定者が続出しています。 それもそのはず、ジョブトラでは自己分析やグループワークなど今の自分が完璧な状態かどうかを知ることができるからです。
このイベントは約4時間と長めですが、前半に自己分析や企業研究などの講座を行い、後半は「ビジネスゲーム(グループワーク)」を実施します。 このグループワークは国内大手企業や外資系企業が採用している形式で、終了後はフィードバックがもらえます。 自分の強みや弱みを客観的に評価してもらえるので、本命企業の選考を受ける前にぜひ参加しておきたいですね。
一切の事前準備が不要で完全無料、年間300回以上開催、すでに10万人以上が参加した人気イベントと、 ここでは伝えきれない魅力が詰まっています。公式サイトをぜひご覧ください。
→「ジョブトラ」の公式サイト
志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その1)
模範解答があれば憂いなし!
あなたのエントリーシートは100点満点ですか? …と言われても、わかりませんよね。自己採点するにしても、その基準となる模範解答がなければどうしようもありません。
もしこのまま提出して、果たして大丈夫でしょうか。
そこで先輩が実際に内定をとったエントリーシートを使いましょう。 それと比較して何が足りないのか、どう書けばいいのかがわかれば、自ずと完成度が高まっていきます。
「Unistyle」では、歴代就活生の合格エントリーシートを無料閲覧できます。
総合商社やインフラ企業、メーカー企業、外資系企業をはじめ、超一流企業からベンチャー企業まで71,000通を超えるエントリーシートが収録されています(2023年5月時点)。 あなたの志望企業の合格エントリーシートもほぼ見つかるサイトと言っていいでしょう。
また、合格ESだけでなく「企業研究」「同業他社比較」「就職活動の軸別のおすすめ業界」 「志望動機の書き方」など就活に役立つ限定記事もすべて無料で読むことができます。
ぜひ自分のエントリーシートの見直しのために、作成の参考のために手に入れておきたいですね。
志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その2)
選考体験談が詳しすぎる!
「ワンキャリア」では50,000件を超える合格エントリーシート・就活体験談が掲載されており、 全日本空輸(ANA)、伊藤忠商事、花王、日本航空(JAL)、味の素、アサヒビール、オリエンタルランド等日本の一流企業に加え、 ゴールドマンサックス、ボストンコンサルティング、モルガン・スタンレーなどの外資系一流企業も多数そろっています。
エントリーシートだけでなくインターンシップやその選考、WEBテスト、グループディスカッションの攻略情報、 さらに志望動機の書き方や業界研究を読むことができ、従来では手に入らなかった情報が満載です。
「ワンランク上のキャリアを目指す」というキャッチフレーズの通り、業界をリードする大手企業の資料が多く、 また総合商社、JR東海、電通、キーエンス、日本郵船、三菱地所といった一流企業の出展する限定イベントも開催されます。
ワンキャリアは月間60万人の就活生が利用しています。また内定後もES・体験談を投稿すると1件最大5000円の謝礼がもらえ、 就活体験を翌年の就活生のために役立てることもできます。先輩の「知」を継承し、 あなたが発展させた「知」を後輩に継承する好循環を生み出しましょう。
本命企業に応募する前に、やっておきたいこと
「自己分析」をよくわからないまま、放置してない?
筆者の私は自己分析をしなかったがゆえに本命企業11社全滅という憂き目に遭いました。 自己分析のことを「性格診断か何か」だと思い込んで放置していたのですが、 そのためにエントリーシートで一貫した熱意を伝えることができなかったのです。
その後、やり直して1ヶ月で内定を得るに至ったのですが、「本命企業の応募前にやっておけば・・・」と思っても後の祭りです。 就活に悔いを残す結果となりました。
【キャリアチケットスカウト】 という就活アプリを使えば、アプリ起動から3分で自己分析が完了します。 エントリーシートの作成サポート機能もあるので、自分のESが伝わるESかどうかを確認することができます。
また、このアプリで作成した「就活の軸」や「自己PR」などを元に企業から特別選考に招待される機能もあります。 もちろん辞退してもいいのですが、その会社は「あなたとビジョンの一致した会社」ですから、内定確度は高いです。 オファーをもらってから検索してみたら、実はそれがあなたの天職かもしれません。
まずはアプリをインストールして、自己分析を始めてみましょう。もちろん完全無料です。
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。