新幹線はグリーン車に乗ろう!
新幹線のグリーン車といえば、政治家や芸能人、お金持ちが使っているイメージがあり、 料金が高い、セレブという印象があると思います。確かに普通車に比べてグリーン車の料金は高いです。 しかしグリーン車にはそれだけの料金を払ってでも得たい価値があります。
新幹線のグリーン車と普通車にはどんな違いがあるのでしょうか。 グリーン車と普通車の違いを解説しながらグリーン車に乗るメリットを説明していきます。
目次
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グリーン車の料金
新幹線のグリーン車の料金は、普通車の自由席、指定席に比べると、 金額だけを見れば高いです。東京⇔新大阪では普通車だと自由席が13,620円、指定席は14,450円です。 これがグリーン車だと19,230円と、自由席に比べると5,610円も多く支払う必要があります。
往復だとグリーン車と普通車自由席の差額は11,220円になります。確かに料金は大きく違いますね。 主要な駅間のグリーン車と普通車の料金を比較してみましょう。
グリーン車と普通車の料金表 | ||||
---|---|---|---|---|
経路 | グリーン車 | 普通車(指定席) | 普通車(自由席) | グリーン車と自由席の差額 |
東京⇔新大阪 | 19,230円 | 14,450円 | 13,620円 | 5,610円 |
東京⇔名古屋 | 14,680円 | 11,090円 | 10,360円 | 4,320円 |
名古屋⇔新大阪 | 8,790円 | 6,560円 | 5,830円 | 2,960円 |
普通車の自由席と指定席の差額が730円~830円なのに対して、グリーン車だと数千円の差額になります。 グリーン車料金が金額だけを見ればかなり高いことがわかります。
東京から名古屋に行く料金で、東京から新大阪まで行けてしまいます。 東京⇔新大阪をグリーン車で往復すれば、差額で名古屋に行けてしまいますね。
しかし政治家や芸能人、お金持ちはなぜそれだけの差額を払ってでもグリーン車に乗ります。 単にお金が有り余っているから無駄遣いをしているというわけではありません。 実は、グリーン車には高い料金を払ってでも享受したいメリットがあるのです。
グリーン車に乗ったことがない方にとっては、ただ「料金が高い」というイメージしかなく、 グリーン車の快適性は知らないと思います。そこで以下では、グリーン車と普通車の違いを説明していきます。
グリーン車と普通車の違い
新幹線のグリーン車と普通車にはどんな違いがあるのでしょうか。 違いの1つは料金です。グリーン車は普通車に比べて数千円単位で料金が違います。 しかしそれだけのお金を払ってでも受けたいメリット、サービスとはどんなものでしょうか。
シートが違う
新幹線のグリーン車と普通車では、シートが違います。普通車は自由席も指定席も同じシートで、 3列シートと2列シートがありますが、グリーン車は全て2列シートです。 普通車では1列に5人分の席が並びますが、グリーン車では4人分の席です。グリーン車は、1人分だけそれぞれのシートが広くなっています。
広さもそうですが、座席のやわらかさも違います。普通車のシートははっきり言って「カタイ」です。 グリーン車のシートはやわらかく、長時間座っていても疲れません。座席も広めなので体勢を変えて寝ることもでき、 非常に快適です。
足元にはフットレストがついており、靴を脱ぐことができます。肘置きも大きめで、 座席の間隔も広く、後ろを気にせずリクライニングを倒してゆったりと眠ることができるのです。
サービスが違う
新幹線のグリーン車と普通車では、サービスが違います。グリーン車にはパーサーがついており、 乗車時に入口で挨拶してくれます。座席に座るとおしぼりを持ってきてもらえます。 そしてグリーン車では検札も車掌ではなくパーサーの仕事です。
それもそのはず、車掌は接客のプロではないからです。グリーン車はJR関連会社の接客のプロをパーサーとして添乗させています。 そのためグリーン車には基本的に乗客と、パーサーしか来ません。
ちなみに車内販売のワゴンサービスも来る回数が多いです。
その他、「WEDGE」というビジネス雑誌と「ひととき」という観光案内雑誌が置いてあります。 暇つぶしを持ってきていなくても、座席のポケットに雑誌が入っているのです。
人が少ない
グリーン車の快適性で特筆すべきは「人が少ない」ということです。ゴールデンウィークやお盆休みなどでは、 新幹線の自由席が満席になるというニュースはよく聞きますね。指定席も混雑しており、 隣のシートに人が座るとヒジが当たったり足が当たったりします。また、窓際の席に座ると隣の人に声をかけないと席を立てませんね。
3列シートの真ん中の席になってしまうと最悪です。ヒジも置けず、席も立てず、窓から外の風景を見ることもできません。 右にも左にも人が座っているため眠るにも不安ですし、スマホや本を読もうにも隣の席の人に見られてしまう可能性もあり、 プライバシーもありません。
しかしグリーン車なら、これらの問題はないのです。
グリーン車の乗客は驚くほど少ないです。ゴールデンウィークにグリーン車に乗ったのですが、 同じ車両に乗った人は私を含めて10人もいませんでした。ゴールデンウィークでです。 当然、他の車両は混雑しており、たくさんの人が並んでいるのが見えました。
グリーン車は人が少ないため、話し声もほとんど聞こえてきません。 普通車ではありがちな「子どものわめき声」「車掌に怒鳴る乗客」「グループの大きな話し声」とは無縁です。 隣に人が座ることもなくプライバシーも守られます。
グリーン車に乗れば見える範囲に人がおらず、靴を脱いでゆったりとくつろぐことができるのです。 混雑と無縁というだけで数千円の価値があると思います。
政治家や芸能人やお金持ちはなぜグリーン車に乗るのか
政治家や芸能人やお金持ちはなぜグリーン車に乗るのでしょうか。 芸能人の写真はグリーン車で撮られることが多いですし、アイドルの移動手段も新幹線のグリーン車なことが多いです。 お金持ちはグリーン車に乗っているというイメージがあると思います。
お金が有り余っているから無駄遣いしているのでしょうか。それとも普通車に乗る人に対して優越感に浸るために乗っているのでしょうか。
どちらも違います。お金持ちがグリーン車に乗るのは、サービスや快適性をお金で買うという感覚があるためです。
普通の人は、グリーン車の料金と普通車の料金を比較して、「5,000円あったら○○が買える」という考え方をします。 実際に買うかどうかはさておき、グリーン車に乗るより5,000円を手元に置いておく方を重視します。 5,000円を守るためにサービスや快適性を「我慢」し、それどころか「指定席」すら我慢するのです。
根底に「サービスや快適性は無料」という固定観念があります。一般的に「サービス」といえば無料のことを指しますし、 どこへ行っても空調設備が整っており、建物に入りさえすれば快適に過ごせます。しかし、「エアコン代」を払っていることに気付いていません。 スーパーやコンビニなどの安いお店で「接客が悪い」などと怒り出すのも、サービスに対してお金を払う感覚がない証拠です。 安い店なら、その分サービスの質も悪くて当たり前です。
普通の人は「お金を払ってサービスを受ける」「快適性を買う」という感覚がないために、 「グリーン車は高い!」と思って見向きもしないのです。「座席の指定なら指定席でいいし、 自由席でも東京まで行ける」というわけです。
お金持ちは逆です。サービスや快適性を我慢しないために、5,000円を払ってでもグリーン車に乗ります。 5,000円よりもサービスや快適性を重視しており、グリーン車の料金が指定席より高いのは当たり前だと思っています。
同じ東京行きの新幹線でも、普通車のカタイ座席や乗客のうるさい話し声などストレスを受けるのは嫌です。 5,000円多く払うことでストレスから解放され、快適な旅をすることができるのです。
考えてもみれば、新幹線で移動するということは仕事に行くか、旅行に行くかのどちらかなわけです。 移動するだけで疲れていては仕方がありません。 グリーン車に乗ればゆったり眠ることも可能ですし、旅先についてもそれほど疲れていません。
旅先で疲れて仕事で失敗したり、観光をさっさと切り上げてホテルに帰ってしまったりする可能性を考えると、 新幹線でグリーン車に乗った方がよっぽど効果的なのではないでしょうか。 特に旅行なら、新幹線の普通車で不要なストレスを受けてたのしい気分を台無しにしたくないですよね。
グリーン車は普通車に比べて料金は高いですが、ストレスや効果のことも総合的に考えると、 「グリーン車は追加料金よりも価値がある」と判断できるわけです。 そのため、お金持ちは新幹線ではグリーン車に乗ります。
グリーン車に安く乗る方法
グリーン車に安く乗る方法はあります。 新幹線のグリーン車に安く乗る方法をいくつか紹介します。
金券ショップで格安チケットを買う
定番ですが、金券ショップで格安チケットを買うという方法です。 金券ショップならたいていどこでも販売しています。大黒屋などの金券ショップで新幹線の切符を買うと、 数百円安くなります。
普通車の指定席の切符なら600円~800円ほど安くなりますが、残念ながらグリーン車の場合、 400円程度しか安くなりません。グリーン車に乗る場合、それほど大きなメリットとは言えないでしょう。 金券ショップで安くならない理由があるのですが、ここでは割愛します。
「ぷらっとこだま」を使う
「ぷらっとこだま」はJR東海ツアーズのサービスで、激安でグリーン車に乗れるサービスです。 こだま限定ではありますが、ぷらっとこだまを使うのが最安値でグリーン車に乗る方法です。
JR東海ツアーズのホームページで予約するか、新幹線の駅にあるJR東海ツアーズのお店へ行き、 「ぷらっとこだま」を注文するだけで、こだまのグリーン車に乗ることができます。
料金は東京⇔新大阪で11,800円と、通常のグリーン料金19,230円に対して7,430円も安いどころか、 普通車自由席よりも1,820円も安いのです。安いどころか激安ですね。 しかし、ぷらっとこだまにはデメリットがあります。
まず1つは「こだま号なので各駅停車」であるというデメリットです。のぞみ号なら東京⇔新大阪は2時間半程度ですが、 こだまの場合は4時間もかかってしまいます。時間に余裕のあるときでないと使いづらいのがデメリットです。
もう1つは「ぷらっとこだまは人気がある」というデメリットです。その場でぷらっとこだまのチケットを買って乗車するということは、 まずできません。1ヶ月前くらいに予約しないとほぼ入手不可能です。予め乗る日、乗る時間を確定しておかないとぷらっとこだまは利用できません。
最大のデメリットは「隣に人が座る」というデメリットです。「ぷらっとこだま」はこだま号のグリーン車の座席1列(4席)を、 ぷらっとこだま利用者に割り当てるサービスです。4人が同じ時間帯のぷらっとこだまチケットを購入すると、4人が並んで座ることになります。 シートは確かにくつろげますが、隣に人がいるために落ち着かず、ストレスはあります。
「EX-IC」を使う
JR各社の提供している「EX予約」を使えば新幹線の料金がかなり安くなります。 例えば東京⇔新大阪なら通常グリーン車は19,230円なのに比べ、EX予約ならグリーン車の料金が18,140円になります。 実に1,090円も安くなります。
普通車の指定席に乗る場合でも、回数券や金券ショップの格安チケットを買うより安くなります。 年会費こそ1,080円かかりますが、1回乗れば元がとれてしまいます。グリーン車に限って言えば、 1往復するだけで金券ショップを使うより安く乗れますね。
グリーン車EX予約時の料金差 | |||
---|---|---|---|
経路 | グリーン車(EX予約) | グリーン車(通常) | EX-ICと通常の差額 |
東京⇔新大阪 | 18,140円 | 19,230円 | 1,090円 |
東京⇔名古屋 | 13,700円 | 14,680円 | 980円 |
名古屋⇔新大阪 | 7,800円 | 8,790円 | 990円 |
EX予約ならのぞみ号のグリーン車に乗れますし、4人並んで座るということもありません。
「EX予約」というからには予約が必要なのではと気になるところですが、 予約と言っても前日までに予約が必要とか、そういうものではありません。 EX予約は新幹線の改札の前でスマホで予約し、そのまま乗ることができます。
事前に予約していても、乗り遅れそうになったら手数料なしで予約を変更することができます。 かなりメリットの強い手段だと思います。
さらにこのEX-ICは、普通車指定席でも効果を発揮します。
普通車EX予約時の料金差 | |||
---|---|---|---|
経路 | 普通車指定席(EX予約) | 普通車指定席(通常) | EX-ICと通常の差額 |
東京⇔新大阪 | 13,370円 | 14,450円 | 1,080円 |
東京⇔名古屋 | 10,110円 | 11,090円 | 980円 |
名古屋⇔新大阪 | 5,580円 | 6,560円 | 980円 |
割引率で言えば普通車指定席はかなりオトクです。東京⇔新大阪では金券ショップの格安チケットでも13,450円が最安値ですが、 EX予約ならさらにそれを下回る13,370円です。
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志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!(その1)
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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