【勝ち組】日産化学の就職難易度|強み・志望動機・選考フローを解説!
日産化学の就職難易度やエントリーシート・志望動機の書き方・面接などの選考情報に加え、同社の強みや特徴など企業研究に役立つ情報を解説しています。新卒採用に応募する際、ぜひ参考にしてください。まず、基本情報は以下の通りです。
会社名 | 就職難易度 |
---|---|
日産化学 | 穴場 3.5 / 5.0 |
売上高 | |
2267億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
1010万円 | 120日以上 |
採用人数 | 初任給 |
事務系:5名程度 技術系:30名程度 | 学部卒:245,900円 院卒:262,000円 |
参照:日産化学|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
日産化学の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- 面接3回
- 内々定
インターン参加者優遇の早期選考はありませんが、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →日産化学の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度は、穴場!
日産化学の就職難易度は、穴場です。 採用倍率は文系で約110倍・理系で約41倍です。
同社は文系の採用人数が5人と少ない一方で、採用大学に偏りがありません。 それでいて高収益・高待遇のため、就職できれば勝ち組だと言えます。
加えて「事業内容がわかりにくい」面もあり、ESの段階で多くの学生が落ちると考えられます。 よって企業研究をしっかり行えば、誰でもチャンスがあります。
日産化学に必要なTOEICスコアは明示されていませんが、730点ほしいところです。 かなりグローバルな企業であり、仕事上で英語は必須になってくるためです。
ただし、スコアが絶対かというと、そうではありません。 というのも英語はいずれ身につくものであり、現時点でペラペラに話せる必要はなく、入社後でも鍛えられるためです。 一方で英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
面接は、3回!
日産化学の面接は、3回実施されます。
同社では、リクルーター面接やインターン優遇制度などはありません。 選考開始は、3月のES提出・WEBテスト受験から始まり、その後面接が3回行われます。 面接では次のような質問がされます。
- なぜ日産化学を志望しましたか?
- あなたの強みと、それをどのように当社で活かせると思いますか?
- これまでにチームで課題に取り組んだ経験を教えてください。その際、あなたが果たした役割は?
- これまでの人生で最も困難だったことは何ですか?その状況をどのように乗り越えましたか?
- 当社の事業や強みについて、あなたがどのように理解していますか?
同社は化学業界の中でも「誘導品メーカー」に分類されますが、事業内容がわかりにくい部分があります。 簡単に言えば「高付加価値の高機能品に強い会社」ですが、 解を深めるために採用サイトの「プロジェクト」「社員インタビュー」などを読み、「会社には何を目指す社風があるのか」を研究しましょう。
質問内容はおよそ「学生時代頑張ったこと」の深掘りです。 ES提出の時点で「リーダーシップ経験」「困難とそれを乗り越えた方法」を取り込んでおくと、面接で困ることがないでしょう。
面接ではすべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。 次の関連記事では「立ち振る舞い」「うまい話し方」など「理想の新人」をアピールするコツを、私自身の社会人経験を踏まえて解説しています。
エントリーシート
「将来の夢」実現ストーリーをつくろう!
日産化学のエントリーシートは、次の4本の設問が課されます。
- 関心を持ち続けていること
- 人生で本気になって取り組んだこと
- 当社に興味を持った理由
- 将来やってみたい仕事
1つ目は「就職活動の軸に関連する出来事を追っている」ことを書きましょう。 例えば農業に関する軸の場合は、農業人口の減少・その原因・解決策などを書くと、志望動機の説得力が高まります。
2つ目は「学生時代頑張ったこと」です。 面接ではこちらの深掘りがされますので、想定される質問を予め組み込んで完成度を高めておきましょう。 詳しい書き方はリンク先の記事で解説しています。
3つ目は「なぜこの会社を選んだのか」です。 話の順番として「化学業界に目をつけた理由」「その中でも日産化学を志望する理由」を書きます。 面接の項目でも解説した通り、MY就活ネットでは「経営理念・社風への共感」がおすすめです。
4つ目は「就職活動の軸の実現」です。 注意したいのは「農薬事業に携わりたい」「営業をやりたい」といった配属部署や与えられる仕事の話ではなく、 「農業革命を起こしたい」「自分のアイデアを事業化して日経ビジネスに載りたい」など夢を語ることです。
このようにES全体を「就職活動の軸」を前提とした1本のストーリーに仕上げることで、説得力が高まります。 ESのストーリー化については「【例文】エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせる!」の記事で解説しています。
志望動機
ビジョンの一致をアピールしよう!
日産化学の志望動機の書き方は、会社の「経営理念・ビジョン・社風」と自分の「就職活動の軸」の一致をアピールし、 「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けることです。
同社の経営理念は「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」でした。 ここから導き出せる志望動機は以下の通りです。
例文
私が貴社を志望する理由は、「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という姿勢に深く共感したためです。
学生時代、ゲーム制作に取り組み、ゼロからアイデアを生み出し、それを形にすることで、プレイヤーに感動や驚きを提供する楽しさを学びました。 この経験から、新しい技術や発想を駆使して社会に役立つ価値を生み出すことに強い魅力を感じ、化学の力で多様な社会課題に挑む貴社で働きたいと考えるようになりました。
貴社が農業化学品、医薬品、機能性材料といった分野で革新を続け、特に環境問題や食料問題などのグローバルな課題解決に寄与している点に強く惹かれています。 私は、ゲーム制作で培った創造力や課題解決力を活かし、貴社で新たな価値を創造する一員として貢献したいと考えています。 貴社の事業を通じて、人々の生活を支え、より良い未来を実現するための技術革新に携わりたいです。
解説
この例文では「経営理念への共感」に説得力を持たせるため、「ゲーム制作の経験」を採用しています。 同社は「売上高の8%を研究開発費にする」という姿勢を貫いており、常に新しい価値を追い求めている会社です。 ゆえに、ゼロからアイデアを生み出すという言葉は、志望度の高さを補強します。
また、インターンシップや会社説明会などで実際に感じた社風にも触れると、より一層説得力が増します。 ゆえに、イベント開催の際には必ず参加したいですね。
このように志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」と関連付けて、一連のストーリーに仕上げる必要があります。 これらのエピソードがまだ用意できていない場合、まずは自己分析から始めましょう。
また、文系向けに「メーカーの志望動機の書き方」を例文付きで、次の関連記事で解説しています。 同社のESでも使える内容ですので、ぜひ参考にしてください。
→【文系専用】メーカーの志望動機|必要な人材認定をもらうコツ
「ワンキャリア」という就活サイトでは、日産化学に実際に内定したエントリーシートを見ることができます。 本来こういった資料は、その企業に内定した先輩が身近にいないと見れなかったものです。 これが1社あたり何通・何十通も収録されていて、会員登録するだけで完全無料です。
日産化学の強み・特徴
研究開発と高収益商品の好循環!
日産化学の強み・特徴は、たゆまぬ研究開発による収益力の高い商品を生み出し続けるところです。
伸び続ける売上高に対して「研究開発費を約8%」投入する姿勢は変えておらず、 出し惜しみしないことでさらに収益力の高い新商品ができるという好循環に乗っています。 同社の営業利益率は18%にもおよび、大企業平均が6~10%であることを考えると、かなり儲かっている会社と言えます。
化学肥料の会社として創業したのが1887年ですが、一般的な化成品(硫酸、アンモニア、メラミン、プール・浄化槽の消毒剤)に加え、 現在では液晶や半導体の材料、農薬、動物薬原料、医薬品といった多方面に展開しています。
環境問題にも積極的で、食品工場の産廃を減らす「油脂分解力」の強い微生物製剤を製造しており、 SDGsの流れにも乗って採用されることが増加しています。
農薬は、人口爆発に伴う食糧危機が予想される現代、将来性が高い事業といえ、 除草剤や殺虫剤が中国をはじめ、アジア・中東・南米などで拡販が続いています。
また、「半導体材料」では、シリコンウェハーを加工する際に塗布するフォトレジストは「光を当ててくり抜く」 ことで思い通りに回路を形成する役割をもっていますが、 この「光を当てる」部分に注目して、乱反射を抑え、微細加工を可能にする「コーティング剤」を同社は主力商品としています。
ちなみにコーティング剤を塗る前のフォトレジスト自体は、以下の5社で世界を独占しています。
同社の海外売上比率は50%におよび、中国:韓国:アジア:欧米で1:1:1:1という比率です。 国内企業では海外展開がかなり進んでいる会社だと言うことができるでしょう。
ビジネスモデル
儲かる高機能品に注目!
就活では「売上高の大きい会社」に目を奪われてしまうかもしれません。 しかし、化学メーカーの場合は「高機能品」をどれだけ持っているかが重要で、企業規模は利益とあまり関係がありません。
高機能品とは「替えの利かない特注品」のことであり、高い技術力や対応力・提案力が必要です。 しかしその分大きく利益を出すことができ、それが日産化学の高待遇として跳ね返ってきています。
一方の汎用品は、大量生産によって利益を捻出するビジネスモデルです。 この場合、売上高こそ大きくなるものの、利益が薄いため資源価格の高騰・市況の変化などで簡単に赤字に陥ります。
ゆえに、総合化学メーカーに比べて知名度で劣るものの、 「利益率」や「儲かる高機能品」で優れる同社は隠れ優良企業だということができます。
主要取引先
日産化学の主要取引先は、事業が非常に多岐に渡るため、取引先も多いです。 そのため日産化学はあまり直接顧客とは取引をしていません。基本的には化成品商社、医薬品商社、総合商社などを相手に取引を行っています。
商社をはさむメリットといえば、なんといっても「与信調査」と「顧客のまとめあげ」をしてくれることです。 日産化学は顧客が多岐にわたりますが、例えばメーカー企業や薬局を1つ1つ調べて「商品の代金を払ってくれそうかどうか」なんて調査していられません。 「代金が支払われるかどうか」の調査を「与信調査」と言いますが、商社はこれを代行してくれます。
また、工場や薬局から注文を受けて商品を製造するのでは効率が悪すぎます。 そこで、商社が注文をつのって取りまとめ、「大口注文」として日産化学に発注するのです。
そして、日産化学が独自に顧客を開拓するより商社はもともと販売ルートを持っていますから、 商社に任せた方が楽にたくさん売れるというメリットがあります。 その分、研究開発、新製品の開発、販売促進に力を注げるというわけです。
競合他社
日産化学の競合他社は他の化学メーカーや製薬業界です。
富士フイルムや東レ、積水化学工業、帝人など化学メーカーが競合他社となります。 ですが、部品としての工業用フィルムは各社で住みわけができており、 あまり激しく競合しているわけではありません。
医薬品は世界中の製薬メーカーがしのぎを削っている業界で、 当たれば大儲け、外れれば大損害というリスクの高い事業もであります。
しかし、メインの化学品は高い技術力が必要で、かつすでに安定した製品群があり、 あまり激しい競合もしていないことから、 基本的に競争は研究開発で起きると考えられます。
この点、日産化学は企業規模が大きく、 技術者や研究費用をたくさん拠出できる分、他社に対して有利に立てるでしょう。
弱み
日産化学の弱みは「液晶材料」「医薬品」の2つの事業にありますが、大きなリスクではありません。
医薬品事業は主力商品の特許権が切れ、ジェネリック医薬品の台頭などもあって厳しい状況が続き、 かつ新薬創造には莫大な研究開発費がかかり、並の企業規模では追いつかない現実があります。
研究開発費を大量投入している日産化学でさえ、医薬品専業メーカーには敵いません。 というのも専業メーカーは大規模M&A・合併を繰り返しており、「メガファーマ」と呼ばれる数兆円~10兆円規模に巨大化しており、 1社の複数事業の1つというレベルでは到底太刀打ちできない分野だからです。
そもそも医薬品はお金をかけても完成するとは限らず、運頼みのような事業です。 競合は大規模化し、政府に薬価を下げられ、非常にリスクの高い事業だと言えます。
ただし同社は収益力の高い事業をいくつも持っており、会社が傾くほどの影響はありません。
また液晶材料についても「有機EL」や次世代機向けの開発も行っており、 液晶パネルが完全に取って代わられるまでは、まだまだ時間があります。 徐々に軸足を次世代機に移していくことで、会社への影響は軽微なものと考えられます。
→超優良!化学メーカーへの就職は難しい?63社の業界研究
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同業他社の企業研究を見る
- 日東電工の企業研究(売上高:9151億円、平均年収:761万円、年間休日:123日)
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- 日亜化学工業の企業研究(売上高:5021億円、平均年収:757万円、年間休日:125日)
- JSRの企業研究(売上高:4088億円、平均年収:829万円、年間休日:127日)
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- 日産化学の企業研究(売上高:2267億円、平均年収:1010万円、年間休日:120日以上)
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- 高砂香料工業の企業研究(売上高:1959億円、平均年収:824万円、年間休日:123日)
- 東京応化工業の企業研究(売上高:1622億円、平均年収:994万円、年間休日:122日)
- 東亞合成の企業研究(売上高:1593億円、平均年収:810万円、年間休日:123日)
- 日本パーカライジングの企業研究(売上高:1250億円、平均年収:749万円、年間休日:125日)
- 太陽HDの企業研究(売上高:1047億円、平均年収:907万円、年間休日:125日)
- 三菱ケミカルの企業研究(売上高:4兆3872億円、平均年収:851万円、年間休日:123日)
- 旭化成の企業研究(売上高:2兆7848億円、平均年収:904万円、年間休日:120日)
- 富士フイルムの企業研究(売上高:2兆9609億円、平均年収:1074万円、年間休日:125日)
- 信越化学工業の企業研究(売上高:2兆4149億円、平均年収:886万円、年間休日:120日以上)
- 住友化学の企業研究(売上高:2兆4468億円、平均年収:982万円、年間休日:124日)
- 東レの企業研究(売上高:2兆4645億円、平均年収:975万円、年間休日:日数言及なし)
- エア・ウォーターの企業研究(売上高:1兆245億円、平均年収:877万円、年間休日:126日)
- 三井化学の企業研究(売上高:1兆7497億円、平均年収:1068万円、年間休日:日数言及なし)
- レゾナックの企業研究(売上高:1兆2888億円、平均年収:959万円、年間休日:124日)
- 積水化学工業の企業研究(売上高:1兆2565億円、平均年収:912万円、年間休日:125日)
- 東ソーの企業研究(売上高:1兆56億円、平均年収:925万円、年間休日:122日)
- 企業研究のやり方|優良企業に内定を取るため調べること
- 就活おすすめ!厳選「隠れ優良企業」|厳選の一流BtoB企業
- 禁断のブラック企業リスト
- 文系学生にオススメの業界|高給ホワイト一流企業
- 働きやすい!優良ホワイト企業リスト60選
日産化学のような優良企業に内定をもらうには?
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志望企業の内定者はどう書いた?内定エントリーシートを見よう!
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もしこのまま提出して、果たして大丈夫でしょうか。
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ぜひ自分のエントリーシートの見直しのために、作成の参考のために手に入れておきたいですね。
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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