【前田建設工業の就職】難易度・面接に役立つ「社風」の解説!
会社名 | 就職難易度 |
---|---|
前田建設工業 | 穴場 0.7 / 5.0 |
売上高 | |
7932億円 | |
平均年収 | 年間休日 |
1002万円 | 日数言及なし |
採用人数 | 初任給 |
事務系:10人程度 技術系:100人程度 | 学部卒:260,000円 院卒:280,000円 |
※就職難易度は「採用倍率」「採用大学のランク」をもとに算出しており、データは就職四季報・リクナビのプレエントリー数を参照しています。
参照:前田建設工業|募集要項(初任給・年間休日)
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選考フロー
選考開始 | 3月 |
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前田建設工業の選考フローは次の通りで、3月開始です。
- ES提出・WEBテスト
- 一次面接
- 二次面接
- 最終面接
- 内々定
同社ではインターン優遇の早期選考は実施していません。 ただし、開始時期は変更の可能性もあります。早めにプレエントリーして案内を見逃さないよう注意しましょう。 →前田建設工業の採用ページ
一方の「就活のやり方」全般については、「就職活動のやり方|失敗しないコツを実体験で解説!」を参照してください。
就職難易度
就職難易度 | 穴場 |
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前田建設工業の就職難易度は、穴場です。 採用倍率は文系で約18倍・理系で約4倍です。ES通過率は60~70%で、学歴フィルターはありません。
スーパーゼネコンに匹敵する待遇があり、かつ「インフラ運営事業」という新規事業で大きな利益を出しており、ビジネス界の注目度は高いです。 それにも関わらず文系応募者がたった200人弱で、就職できれば勝ち組と言えます。
建設業は、企業規模に関わらず高待遇な珍しい業界です。 なんとなく売上高で比較してしまいがちなため、準大手ゼネコンが穴場になっています。 ぜひ次の記事もチェックしてみてください。
また、必ずしも体育会系でないと受からないということはありませんし、留学経験や起業経験が必要ということもありません。 「就職活動の軸」と「経営理念」の一致をアピールしていけば、合格の目はあります。
前田建設工業に必要なTOEICスコアは明示されていません。 仕事上必須というわけでもありませんが、近年は海外事業への意欲を見せています。 その時のために備えて英語への意欲は示さなければなりませんので、少なくとも受験してESにスコアを書くくらいはしましょう。
面接
面接回数 | 3回 |
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前田建設工業の面接は、回数は3回で、二次面接までが個人面接、最終面接は学生2人のグループ面接です。 面接内容は、いずれも次のような質問がされ、雰囲気は和やかです。
- 自己紹介
- 自己PR
- 学生時代頑張ったこと
- 入社して挑戦したいこと
- 志望動機・なぜこの会社なのか
ESに沿った内容で進められますが、すべての質問に対して就活の軸をベースにした「『将来の夢』実現ストーリー」を意識して答えましょう。 そのためにESを、提出済みであってもブラッシュアップし直すことが合格のコツです。
また面接中は「明るく大きな声で話すこと」を意識しましょう。会社は「元気のある新卒」を求めています。 「緊張して話せない」場合も、最初に「第一志望なので緊張しています」と告白しておけば好感度も上がります。 加えて「自分を良く見せようとしない」ことにも注意を払い、「理想の後輩」を演じ切りましょう。
特に同業他社との比較は必ず問われますので、ES作成の時点までにあらかじめ準備が必要です。 「経営理念・ビジョン・社風」に触れて「この会社でなければならない」と言えなければ、選考に落ちますので注意しましょう。
エントリーシート
ES設問 | 4本 |
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前田建設工業のエントリーシートは、「自己PR」「学生時代最も打ち込んだこと」「志望動機」「入社後に描くキャリア」の4本です。
1つ目は「長所とそれを裏付けるエピソード」です。ガクチカと内容が被っても構いませんが、 長所は「就職活動の軸」と関わりのあるものを選びましょう。 これについて詳しくは、「長所と短所の一覧|「おっ!」と思わせる回答例」の記事で解説しています。
2つ目は「学生時代頑張ったこと」です。 こちらも志望動機で「経営理念・社風への共感」をアピールすることを前提に、 その根拠づけとなるエピソードを書く必要があります。
同社は求める人物像として次の3点を掲げていますので、これらを回答に反映させていきましょう。
- 変化を恐れず、挑戦できる人:既存の枠にとらわれず、常に⾼い⽬標に挑戦し続けることができる。
- 好奇⼼を持ち、⾃ら成⻑できる人:⾃ら考え、率先して動くことができる。
- 使命感のある⼈:インフラを通して、社会貢献に対する⾼い志がある。
3つ目は「なぜこの会社を選んだのか」ですが、こちらは次の項目で例文付きで解説します。
4つ目は「この会社に入って挑戦したいこと」です。 これは「営業部で部長になりたい」などの具体的な部署・役職ではなく、「インフラ運営のスペシャリストになりたい」 「新規事業を拡大して『中興の祖』と呼ばれたい」などの就職活動の軸の実現を答えるものです。
このようにESはすべての項目を一連のストーリーとして書くことで、それぞれの説得力を高めることができます。 「なぜ建設業界なのか」「なぜ前田建設工業なのか」といった面接の定番質問にも対応可能になります。 ESのストーリー化については、「【完全版】エントリーシートの書き方|165社の深掘り対策搭載!」の記事で解説しています。
志望動機の書き方
ポイント | 社風への共感 |
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前田建設工業の志望動機の例文と書き方を解説します。ここまでを踏まえた例文は次の通りです。
例文
私が前田建設工業を志望する理由は、貴社が「総合インフラサービス企業」を目指し、多岐にわたる分野で社会基盤の発展に取り組んでいる姿勢に共感したからです。
学生時代、私はゲーム制作プロジェクトに取り組み、企画立案から開発、テストまでを担当しました。 この活動では、プレイヤーに価値ある体験を提供するために、細部にこだわったデザインや機能の調整を行い、複数の課題を同時に解決する力を養いました。 また、プロジェクト全体を俯瞰しながら、他メンバーとの密なコミュニケーションを通じて目標を達成することの重要性を学びました。
貴社は、インフラ整備から地域社会の発展まで、幅広いサービスを提供し、単なる建設に留まらず、未来の社会に新しい価値を創造している点に魅力を感じます。 私がゲーム制作を通じて得た課題解決力や創造力は、貴社の多様なプロジェクトにおいて、柔軟な視点から新たな提案を行う上で役立てると確信しています。
私は、総合インフラサービス企業を目指す貴社の一員として、幅広いニーズに応えながら、人々の生活を支えるインフラを創造することで、社会に貢献していきたいと考えています。
解説
この例文では「社風への共感」を結論として、それに説得力を持たせるために自身の「ゲーム制作の経験」を使用しています。 インフラ運営に力を入れる同社では、「建設」だけでなく「管理運営」まで見据えて業務に携わる必要があります。 そこで「プロジェクト全体を俯瞰」「メンバーと密なコミュニケーション」などをアピールしています。
また、建設業界は同じ事業をする会社が多いため、事業内容だけで比較するのは困難です。 面接で「なぜ前田建設工業なのか」を問われた際に答えられるように、 インターンシップなどで「実際に感じた社風」を取り込んでおくことで、より説得力が高まります。
このように志望動機は「就職活動の軸」「ガクチカ」が一体不可分です。 まだエピソードの準備が済んでいない場合、まずは自己分析から始めましょう。
「ワンキャリア」という就活サイトでは、前田建設工業に実際に内定したエントリーシートを見ることができます。 本来こういった資料は、その企業に内定した先輩が身近にいないと見れなかったものです。 これが1社あたり何通・何十通も収録されていて、会員登録するだけで完全無料です。
前田建設工業の強み・特徴
強み | インフラ運営で高収益 |
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前田建設工業の強み・特徴は、「総合インフラサービス企業」に変わろうとしているところです。
本来、建設業界は注文を受けて・注文通りに建てて終わりという「請負」の仕事です。 ですが、同社は「脱請負」を掲げ、建てるだけでなく「インフラ運営権」を取得するコンセッション事業に取り組んでいます。
これは従来の請負とは異なり、市民ホールや給食センターなどの「建設・維持管理・経営」まで受注して、 そのサービスを行政が購入するというシステムです。およそ15~20年間の運営権が認められ、 利益はもちろん前田建設工業に入ってきます。
「PFI」とも呼ばれ、赤字続きの行政サービスに対して「民間の知恵」、 財源不足に対して「民間資本」を入れることで黒字化、サービスの向上を目指す制度ですが、 同社は「建設」だけでなく、畑違いの「運営」に取り組んでいるところに特徴があります。
請負事業の利益率が7%程度なのに比べて、コンセッション事業では利益率が30%も出ており、 まだ拡大途中の事業ではありますが、今のところかなり儲かっていると言えます。
加えて準大手ゼネコンですから、建設技術は非常に高く、同社にできない工事はないと言えます。 請負事業で収益を確保しつつ、その間にコンセッション事業を育てて「脱請負」を目指すというスタイルです。
インフロニアHDが始動
総合力を高めるホールディングス化!
前田建設工業は道路大手の「前田道路」、クレーン大手の「前田製作所」を買収によって傘下におさめ、 インフロニアホールディングスという持株体制に移行しました。
これは「単なる準大手ゼネコン」から「総合インフラサービス企業」に変わるに当たって、 道路や建機を傘下に収めることで「総合力」を高めようとしたものです。
例えば同社が運営権を取得した「愛知県有料道路コンセッション事業」では、 道路の修繕を得意とする前田道路が加わることで、運営管理の総合力が高まります。
「インフロニア」という名前も「インフラ」「フロンティア」「パイオニア」をかけあわせた造語であり、 前田建設工業がいかに「脱請負に本気か」が見て取れますね。
参照:インフロニア・ホールディングス株式会社の公式ホームページ
将来性
社風 | 脱請負を目指す |
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前田建設工業の将来性は高いです。 なぜなら準大手ゼネコンとしての技術力の高さに加え、いち早くコンセッション事業に取り組み、 「現状に満足していない」という姿勢が非常に明確だからです。
従来型の請負事業はどうしても「価格競争」になってしまい、あまり利益率を出すことができません。
建設業界は「管理費」の関係で企業規模に合った工事を受注しなくてはならず、 そのためスーパーゼネコンや中堅ゼネコンとは住みわけができます。加えて「技術提案」による差別化も図ります。 それでも準大手ゼネコンだけで10社あり、利益率はせいぜい7%が限界です。
一方のコンセッション事業は、行政の要求する水準さえ満たしていれば、いくらでも儲けることが可能です。 市民ホールなら稼働率を上げたり、給食センターなら利用してくれる学校を増やせばいいわけです。 こうしてすでに利益率を30%も確保しているのは、センスがあるという他ありません。
「サービスの運営企画」「建設」「実際の運営」と川上から川下まで一貫して取り組める同社は、 建設業界の中でも将来性が高いと言えるでしょう。
競合他社
前田建設工業の競合他社は、同じ準大手ゼネコン10社のうち、残りの9社です。
建設業界では企業規模ごとに請け負える工事が決まっている節があり、 準大手ゼネコンは小さな工事では利益がほとんど出ません。一方の大きな工事では、工事費用の立て替えが困難です。
このような建設業界特有の事情については、筆者の私の勤務経験も踏まえて、次の関連記事で詳しく解説しています。
弱み
弱み | 売電価格の下落 |
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前田建設工業の弱みは、事業戦略のリスクです。
同社はインフラ運営の一環として「再生可能エネルギー」の事業を行っていますが、 同エネルギーは効率のいいものではなく、政府の補助金があって初めて成立している分野です。 太陽光発電の売電価格は徐々に引き下げられており、公的な圧力で利益が目減りする可能性があります。
ただし、同社の経常利益率は5.4%と、業界最大手の鹿島建設と同程度の水準です。
ゼネコンの中では比較的利益が出ている方で、このリスクも本業収益が吸収してくれるでしょう。
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同業他社の企業研究を見る
- 日揮の企業研究(売上高:8325億円、平均年収:1162万円、年間休日:120日以上)
- 前田建設工業の企業研究(売上高:7932億円、平均年収:1002万円、年間休日:日数言及なし)
- 五洋建設の企業研究(売上高:6177億円、平均年収:932万円、年間休日:128日)
- フジタの企業研究(売上高:5289億円、平均年収:915万円、年間休日:日数言及なし)
- 戸田建設の企業研究(売上高:5224億円、平均年収:902万円、年間休日:日数言及なし)
- 千代田化工建設の企業研究(売上高:5059億円、平均年収:1025万円、年間休日:120日以上)
- 三井住友建設の企業研究(売上高:4794億円、平均年収:930万円、年間休日:日数言及なし)
- 熊谷組の企業研究(売上高:4431億円、平均年収:879万円、年間休日:日数言及なし)
- 日鉄エンジニアリングの企業研究(売上高:4092億円、平均年収:1167万円、年間休日:124日)
- 西松建設の企業研究(売上高:4016億円、平均年収:914万円、年間休日:日数言及なし)
- 安藤ハザマの企業研究(売上高:3941億円、平均年収:1048万円、年間休日:日数言及なし)
- JFEエンジニアリングの企業研究(売上高:3374億円、平均年収:1040万円、年間休日:126日)
- 東急建設の企業研究(売上高:2856億円、平均年収:852万円、年間休日:日数言及なし)
- 東洋エンジニアリングの企業研究(売上高:2608億円、平均年収:1032万円、年間休日:122日)
- NIPPOの企業研究(売上高:2135億円、平均年収:1015万円、年間休日:日数言及なし)
- 鹿島建設の企業研究(売上高:2兆6651億円、平均年収:1256万円、年間休日:120日以上)
- 大林組の企業研究(売上高:2兆3251億円、平均年収:1066万円、年間休日:120日以上)
- 清水建設の企業研究(売上高:2兆55億円、平均年収:1064万円、年間休日:120日以上)
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- 大成建設の企業研究(売上高:1兆7650億円、平均年収:1117万円、年間休日:120日以上)
- 竹中工務店の企業研究(売上高:1兆6124億円、平均年収:1077万円、年間休日:日数言及なし)
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内定の前提条件をまだ満たしていない!?就活泥沼化の原因
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そこで【キャリアチケットスカウト】
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まずはアプリをインストールして、自己分析から始めてみましょう。もちろん完全無料です。
著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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