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【就活】鉄道業界の就職は難しい?|20社の業界研究・ランキング!

鉄道業界|業界研究

 鉄道業界への就職に役立つ就職難易度や選考・面接対策、エントリーシート・志望動機の書き方の他、強みや年収・ランキングなどを解説しています。

この記事の要点

  1. 鉄道を活かしたビジネスという視点が必須!
  2. 就職難易度は、非常に高い
  3. インターン参加はもはや必須!
  4. 文系なら街づくりが主な仕事


おすすめ・人気記事


 

鉄道業界に就職するには?

 鉄道を活かしたビジネスがやりたい!

 鉄道業界に就職するには、「鉄道という資産を使ってどんな社会を実現したいか」というビジョンが必要不可欠です。 「大卒総合職」として入社する以上は経営幹部候補生であり、ビジネスモデルの理解なしには、内定がもらえません。

 実はESは、「『将来の夢』実現ストーリー」を書くものなのをご存知でしょうか。 どの会社も以下の三部作構成になっています。

 鉄道業界の選考においても「就職活動の軸」を前提として、「過去編」「現在編」「未来編」の三部作構成でESを書き、 最終的には実現するには貴社のビジネスに携わるしかないという結論に持っていくのです。

 ですから、採用ページのプロジェクト社員紹介などを熟読し、 会社には何を目指す社風があるのかをじっくり研究し、志望動機に絡めていきましょう。

 例えば「街づくりがしたい」「都会と田舎を両方楽しむ生活を提案したい」など、 「鉄道そのもの」ではなく「鉄道をつかって理想の生活を実現する」という気持ちが、総合職には必要です。

 よく「鉄道オタクは落とされる」と言われます。この理由は「鉄道をつかったビジネス」をする人を採用したいのであって、 単なる「鉄道好き」は「大卒総合職」としての条件を満たしていないからです。 このことを意識して、「単なるファン」ではなく「鉄道をつかったビジネスがしたい」ことを前面に押し出しましょう。

 

就職難易度

 就職難易度は、非常に高い

 鉄道業界の就職難易度非常に高いです。 その理由はバツグンの知名度と人気に加え、採用人数の少なさのためです。

 文系は特に、私鉄は10~20人程度、JRでも30人程度しか採用しません。 ライバルの学生は多く、採用大学は上位国公立大学・有名私大に限られ、学歴フィルターは「MARCH・関関同立以上」だと言えます。

 ですが、ビジョンを前提に完成度の高いエントリーシートをつくりあげ、インターンシップの応募時に会社にぶつけることができれば、 高学歴でなくても人事の目にとまり、有利に選考を進めることが可能です。なぜなら、インターン時点で準備ができている就活生はほぼいないからです。 志望度が高ければ、インターンには必ず参加しておきたいですね。

内定直結インターン!|優遇選考で早期内定

 一方で「英語力」は求められませんので、海外経験や語学の資格がなくても不利にはなりません。 ただし、上でも解説したように志望動機には注意しないと、鉄道オタクと勘違いされて落とされます。

海外経験がない!|帰国子女が有利なの?

 

就職へのコロナの影響は?

 JRは難化、私鉄は易化

 鉄道業界はコロナの影響を大きく受けており、ほぼすべての鉄道会社が赤字を出しています。 これが「JRの就職は難化」「私鉄の就職は易化」という変化をもたらしています。

 JR3社はエリア総合職・大卒現業職の採用が多かったのですが、その採用人数を大幅に減らしています。 総合職の採用人数はコロナ前と変わりませんが、他の職区分からの応募の流入があり、就職難易度が上がっています。

JRの採用人数の推移
会社名20卒21卒22卒
JR東海870人870人680人
JR東日本1,800人1,300人700人
JR西日本570人550人130人

 私鉄はもともと総合職しか募集しておらず、採用人数に変化はありません。 赤字企業への応募を忌避する学生はたくさんいますから、コロナ以前の好調期に比べると私鉄は穴場になる可能性があります。

 「コロナでやばいから鉄道業界への就職はやめとけ」という人もいますが、やめる必要はありません。 なぜなら日本の街は鉄道沿線を中心に発展してきたために、鉄道なしの生活など今さら不可能だからです。

 確かにコロナ禍をきっかけに鉄道利用は減少し、加えてコロナ以前の水準には戻らないと予想されています。 ですが沿線開発のビジネスモデルはオワコンになっていません。

 

私鉄に就職するには?

 そのエリアの活性化に強い想いが必要!

 私鉄に就職するには、エントリーシートの事前準備インターンへの参加が重要です。

 私鉄への就職難易度非常に高いです。その理由は「バツグンの知名度」「転勤がない」「年収が高い」ことから人気がとても高く、 ライバルの就活生は非常に多いためです。その一方で、私鉄の採用人数は少なく、事務系だと10人程度です。

 ですが、先ほども述べたようにインターンの時点で準備ができている学生はほぼいません。 つまり、学歴に自信がなくても早期に準備することで優位に立てます。 インターンシップへの参加はもはや必須ともいえるでしょう。

 ESは「学生時代頑張ったこと」「長所・短所」「志望動機」とオーソドックスな出題が多いです。 私鉄はエリアが限られていることから、そのエリアの地域活性化に特化してESを書くのが最良です。 こうして完成度を高めてからインターンに応募すれば、合格する可能性が出てきます。

 また、「大学の場所」「出身地」はビジネスに関係ありません。 大阪の大学を出たからといって「東京の私鉄には就職できない」ということはなく、 そのエリアへの想いがあれば、地元がどこかは選考に影響しません。

 

私鉄総合職は本当に勝ち組?

 言われているほどのメリットはない!

 「私鉄総合職に就職すると勝ち組」だと言われますが、そうとは言い切れません。 「年収が高い」「転勤がない」ことを理由にそういわれるのですが、今後転勤がないとは限らないからです。

 というのも、「東急ハンズ」ってどこにでもありますよね。 「阪急百貨店」は東京にもありますし、京王プラザホテルも全国にあります。 特に日本は人口減少の国。そのまま1つの地域に引きこもってるわけにはいきませんよね。

 私鉄に就職したからといって、転勤がないとは言い切れません

【関連記事】 【就活】転勤が多い業界・少ない業界|転勤したくない新卒

 ビジネスの成長余力を考えると、「鉄道」「不動産」の2つがメインの資産ですが、 メーカー企業と比べると「場所」に縛り付けられてしまう分、将来性に乏しいとも言えます。

 大都市をつなぐJR各社はともかくとして、「関東」「関西」と特定の大都市にのみ依存した集客では、 やはり限界があります。「そのエリアでしか強みが発揮できないのに、外にも出ていかなければならない」というのは困難を伴うでしょう。

 ビジネスが成長しないということは、昇給に期待できないということです。 最低限インフレ率を上回る成長をし、それだけの分以上に昇給を重ねていかないと、 額面がそのままでも実質的な給与カットになるわけです。

 私鉄に限らず鉄道会社に就職したら、新たなビジネスをあなたが考え、 それを成長産業としてリードしていかなければなりません。決して楽な仕事ではないでしょう。

 

JRに就職するには?

 リクルーター面接が内定への鍵!

 JRに就職するにも、エントリーシートの事前準備インターンへの参加が重要です。

 JRへの就職難易度非常に高いです。その理由は「バツグンの知名度」と「年収が高い」ことです。 JR東海、JR西日本、JR東日本の採用人数は事務系30人、技術系70人ほどです。 私鉄より採用人数が多いですが、JRの人気を考えると倍率が高く、就職難易度はさらに高いといえます。

 私鉄同様、「そのエリアの地域活性化」を中心にESを書いていくことになりますが、 ESが通過するとリクルーター面接に呼ばれます。 リク面の回数は2~3回で、すべてクリアすると内々定の可能性が非常に高くなります。

リクルーター面接とは?|つく条件と受かる方法

 JR東海、JR西日本、JR東日本ではポテンシャル採用プロフェッショナル採用があります。 ポテンシャル採用は総合職のことで、プロフェッショナル採用は現業職のことです。 またJRの一般職はアソシエイト職と呼ばれます。

 またJR西日本の総合職は全社コースエリアコースに分かれており、これは総合職とエリア総合職の違いです。 全社コースはJR西日本管内のどこへでも転勤の可能性がある一方で、エリアコースは北陸、近畿、中国、福岡のどこかのみです。

 エリアコースと全社コースのどちらを選ぶべきか迷ったら、次の記事を参照してください。 出世を目指すなら全社コースを選びましょう。

総合職とエリア総合職の違い~メリットとデメリット

 JR東海、JR西日本、JR東日本の比較でよく言われるのは、収益比率です。 JR東海の儲けは大半が新幹線によるものです。もちろん東京・大阪間の新幹線ですね。 JR東海は東海道新幹線で莫大な利益を上げています。

 JR東日本は山手線などの在来線で莫大な利益を上げています。 首都圏の在来線は、3000万人が利用していますからものすごい売上があります。 また新幹線の東京駅はJR東海ですが、新幹線の改札を出るとJR東日本の所有するショッピング街が広がっています。

 JR西日本は収益比率のバランスが取れており、大阪・博多間の新幹線、大阪環状線などの大阪・京都・神戸を走る在来線で利益を上げています。 和歌山の白浜や鳥取など観光地、リゾート地もJR西日本の管轄内ですので、在来線の特急も大きな収益源です。

 

英語は不要!

 英語力はほとんど問われない!

 鉄道業界の就職に英語は不要です。 自社路線の沿線開発が主な仕事内容であり、海外事業は現在行っていないためです。 TOEICのスコアを求める会社はなく、また英語が役立つ機会もありません。

 ですがアフターコロナでは「鉄道需要が完全には戻らない」ことが予想されており、 本来の鉄道客がテレワークや宅配に移行してしまった分、何かで取り返さなければなりません。

 鉄道業界は駅を中心に「商業施設」「オフィスビル」「百貨店」「ホテル」といった施設を運営してきました。 これらは「沿線開発」として取り組んできましたが、現状のままでは成長余地に乏しいほど開発済みという悩みがあります。

 そこで、逆にTOEICを受けて「沿線開発の海外展開をやりたい」と志望動機に書くと、 総合職として熱意ある学生だと思ってもらえる可能性があります。

【関連記事】 【就活】英語がいらない業界はある?|今できなくても大丈夫!  

鉄道業界の今後

 鉄道業界の今後のビジネスは街づくり

 鉄道業界の今後は、「沿線開発」と「BtoC事業への進出」です。 なぜなら、鉄道事業はコロナ前の水準に戻らないことがほぼ確実視されているからです。

 テレワークへの移行・オンライン会議などが導入されたこともあって、 コロナ禍が過ぎてもそのすべてが元通りになるとは考えられておらず、一定数はオンライン化のまま戻ってこないと予想されています。 つまり、現状では元の収益を確保できないというわけです。

 沿線開発はもともと主要な事業なのですが、沿線の魅力を高めることに終わりはありません。 古くは阪急電鉄による「梅田」の開発、西武鉄道による「池袋・渋谷」の開発に始まり、 最近では東武鉄道による「東京スカイツリー」、JR東海による「品川のターミナル化」などがありますね。

 減ってしまう分の収益を確保するためにはこれらを加速させるのに加え、 ノウハウを活かして「沿線以外」にも進出していかなければなりません。

 ただ、政治的にも交通網を崩壊させるわけにはいきませんので、倒産するということは考えにくいです。

【関連記事】 【就活】将来性のある業界8選!|これから伸びる有望な就職先  

鉄道業界のランキング

 鉄道会社をエリアごとに分けて売上高でランキングにし、平均年収とともに一覧にしました。

 「ホールディングス」のように持株体制を取っている場合、持株会社には総合職が数十人いる程度なので平均年収が高く算出されます。 一方で持株体制を取っていない場合、現業職や一般職の給与が平均を押し下げますので、平均年収はかなり低く算出されます。

「平均年収」は当てにならない

 

首都圏の鉄道会社

首都圏の鉄道会社のランキング
会社名売上高平均年収年間休日
JR東日本2.8兆円711万円114日
東急電鉄1.1兆円751万円120日以上
東武鉄道5600億円696万円
小田急電鉄5200億円740万円120日以上
働きやすい会社
西武ホールディングス5100億円817万円働きやすい会社
京王電鉄4100億円724万円
東京メトロ4100億円727万円104日
京浜急行電鉄3000億円654万円
相鉄ホールディングス2500億円912万円104日
京成電鉄2400億円742万円
JR貨物1500億円非公開108日
 

関西圏の鉄道会社

関西圏の鉄道会社のランキング
会社名売上高平均年収年間休日
JR西日本1.4兆円673万円120日
近鉄グループホールディングス1.2兆円800万円
阪急阪神ホールディングス7300億円931万円120日以上
京阪ホールディングス3000億円843万円120日以上
南海電気鉄道2200億円593万円120日以上
 

名古屋圏の鉄道会社

名古屋圏の鉄道会社のランキング
会社名売上高平均年収年間休日
JR東海1.7兆円753万円120日
名古屋鉄道5900億円571万円
 

九州圏の鉄道会社

九州圏の鉄道会社のランキング
会社名売上高平均年収年間休日
JR九州3800億円564万円120日以上
西日本鉄道3500億円540万円
 

業界各社の強み

 沿線の人口街の魅力がモノをいう!

 業界各社の強みを解説していきます。鉄道業界で最も強いのがJR東海です。 東京・名古屋・大阪という三大都市を新幹線でつないでおり、この大動脈を独占しています。 リニア新幹線ではJR東日本が開発しきってしまった東京駅を避け、品川駅を終点にすることで品川をJR東海の街にしようと計画しています。

 名古屋はもちろん品川も、新大阪も手中に収めることになり、不動産事業も今後将来性が高いと言えるでしょう。

JR東海の企業研究・選考対策

 JR東日本はなんといっても首都圏の在来線について多大な強みを持っています。 他の私鉄と路線は競合しておらず、主要な都市間はすべてJR東日本でつながっていて利便性が高いのです。

 さらに他の私鉄の終点がJR東日本の管轄内なので、私鉄が頑張ればJR東日本も儲かるというシナジー効果も発揮します。 ハッキリ言って「金のなる木」です。

JR東日本の企業研究・選考対策

 JR西日本は新幹線と在来線の収益のバランスが取れている会社です。関西圏の在来線で儲け、 中国・九州地方への移動も新幹線が便利です。関東に比べて人口が少ないためJR東日本ほどではありませんが、 在来線も金のなる木、新幹線も金のなる木です。

 しかしJR西日本の新幹線は非常に路線が長く、福岡に関しては空港アクセスが良すぎるため格安航空と競合することになります。 利便性・快適性でどれくらい勝負できるかというところがカギになってきますね。

JR西日本の企業研究・選考対策

 各私鉄は住宅地と都心のターミナル駅を結び、管轄内の住宅地の通勤客や買い物客を独占できます。 ターミナル駅はJRも開発を頑張ってくれますので、沿線の住宅地を開発すれば開発するほどJRとともに儲かることができます。 加えて沿線の中間駅を開発すれば独占的な街もつくれますから、どの会社でも独占地域がある強みがありますね。

 そんな中で特に注目したいのが東京メトロ近鉄そして名鉄です。

 「山手線の内側には地下鉄しか走らせない」という古くからの方針があるために、 山手線の内側については東京メトロが独占しています。都心の一等地すべてを網羅しているため、 今後の不動産開発について大きな強みがありますね。

 近鉄は私鉄でありながら広大な管轄をもっており、大阪と名古屋という大都市間を結んでいるのはJRを除き、近鉄だけです。 大阪では主に南大阪を管轄し、天王寺に「あべのハルカス」という巨大なビルを建設し、名古屋からもお客さんを呼ぶことができます。 また三重の観光地も近鉄の管轄内ですから、「しまかぜ」のように観光専用の特急を走らせ収益をあげています。

 名鉄は非常に強い会社で、昔は「国鉄と路線を競合してはならない」という決まりがあったにもかかわらず、 岐阜・名古屋間でJRと競合させ、JR東海の客を奪うという非常に挑戦的な会社です。 車内の快適性で名鉄がJR東海を圧倒しており、ハッキリいって名古屋は「名鉄帝国」です。

 JR東海が在来線であまり利益をあげられていないのは名鉄のせいといっても過言ではないでしょう。

 

志望動機

 ビジョンの一致をアピールしよう!

 鉄道業界の志望動機の書き方は、会社の「経営理念・ビジョン・社風」と自分の「就職活動の軸」の一致をアピールし、 「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」と結論付けることです。 以下のような「社風」を志望動機に組み込みましょう。

  • 公共性が高く、人々の暮らしを支えている会社
  • 人々を運ぶことで社会に貢献できる鉄道会社
  • 鉄道の利便性や安全性の向上が人々の暮らしを豊かにすること
  • 人に夢や感動を与えること
  • 人々の当たり前の日常を守っていくこと
  • 旅で訪れる人や地域で暮らす人々の「頼れる存在」になること
  • 街を活気づけること
  • 地元に貢献できる仕事
  • 人をつなげることができる仕事
  • 人々の生活の根底を支える仕事
  • 縁の下の力持ちとして社会を支え、社会全体に貢献すること

 詳しくは大卒就活とは?特有のやり方を知っておこう!で解説していますが、 就活は、「将来の夢就職活動の軸)に沿って行わなければなりません。 志望動機も、「将来の夢を実現するため、貴社に入社しなければならない」という流れで書きます。

 ですから、ここにある志望動機もほんの一例にすぎず、実際にはあなたの将来の夢と、 会社の企業理念・ビジネスの目的とを結びつけて考えて、志望動機をつくるのです。

 志望動機では同業他社との比較検討が欠かせません。一般的には会社の強みで比較したくなるものです。 ですが、「事業ごとの売上高」や「事業内容」「海外売上比率」などで比較するのは得策ではありません。 というのも、同業他社はどこも同じ事業をやっていて、就活生の視点で比較するのは至難を極めるためです。

 最適なのは「経営理念・ビジョン・社風」と「就職活動の軸」の一致具合をアピールする方法です。 経営理念や社風といったものはその会社に唯一無二のものであり、 会社の持つ「夢」とあなたの持つ「夢」が一致しているほど、志望動機として説得力のあるものは他にありません。

 先にも少し触れましたが、エントリーシートは「将来の夢を実現するために、貴社のビジネスに携わらなければならない」 と述べる「『将来の夢』実現ストーリー」になるように構成されています。 このように、志望動機に書くことは最初から決まっているのです。

 「就職活動の軸」が快適に関連するものであれば、「快適な生活環境に熱心な社風」、 環境に関連するものであれば「環境問題に積極的」というように、会社の性格で一致したものを書きましょう。

 ですから、ここにある志望動機もほんの一例にすぎません。 あなたの将来の夢と、会社の企業理念・ビジネスの目的を結びつけて考えて、志望動機をつくるのです。

 そのためにはまず、自己分析をして、就職活動の軸を導き出さなければなりません。

【関連記事】 【自己分析のやり方】説得力あるESがあなたにも書ける!

 また、「Unistyle」という就活サイトでは実際に内定を取ったエントリーシートが無料で読み放題です。 この業界はもちろん、あなたの志望企業に内定した歴代就活生がどう書いたのかを見れば、 ESの方向性が合っているかどうか確認することができます。これを使わない手はありませんね。

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鉄道業界のメリットとデメリット

 鉄道業界のメリットは、以下の4点です。

  • 給料が高い
  • 経営が安定している
  • 知名度が高く世間体が良い
  • 転勤がない(私鉄)

 この業界の給料が高いことと経営が安定しているという特徴は密接な関係にあります。 参入障壁が非常に高く、今後新たに鉄道会社を起業して土地を買収して線路を建設するなど、ほぼ不可能です。 すでに寡占市場になっており、価格競争も激しくありません。

【関連記事】 【就活】参入障壁の高い業界9選!|安定ホワイトって本当?

 土地が高い日本の大都市圏では会社が駐車場を持てない事情もあり、電車通勤が基本となります。 そのため鉄道利用者が多く、駅の周辺は地価が上がり、駅周辺の不動産を活用することで鉄道会社は安定した家賃収入を得られるのです。

 これにより鉄道会社は安定的に利益を生みだせるので倒産が起こりにくく、社員の給料も高いというわけです。

 知名度が高いという特徴はご存知の通り、その地域に密着してあらゆる通勤・通学・レジャーに利用されており、 百貨店経営や不動産経営など沿線エリアを離れても活動しているため有名です。東急に乗ったことがない人でも東急ハンズは知っているでしょうし、 阪神に乗ったことがない人でも阪神タイガースは知っています。

 知名度が高い企業に内定をもらえば、家族や親戚の他、友人や恋人にも自慢できますので鉄道業界が就活生に人気な理由の1つとなっています。

【関連記事】 知名度で会社を選んではいけない|別にモテない!

 また、私鉄の場合は転勤がないのも大きなメリットです。転勤がない大企業は少なく、ガス会社や地銀、私鉄くらいなものです。 東京の私鉄に就職すれば一生、東京で過ごすことができますし、大阪の私鉄に就職すれば一生大阪で過ごすことができます。 一方でJRはJR東日本なら東北地方、JR東海なら日本海側、JR西日本なら中国地方などエリアが広い分、地方への転勤もあります。

 鉄道業界のデメリットは、以下の2点です。

  • 大きな成長は見込めない
  • 同じ場所に住み続けなければならない
  • ホワイト企業とは限らない

 この業界は、大きな成長が見込めません。というのも、人口は減少傾向にあり、 今後鉄道の利用客は確実に減っていきます。同様に百貨店経営もお客が減れば売り上げは厳しくなりますし、 不動産経営も人口が減れば地価が下がり、収益は悪化していくことになります。

 そうならないように客単価を上げるだとか、企画切符をつくるだとか、他社沿線に進出するだとかはあったとしても、 大きな成長が見込めるほどではありません。イノベーションを起こさない限り、基本的に現状維持の業界でしょう。 「クリエイティブで夢がある業界」ではないことは確かです。

 同じ場所に住み続けなければならないこともデメリットの1つです。転勤がない、少ないことにこだわる就活生は多いですが、 逆に何年も同じ場所に住み続けて飽きないでしょうか?私は2年も同じ場所に住んだら飽きます。 「いつかは東京に住もう」と思ったり「やっぱり大阪もいいな」と思ったりします。

 一生涯をそこで暮らす覚悟がなければ、検討する余地がありそうです。

 知名度の低い隠れ優良企業は他にも紹介しています。 鉄道業界がもしイメージと違えば、「隠れ優良企業」の記事を参照してください。

【関連記事】 就活おすすめ【隠れ優良企業】65社|無名の大手BtoB企業

 また、鉄道業界は必ずしもホワイトではないことにも注意しなければなりません。 詳しくは次の関連記事で解説していますが、長時間労働による過労死事件が実際に起きています。 基本的にインフラ企業は「責任の重い案件を1人で複数抱える」構造になっていますので、トラブルが起きると帰れなくなりがちです。

【関連記事】 鉄道業界とエネルギー業界はやめとけ!|ホワイト企業を目指すならどこ?

 MY就活ネットでは、この他にも多数の業界研究記事を用意しています。 優良企業の見落としを防ぐため、さまざまな業界を調べてみましょう。

【関連記事】 【一覧】業界研究がわからない?代わりにやりました!

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ




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