【就活】超優良!化学メーカーへの就職は難しい?63社の業界研究

化学メーカーは、金属以外のさまざまな材料を製造する企業群であり、 プラスチック、フィルム、塗料、合成繊維、洗剤、化粧品、薬品、ゴムなど、多岐にわたる製品を生産しています。
これらの企業は、BtoBビジネスにおいて替えの利かない存在として高い収益性を誇り、優良企業が多いことが特徴です。
また、文系でも就職しやすい企業が多く、特に財閥系・大手以外の企業では採用倍率が低めで、学歴フィルターのない場合が多いです。 さらに、化学メーカーは高収益体質であり、年収が高く、残業の少ないホワイト企業が多いことも魅力の一つです。
将来性の高い業界であり、志望動機を明確に持つことで、就職活動において有利に進めることができます。
目次
おすすめ・人気記事
就職は難しい?
難易度 | 文系でも簡単 |
---|
化学メーカーで就職が難しいのは財閥系・大手に限られ、文系でも比較的簡単に勝ち組企業に就職できる業界です。 「大手でなくても高待遇」なのが特徴で、年収が高く残業の少ないホワイト企業の宝庫です。
大手でも採用倍率が100倍を下回る企業が多く、他の業界が100~300倍にのぼることに比べると就職難易度が低いです。 特に40倍を下回る企業は学歴フィルターもなく、穴場だと言えます。
化学メーカー | 有名企業 | |
---|---|---|
競争倍率 | 20~80倍 | 100~300倍 |
また、MY就活ネットでは「財閥系・大手の総合化学メーカーは負け組」と考えており、難易度が高い割に「待遇」も「将来性」もよくないお買い損企業群としています。 詳しくは次の関連記事をご覧ください。
穴場の勝ち組企業
穴場の勝ち組企業をランキング形式で紹介します。文系採用倍率の低さでランク付けしています。
- 1位 日本パーカライジング
- 2位 日亜化学工業
- 3位 エフピコ
- 4位 エア・ウォーター
- 5位 東京応化工業
- 6位 アイカ工業
- 7位 日本化薬
化学メーカーの勝ち組基準は、儲かる高機能品をどれだけ持っているかです。 学生の多くは「売上高」で会社を選んでしまうため、これらの優良企業が見逃されています。 このように「学生人気の低い優良企業」を「隠れ優良企業」と呼びますが、次の関連記事でも多数紹介しています。
難しめの勝ち組企業
難易度は高めですが、就職できれば勝ち組の企業をランキング形式で紹介します。
-
1位
信越化学工業
就職難易度: 4.7
採用倍率は文系約55倍・理系約14倍、学歴フィルター「MARCH・関関同立以上」
売上高2兆4149億円・平均年収886万円
利益率が高く、年収は公表されているより高い。化学No.1の勝ち組企業。
→信越化学工業の企業研究記事 -
2位
富士フイルム
就職難易度: 4.9
採用倍率は文系約120倍・理系約25倍、学歴フィルター「MARCH・関関同立以上」
売上高2兆9609億円・平均年収974万円
「第二の創業」が成功。半導体材料・医療機器に強み。
→富士フイルムの企業研究記事 - 3位 クラレ
- 4位 東ソー
- 5位 積水化学工業
- 6位 日東電工
- 7位 日産化学
化学メーカーとは?
化学メーカーとは、商品の製造過程で「化学反応」を利用する会社を意味し、「金属以外の何かの材料」を製造しています。 商品の例としては、プラスチック・フィルム・塗料・合成繊維・洗剤・化粧品・薬品・ゴムなど多岐にわたり、自動車や電子機器の部品や材料、建設資材などに使用されます。
大きく分けて「総合化学メーカー」「誘導品メーカー」「電子材料メーカー」と分類されます。 注意してほしいのは、この業界は「総合だから良い」「売上高が大きいほうがいい」というわけではないところです。 これについて詳しくは、具体的に何をつくっているの?の項目で解説します。
総合化学メーカー | 基礎原料・中間材料・最終製品までつくる 例:石油→エチレン→ポリプロピレン→フィルム・文具など 一言で言い換えると「化学ならなんでもやる会社」 総合化学メーカーの一覧を見る |
---|---|
誘導品メーカー | 中間材料をつくる 例:シリコンウエハー、ポリプロピレンなど 一言で言い換えると「儲かる材料に特化した会社」 誘導品メーカーの一覧を見る |
電子材料メーカー | 中間材料のうち「電子機器専用」のものをつくる 例:フォトレジスト、偏光板フィルムなど 一言で言い換えると「電子機器専用に特化した会社」 電子材料メーカーの一覧を見る |
「化学」「鉄鋼」「非鉄金属」の3業界を合わせて「素材メーカー」と呼びますが、 これらはつくっているものが金属か、それ以外かの違いしかありません。 化学メーカーを志望する際は、他の素材メーカーも併せてみるのが良いでしょう。
優良企業の宝庫な理由
化学メーカーが優良企業の宝庫な理由は、生産の上流工程を担っているからです。
消費者に直接届く「最終製品」に対して、「材料」や「部品」を「上流工程」と表現します。 「材料」や「部品」というと「買い叩かれる下請け」をイメージしてしまいますよね。 しかし実は、化学メーカーを含むBtoB業界は、替えの利かない会社が強いという特徴があります。
なぜなら顧客は会社であり、会社は合理的に買い物をするからです。 「気まぐれな消費者」と違い、「合理的な会社」はほしがるものがハッキリしています。 例えば「不良品率を下げる」「ほしいときに、必要な数だけすぐ手に入る」などです。
日本の化学メーカーは「答えのハッキリしているBtoBビジネス」が非常に得意で、 「日本企業以外に乗り換えると不良品率が爆上がりして倒産する」というレベルにまで登ってしまいました。 ときどき中国や韓国が「半導体材料」の禁輸を恐れて大騒ぎしていますが、文明が滅ぶレベルで依存性が高いのが、化学メーカーです。
これが、「過剰に働く必要がない」「お客さんが向こうから買いに来る」ことにつながり、 儲かっていて待遇も良い優良企業だらけになっているというわけです。
ホワイト企業の宝庫!
化学メーカーは「ホワイト企業しかない」と言われるほど、業界全体がホワイト気質です。
その理由は、「残業時間の少なさ」と「高い有給取得率」そして「休日の多さ」にあります。 平均残業時間はすべての会社で月20時間を切っており、10時間も切っている会社も多く存在します。 有給取得率も50%を超える会社が多数あり、年間休日は軒並み120日を超えます。
化学メーカーのホワイト企業リスト | |||
---|---|---|---|
会社名 | 有給取得率 | 残業時間(月) | 年間休日 |
富士フイルム | 71.5% | 19.6時間 | 125日 |
東レ | 88.5% | 20.5時間 | 123日 |
旭化成 | 83.5% | 18.7時間 | 120日 |
住友化学 | 64.5% | 20.0時間 | 124日 |
信越化学工業 | 66.5% | 14.0時間 | 120日以上 |
三井化学 | 69.5% | 21.4時間 | |
積水化学工業 | 43.5% | 19.2時間 | 125日 |
東ソー | 71.5% | 15.3時間 | 122日 |
帝人 | 69.5% | 13.3時間 | |
レゾナック | 68.5% | 18.2時間 | 122日 |
三菱ガス化学 | 81.5% | 14.2時間 | 122日 |
カネカ | 56.0% | 17.5時間 | 124日 |
クラレ | 77.5% | 11.2時間 | 120日 |
ダイセル | 64.5% | 17.5時間 | 124日 |
東洋紡 | 62.0% | 10.4時間 | |
トクヤマ | 76.0% | 7.7時間 | 125日 |
セントラル硝子 | 41.5% | 6.9時間 | 124日 |
高砂香料工業 | 72.0% | 14.2時間 | 124日 |
日本パーカライジング | 47.5% | 12.0時間 | 125日 |
日本ペイント | 45.0% | 7.0時間 | 128日 |
関西ペイント | 54.5% | 8.4時間 | 125日 |
コーセー | 49.0% | 5.5時間 | 125日 |
ユニ・チャーム | 51.5% | 22.0時間 | 120日 |
ライオン | 52.0% | 12.4時間 | 124日 |
アース製薬 | 49.0% | 5.5時間 | 120日以上 |
小林製薬 | 51.5% | 13.3時間 | 127日 |
また、MY就活ネットではこの他にも、厚生労働省の資料などを元に「国家認定のホワイト企業」を次の記事で紹介しています。
具体的に何をつくっているの?
化学メーカーは主に「プラスチック類」「ガラスの材料」「産業ガス」「電子材料」などが代表的ですが、 繊維・農薬・医薬品・ゴムなども含まれるため、まさに金属以外はだいたい化学メーカーと思ってくれてOKです。
あまりにも幅広い商品群ですが、これらを「汎用品」と「高機能品」に分けることができます。
汎用品 | 高機能品 | |
---|---|---|
ビジネスモデル | 大量生産 | 少量多品種 |
商品の例 | プラスチック・酸素・窒素・水素・ソーダ灰・炭酸ガス | 電池の溶解液・LED樹脂・光ファイバー・シリコンウエハー・フォトレジスト |
技術力 | 不要 | 必要 |
売上 | 高い | 低い |
利益 | 低い | 高い |
景気の影響 | 大きい | 小さい |
営業の難易度 | 難しい | 楽勝 |
「汎用品」に属する「石油化学(プラスチック)」「産業ガス(酸素や窒素など)」は大量生産によって利益を出すビジネスなため、 売上高が高くなる一方でそれほど利益はありません。技術力も不要で、後発の海外企業に市場を持っていかれるリスクは常にあります。
一方の「高機能品」は「自動車」「IT機器」などに使われる材料で、売上高はそれほど高くなりませんが、利益は大きいです。 「非常に高度な技術」と「偶然の積み重ね」を要するため、後発の企業が追いつくのはほぼ不可能です。 1社で世界を独占することも珍しくありません。
中でも半導体関連は「分子レベルの不純物」が不良品の原因になってしまうほど精密ですので、 顧客の立場に立ってみると「高くても買うしかない」という商品が非常に多いです。 ゆえに、利益率が高い会社(=儲かっている会社)は、「総合化学」より「誘導品」や「電子材料」に特化した会社のほうが多いです。
将来性は高い
化学メーカーの将来性は高いです。なぜなら高機能品に強く、 どのスマホが流行ろうが、電気自動車が流行ろうが、日本の化学メーカーの材料を使うしかないからです。
確かに「脱プラ」が叫ばれてはいます。ですが本当に脱プラをしたら「全裸で暮らす」ハメになりますし、 プラスチックの代わりに木材を使えば、それはそれで環境破壊なので現実的ではありません。 それ以前に、日本の化学メーカーの強みはそこではないのです。
例えば富士フイルムの「偏光板フィルム」、JSRや東京応化工業の「フォトレジスト」、信越化学工業の「シリコンウエハー」、 旭化成の「LSI」や「センサー」など、「IoT」が進む現代社会で需要が伸びる商品がたくさんあります。 先述の通り「他社への乗り換えが実質不可能」なので、儲かることが確定しています。
そして何より、「材料」「部品」は「アップルが売れなくなったらサムスンに売ればいい」「スマホが売れなくなったらクルマ用を売ればいい」という風に、 顧客を乗り換えることが可能です。景気の変動や流行の波に対応がしやすく、将来性が高いと言う他ありません。
文系でも就職できる?
化学メーカーには、文系でも就職できます。
この業界はバリバリの理系の職業のように思われがちです。確かに「製造」の面では理系の技術的な知識や能力が活かされ、 商品開発のためにたくさんの理系の学生を採用します。採用人数も文系は20~30人と、理系の半分以下の人数しか採用されません。
ですが、それ以上に知名度が低くライバルが少ないために、 文系の競争倍率は40~80倍と、他の業界(100~300倍)に比べて就職しやすいと言えます。
文系には「マーケティング」という役割があり、市場調査や商品開発を通じて「売れる仕組みづくり」を期待されています。 もちろん「営業」は文系の独壇場ですし、「社会が必要としているものを読み取る」という読解力、 まさに文系の能力が必要とされている業界です。
志望動機
ポイント | 社風への共感 |
---|
「化学メーカーを選ぶ理由」については、次のような回答が考えられます。
多様な産業分野への貢献 | 化学メーカーは、自動車、医薬品、農業、食品、電子機器など、多岐にわたる産業分野に素材や製品を提供しており、幅広い分野で社会に貢献できる点に魅力を感じました。 |
---|---|
イノベーションの源泉となる技術力 | 化学メーカーは、基礎研究から応用開発まで、革新的な技術を生み出す力があります。この技術革新に携わり、未来の社会を支える製品を開発したいと考えています。 |
環境問題への積極的な取り組み | 化学メーカーは、環境負荷の低い製品や持続可能な素材の開発に力を入れており、環境問題の解決に貢献できる点に共感しています。 |
幅広い応用性を持つ製品群 | 化学製品は、日常生活のさまざまな場面で使用されており、消費者の生活を豊かにする多様な製品を開発・提供できる点に魅力を感じました。 |
新素材の開発と新市場の創出 | 化学メーカーは、新しい素材の開発を通じて、新市場の創出や既存市場の革新を図っています。この挑戦的な姿勢に魅力を感じ、自分も新しい価値を創造したいと考えました。 |
同業界の特徴は、「汎用品」で社会基盤を支え、「高機能品」で大きな価値を生み出すところにあります。 特に後者は最終製品の性能・不良品率に直結し、実質的に高度な文明社会を支えているのはこの業界です。
その点に注目し、「応用による新素材の開発」「多様な分野への応用」「消費者の生活をより豊かにする」など、 「新たな価値を生み出す」ことを「業界を選ぶ理由」にするとよいでしょう。
次の関連記事では「就職活動の軸」「化学メーカーの『業界の』志望動機」「当社の志望動機」を一貫して解説しています。
「ワンキャリア」という就活サイトでは、実際に内定したエントリーシートを見ることができます。 本来こういった資料は、その企業に内定した先輩が身近にいないと見れなかったものです。 これが1社あたり何通・何十通も収録されていて、会員登録するだけで完全無料です。
一覧と売上高・平均年収
化学メーカーには複数の種類があります。まずは、総合化学メーカーから紹介します。 また、会社名のリンク先ではMY就活ネットが独自に作成した企業研究を公開しています。 選考情報や志望動機など、ぜひ参考にしてください。
総合化学メーカー
総合化学メーカーのランキング | |||
---|---|---|---|
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 年間休日 |
三菱ケミカル | 4.4兆円 | 851万円 | 123日 |
住友化学 | 2.4兆円 | 982万円 | 124日 |
旭化成 | 2.7兆円 | 904万円 | 120日 |
三井化学 | 1.7兆円 | 1068万円 | 言及なし |
レゾナック | 1.3兆円 | 959万円 | 122日 |
東ソー | 1.0兆円 | 925万円 | 122日 |
カネカ | 7623億円 | 855万円 | 124日 |
UBE(旧:宇部興産) | 4682億円 | 952万円 | 124日 |
デンカ | 3892億円 | 935万円 | 124日 |
トクヤマ | 3517億円 | 704万円 | 125日 |
チッソ | 1442億円 | 486万円 | 124日 |
総合化学メーカーとは、基礎原料から何かの材料、それを使って電子部品や最終製品(ラップやUSBメモリ、CD・DVDなど)まで、 一貫して製造する化学メーカーのことを指します。総合とは言っても単に原料から材料、最終製品を一貫してつくるというだけで、 総合化学メーカーだから他のメーカーより規模が大きいとか、優良企業であるとか、そういうわけではありません。
総合化学メーカーについては、次の専用記事で詳しく掘り下げていますので参照してください。
誘導品メーカー
誘導品メーカーのランキング | |||
---|---|---|---|
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 年間休日 |
信越化学工業 | 2.4兆円 | 886万円 | 120日以上 |
三菱ガス化学 | 8134億円 | 881万円 | 122日 |
ダイセル | 5580億円 | 814万円 | 122日 |
日本触媒 | 3920億円 | 783万円 | 123日 |
JSR | 4088億円 | 817万円 | 127日 |
日本ゼオン | 3886億円 | 732万円 | 123日 |
日産化学 | 2267億円 | 1010万円 | 122日 |
日本曹達 | 1728億円 | 754万円 | 124日 |
セントラル硝子 | 1693億円 | 645万円 | 124日 |
誘導品メーカーは、誘導品と呼ばれる、「何かの材料」を製造する化学メーカーで、最終製品はつくりません。 例えばカセイソーダはつくりますが、その先のせっけんはつくりません。 要は「材料屋さん」です。(ただし殺虫剤など一部には最終製品として販売しているものもあります)
顧客は幅広く、電機メーカーや機械メーカーだったり、生活用品メーカーだったり、 ホームセンターだったりします。ですが、「何かを作るための材料」であることには変わりません。
特に信越化学工業はすべての電子機器を支えるシリコンウエハーで世界1位の会社であり、 隠れ優良企業として非常におすすめです。
電子材料メーカー
電子材料メーカーのランキング | |||
---|---|---|---|
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 年間休日 |
富士フイルム | 2.9兆円 | 874万円 | 125日 |
東レ | 2.4兆円 | 975万円 | 123日 |
日東電工 | 9151億円 | 944万円 | 123日 |
日亜化学工業 | 5021億円 | 757万円 | 125日 |
ADEKA | 4033億円 | 722万円 | 124日 |
住友ベークライト | 2849億円 | 801万円 | 122日 |
東京応化工業 | 1622億円 | 994万円 | 122日 |
電子材料メーカーは、総合化学メーカーや誘導品メーカーから材料を購入し、電子部品用の特別な材料に加工する会社です。 例えば富士フイルムは液晶パネルに使う偏光板フィルムをつくりますが、 そのフィルムをつくるための材料は総合化学・誘導品メーカーから仕入れます。
大量生産の誘導品と異なり、電子材料は電子機器の不良品率に直結するシビアな製品であり、 それゆえ「替えが効かない」「高い利益を乗せても売れる」という特徴があります。
簡単に言えば、高くても売れるので、売上高が低くても高待遇というわけです。
生活消費財メーカー
生活消費財メーカーのランキング | |||
---|---|---|---|
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 年間休日 |
花王 | 1.5兆円 | 802万円 | 122日 |
資生堂 | 9730億円 | 741万円 | 129日 |
ユニ・チャーム | 9417億円 | 843万円 | 120日 |
ライオン | 4027億円 | 666万円 | 124日 |
コーセー | 3004億円 | 788万円 | 125日 |
ポーラ・オルビス | 1733億円 | 746万円 | 125日 |
ファンケル | 1035億円 | 619万円 | 120日以上 |
P&G | 820億ドル | 非公開 | 120日 |
ユニリーバ | 644億ドル | 非公開 | 123日 |
ロレアル | 411億ユーロ | 非公開 | 125日 |
生活消費財メーカーも化学メーカーに含まれます。
化学メーカーは業界全体がホワイトと言いましたが、生活消費財メーカーに限ってはそうとも言い切れない部分があります。 確かに花王や資生堂なども残業時間は短く、有給取得率も高いです。 ですが、生活消費財メーカーはBtoC企業であり、消費者が喜ぶ「使いやすさ」や「雰囲気」という難しい課題に挑戦しなければなりません。
生活消費財メーカーの製品は洗剤・化粧品・紙パルプ等ですが、技術的にはそう難しい分野ではありません。 そのためマーケティングが重要になってきます。
特にアメリカに本拠を置くP&G、イギリスに本拠を置くユニリーバは非常にマーケティングが強く、 P&G出身の森岡毅氏はUSJに、音部大輔氏は資生堂へマーケティング担当としてそれぞれ招かれています。
P&Gでは20代でブランド責任者になり、年収1000万円を超えるとの話です。 日本企業もうかうかしていると人材を取られ、マーケティングで押し負けてしまうかもしれません。
逆に言えば、生活消費財メーカーでマーケティングを学べば転職は引く手あまたで、 キャリアアップとなる転職も可能です。
また、日本の化粧品や紙おむつ、トイレットペーパーといった消費財が中国で大人気を博していて、 品質の高さが非常にウケているようです。 わざわざ日本から輸入するほどの人気で、特にパッケージに日本語が書いてあるほうが売れるそうです。
中国版アマゾンともいえる「アリババ」がこれらを「東南アジアでも売りたい」 と生活消費財メーカーに積極的にアプローチをしかけています。 アリババと組むのか、別の方法で海外進出を強めるのか、注目が集まりますね。
その他の化学メーカー
上記に当てはまらない化学メーカーの一覧です。
化学メーカーのランキング | |||
---|---|---|---|
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 年間休日/主要製品 |
日本ペイント | 1.4兆円 | 977万円 | 128日 塗料世界4位 |
積水化学工業 | 1.2兆円 | 912万円 | 125日 建材・住宅 |
日本酸素 | 1.1兆円 | 977万円 | 126日 産業ガス世界4位 |
DIC | 1.0兆円 | 754万円 | 124日 印刷用インキ |
エア・ウォーター | 1.0兆円 | 877万円 | 126日 隠れ優良企業 |
クラレ | 7809億円 | 1048万円 | 120日 隠れ優良企業 |
関西ペイント | 5090億円 | 759万円 | 125日 塗料世界8位 |
ニフコ | 3716億円 | 664万円 | 120日 工業用ファスナー |
artience | 3221億円 | 749万円 | 123日 印刷用インキ |
アイカ工業 | 2366億円 | 785万円 | 124日 隠れ優良企業 |
サカタインクス | 2283億円 | 705万円 | 126日 印刷用インキ |
日油 | 2177億円 | 796万円 | 121日 プラスチックリサイクル |
エフピコ | 2221億円 | 802万円 | 126日 隠れ優良企業 |
日本化薬 | 2017億円 | 749万円 | 128日 隠れ優良企業 |
高砂香料工業 | 1959億円 | 824万円 | 123日 隠れ優良企業 |
クレハ | 1912億円 | 749万円 | 120日 樹脂製品 |
三洋化成工業 | 1749億円 | 762万円 | 126日 樹脂製品 |
小林製薬 | 1734億円 | 725万円 | 127日 日用品 |
東亜合成 | 1593億円 | 810万円 | 123日 半導体材料・アロンアルフア等 |
アース製薬 | 1583億円 | 662万円 | 120日以上 日用品 |
ダイキョーニシカワ | 1457億円 | 523万円 | 121日 自動車・住宅部品 |
森六 | 1420億円 | 723万円 | 120日 商社部門も持つメーカー |
JSP | 1317億円 | 719万円 | 120日以上 発泡製品 |
石原産業 | 1312億円 | 698万円 | 121日 二酸化チタン |
日本パーカライジング | 1250億円 | 749万円 | 125日 隠れ優良企業 |
積水化成品工業 | 1246億円 | 709万円 | 123日 発泡スチロール最大手 |
大日精化工業 | 1220億円 | 736万円 | 125日 印刷用インキ |
化学メーカーの年収は低い?
化学メーカーの平均年収は600~700万円台の企業が多く、「化学メーカーは年収が低いのでは?」と気になる方も多いでしょう。 確かに三菱ケミカル(1045万円)、三井化学(1022万円)、レゾナック(1026万円)、富士フイルム(1070万円)以外では、 目だった企業がありません。
ですが、これで化学メーカーの年収が安いと決まったわけではありません。その理由は次の3点です。
化学メーカーの年収が低いとは言えない理由
- 計算には総合職・現業職・一般職等が混在している
- 企業によって社員の年齢構成が異なる
- 「管理職を含む・含まない」「残業代を含む・含まない」など企業によって計算方法が異なる
ですので「平均年収の高低」で給料の高い・安いを判断することには、あまり意味がありません。 これについて詳しくは、次の関連記事で解説しています。平均年収が気になる方はぜひご覧ください。
MY就活ネットでは、この他にも多数の業界研究記事を用意しています。 優良企業の見落としを防ぐため、さまざまな業界を調べてみましょう。
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著者:村田 泰基(むらた やすき)
合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。
その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。
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