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【新卒】志望動機で求める人物像との一致をアピールする方法

志望動機で求める人物像との一致をアピールする

 志望動機で「企業の求める人物像」と一致することをアピールするには、どうすれば効果が出るでしょうか。 説得力を出すためには、志望動機だけでなくES全体を「求める人物像である証拠」を示すための根拠資料にする必要があります。 この記事では、その具体的な方法を例文つきで解説しています。

この記事の要点

  1. 志望動機だけでは説得力が弱い
  2. ES全体で「求める人物像である証拠」を示そう
  3. ES全体をストーリー化すると説得力が出る


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志望動機で求める人物像との一致をアピールする

 志望動機で「求める人物像」との一致をアピールするには、どうすればよいでしょうか。 重要なポイントは次の3点です。

 

1.「就活の軸」と「社風」の一致を前提にしよう

何より「就活の軸」と「社風」の一致が最重要!

 新卒の場合、求める人物像との一致だけでは志望動機として弱くなります。 「企業の求める人材」であること以上にあなた自身の入社意欲が重要だからです。 そこで、入社意欲を表現するために就活の軸と社風の一致について必ず触れなければなりません。

 例えば「交通事故をなくしたい」という会社に対しては「交通事故をなくしたい」ことを前提としてアピールします。 その上で、求める人物像と一致していれば「あなたにとっても、会社にとっても最適な就職」であることを示せます。

 そしてこれらは「志望動機だけ」で述べるのでは説得力が足りません。 以下で解説するように、「ES全体で表現する」ことが必要です。

 

2.求める人物像との一致はES全体で表現しよう

ESをストーリー化すると説得力が出せる!

 志望動機で「企業の求める人物像との一致」をアピールするのに効果的なのは、ES全体をストーリー化することです。 例えば、以下のようになります。

 「私は貴社の求める人物像と一致しています。なぜなら、私は○○に喜びを覚え(就活の軸)、 学生時代はそのことに熱中し(ガクチカ)、○○に役立つ長所をもち、○○に邪魔になる短所もありますが、△△することで克服しようとしています。 ゆえに、○○をビジネスにする貴社に入社したいと思うに至りました。」

 再三になりますが、志望動機だけでアピールしても説得力がないことに注意してください。

 例えば「想いをカタチに出来る人材(求める人物像|SUBARU)」 という人物像に対して、志望動機に「想いをカタチに出来る人間です」と答えても、 その根拠がないと、ただ帳尻合わせをした印象を与えてしまうということです。

 そこで、ESの他の項目を「求める人物像との一致」の根拠資料にしましょう。 SUBARUの例では、「想いをカタチに出来る人材」と同時に「バイタリティー(課題達成力)」「創造力(課題形成力)」「コミュニケーション力」が示されています。 これらを元に「求める人物像との一致」をアピールするESを書いてみましょう。

就活の軸交通事故をなくしたい(想い
ガクチカ交通事故をなくすために、子どもの通学を見守るボランティアに参加した。どうすれば交差点で立ち止まってもらえるかを考え(創造力)、対策を実行し(コミュニケーション力)、目的を実現することができた(バイタリティー)。
長所目的に対し愚直に取り組めるところ(バイタリティー
短所うっかりミスが多いので、指差し確認を習慣化しようと取り組んでいる
志望動機私は貴社の求める人物像と一致している
 

就活の軸を設定する

就活の軸は、すべての大前提!

 志望動機の前提として、就活の軸を必ず設定しましょう。 これは「自分の価値感や経験を元にした人生の方向性」のことですが、 これが会社の事業や社風と一致していると、志望動機の説得力を出すことができます。

 例えばSUBARUは公式webサイトや社員インタビューの至るところで「交通事故をゼロにする」と記述しています。 つまり「交通事故をゼロにする社風がある」と言え、社風に一致した就活の軸を設定することで、 「会社に仲間入りする」に相応しい人物であることをアピールできます。

 ちなみに、就活の軸はこの後の「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」「長所」「短所」「志望動機」のすべてに使用しますので、 まだ作成されていない方は自己分析から始めてください。

【関連記事】 【自己分析のやり方】説得力あるESがあなたにも書ける!  

ガクチカに「求める人物像」の要素を取り入れる

「求める人物」である証拠を示そう!

 「志望動機の根拠」として最も重要なのが「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」です。 この取り組みの中で「求める人物像」の要素を散りばめることで、 自分が本当に求める人物像である証拠として機能させることができます。

 上記の例では「交通事故をなくすために、子どもの通学を見守るボランティアに参加した」としましたが、 この経験で「求める人物像」をアピールする作戦を立ててみましょう。

想い交通事故をなくしたい
創造力
(課題形成力)
落ち着きのない子どもに、交差点で立ち止まってもらう必要を感じた
コミュニケーション力子どもに人気のタレントの振る舞いをアレンジして、みんなで一時停止を呼びかけ合う習慣を形成した
バイタリティー
(課題達成力)
自身は興味のないタレントを研究し、目標を実現することができた

 このように、ガクチカの中から「求める人物像」に一致する要素を書き出し、 これらの要素を前面に押し出す形でガクチカを構成しなおします。

【関連記事】 【学生時代頑張ったこと】どんなネタでも人事の心を打つ書き方  

長所も「求める人物像」の要素に関連したものを選ぶ

「求める人物像」にぴったりの人間です!

 長所も「求める人物像」の要素に関連したものを選ぶのが最適です。 同時に「就活の軸の実現に役立つ長所」だと言えれば、就活の軸から志望動機までの接着剤として機能します。 これで一貫したESができるということです。

 SUBARUの例では、次のような長所が挙げられます。

【関連記事】 【例文】長所と短所の一覧|「おっ!」と思わせる回答例  

短所は「克服する姿勢」をセットで用意する

克服する姿勢さえ見せられたら、弱点は正直に書いてもダメージなし!

 短所は必ず「克服する姿勢」とセットでアピールしましょう。

 どの企業も「求める人物像」に「挑戦」や「目的遂行」「成長意欲」といった要素が含まれています。 仕事をするにあたっては「問題点を見つけて解決する」という意気込みが必要です。 それができる人物であることを、「短所」の項目でアピールしましょう。

 注意してほしいのは、「短所は本当に困る短所を書く」ことです。 たびたび「短所は長所の裏返し」などとダメージ軽減を図る場合が見受けられますが、 それでは「ミスを隠す新人」「間違いを認めない新人」を彷彿とさせてしまいます。

 短所は正直に「本当に困るもの」を書き、その上で「弱みを認めて克服する姿勢」を見せることで、 教育しがいのある理想の新人だとアピールすることができます。

 

志望動機の例文(400字)

 以上を前提として、求める人物像との一致をアピールする志望動機の例文を紹介します。

 貴社の「交通事故をゼロにする」という社風と、私の「交通事故をなくしたい」という将来の夢が一致しているため、入社を志望します。

 私は就職活動にあたって貴社webサイトを拝見し、安全を重視する経営理念や事業内容に共感しました。 それを現場で確認するため貴社インターンシップに参加し、多くの社員の方と話をする中で、 「交通事故をゼロにする」ことを全社共有の目的としていることを確認できました。

 これまで述べてきた通り、私は「交通事故をなくす」という大きな目的に向かって、 創造力を働かせ、コミュニケーション力を活かし、バイタリティーを発揮してきました。 恥ずかしいことでも愚直に取り組む私の姿勢は、貴社の求める人物像と一致していると自負しています。

 以上より、私は「交通事故をゼロにする」という目的に向かって、 それをカタチにしていく仕事がしたいと思い、貴社を志望するに至りました。

 

文章の基本的な書き方に注意する

 志望動機に限らず、文章の基本的な書き方に注意しましょう。具体的には、次の通りです。

 文章を書く際は、結論を冒頭に書くことと、最後にも結論を書くことを意識してください。 これは「PREP法」と呼ばれる文章構成で、「結論・理由・具体例・結論」の流れで伝える方法です。 この構成を利用することで、話に説得力を持たせ、印象に残すことができます。

参考:PREP法とは?【例文付き】で相手に伝わる文章の練習方法をわかりやすく解説|Chatwork

 

3.企業が採用選考で重視することを意識しよう

 企業が採用選考で重視することは、次のようなランキングになっています。

参照:就職白書2024データ集|就職みらい研究所

 企業が重視するのは「人柄」「自社への熱意」「今後の可能性」の3つが主です。 これらをES全体で効果的にアピールするためには、次の3つの要素が必要です。

 この記事で使用してきた例では、「子どもに人気のタレントの真似をする」という点で、 「恥ずかしさをこらえて人を楽しませる」という人柄を想像させるようにしています。 このように「自分がどんな人物か」を表現するように、エピソードは具体的に書くのが適切です。

 また、志望動機の冒頭を「社風と夢の一致」にしたのは、「自社への熱意」をアピールするためです。 「会社と同じ目標に向かって活動してきた」というのは熱意をアピールするのに相応しいエピソードです。

 そして「今後の可能性」は、目的に向かって「諦めない」「やり抜く」「努力し続ける」といった姿勢でアピールします。

 これらすべてを効果的にアピールするためにはやはり、自己分析によって就活の軸を持つことが重要です。 それが「会社の社風と一致」していて、「それに対し真剣に取り組んできた」という過去、 「それに役立つ長所」と「短所を克服しようとする姿勢」を前提にして初めて、「求める人物像との一致」の説得力を出すことができます。

 就活の軸の用意ができたら、上記例文を参考に志望動機を実際に書いてみましょう。

【関連記事】 エントリーシートの書き方|「おっ」と思わせるコツ  

書き終えたら自己添削する

 志望動機を書き終えたら、必ず自己添削しましょう。 一度休憩して時間を置いて、頭をリセットしてから添削に移るのがコツです。

 「人柄」「熱意」「今後の可能性」はアピールできているでしょうか。 圧迫面接官になったつもりで、意地悪気味に質問を投げかけてみましょう。 詳しいやり方は、次の関連記事で解説していますのでぜひ参照してください。

【関連記事】 ES添削のやり方|誰に依頼するべき?自己PRや志望動機を今すぐチェック!

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著者:村田 泰基(むらた やすき)
 合同会社レセンザ代表社員。1989年生まれ。大阪大学法学部卒。2013卒として就活をし、某上場企業(メーカー事務系総合職)に入社。 その後ビジネスの面白さに目覚め、2019年に法人設立。会社経営者としての経験や建設業経理士2級の知識、自身の失敗経験、300冊以上のビジネス書・日経ビジネスを元に、11年間に渡り学生の就職活動を支援している。 →Xのアカウントページ