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「福利厚生」で見極める

 福利厚生とは、給与以外で従業員の生活を支援するシステムです。 基本給や各種手当に対して、現物支給の給料サービスとも言えます。 お金を現金でもらえるのではなく、会社からのサービスを受けるものです。 

 福利厚生の充実した会社はホワイト企業だと言われます。就活でも募集要項を読み、 福利厚生にどんなものがあるか確かめることが多いでしょう。 さて、福利厚生にはどんなものがあるでしょうか。

 例えば東京ガスの場合

福利厚生
各種社会保険、各種貯蓄制度、融資制度、共済会、社員持株会、独身寮、家族寮、総合グラウンドなど

 各種社会保険とは、厚生年金、健康保険、雇用保険、後に加入することになる介護保険が含まれる福利厚生です。 厚生年金は企業に就職する最大のメリットです。自分の給料に応じて保険料が上がり、 多く保険料を支払えば多いほど、もらえる年金の額も大きくなっていきます。

 逆に社会保険が福利厚生に含まれていない場合、その会社はブラック企業どころの話ではありません。 厚生年金、雇用保険、健康保険、介護保険があることを確認しましょう。

 各種貯蓄制度とは、財形貯蓄(給与から天引きして預金口座に入れる)、社内預金等を言います(東京ガスに社内預金制度があるかは不明)。 社内預金は銀行預金よりかなり利子が高いことがあり、年末に数十万円の臨時収入になる場合もあります。 自分で貯金をするのが苦手な人は、利子の高い貯蓄制度を使って強制的に貯金をするのです。

 持株会は毎月一定額を給与から天引きし、それを自社の株を購入する資金に充てるものです。 通常、株は1株200円~1000円程度ですが、これを購入しようと思うと100株、1000株単位でないと買えないようになっています(これを単元株数といいます)。 しかし持株会に入り毎月1万円出資すると決めると、その金額分の株を手に入れることができるのです。

 株入門書的なタイトル風にすると「1000円から始める株」となります。 (まぁ単元株数に達するまで自分の証券口座には下せないのですが) 財形貯蓄と並んで貯金の苦手な人にはもってこいの貯蓄方法です。

 持株会はどこの会社でもたいてい存在します。持株会を通じて株を買うことでインサイダー取引にならずに株を購入できます。 自社株を買うことで「株価を上げよう」と仕事に熱が入りますし、株価が上がれば自分にも跳ね返ってきます。 会社にとっても社員にとっても持株会は合理的でwin-winな福利厚生です。

 

福利厚生の独身寮、社宅、家賃補助

 数ある福利厚生の中で最も重視すべきは独身寮、社宅(家族寮)です。(社会保険完備は前提として) 初任給20万円から税金、保険料、組合費などを支払ってさらに家賃・・・となるとカツカツです。 これがないと学生時代より貧しくなります。そんな若者の心強い味方が独身寮社宅です。

 独身寮は朝食、夕食が出る場合が多く、また家賃も驚くほど安いです。 私の住んでいる独身寮は光熱費込で15000円です。社宅は光熱費は別になりますが家賃が8000円と非常に安価です。 30代半ばまで家賃をほとんど払わなくていいというとても便利な制度なのです。

 就職直後は独身寮に入るかどうかで可処分所得に大きく影響します。 最大の福利厚生といっても過言ではないでしょう。 会社説明会やリクルーター面接では独身寮の家賃、何年住めるか等の質問をしておくことをおすすめします。

 独身寮、社宅(家族寮)がない場合は、住宅手当がどれくらい出るのか確認しておきましょう。 初任給の1万円、2万円の差よりよっぽど重要なものです。

 社会保険完備でない会社、独身寮または住宅手当のない会社はあまりおすすめしません。 ホームページなどで注意深く確認しましょう。

 家賃補助あるいは家賃手当は、社員が暮らす住宅の家賃を一定額、会社が払ってくれる福利厚生です。 唯一の現金による福利厚生で、通常、独身寮や社宅を持たない会社や、独身寮や社宅のない地域に転勤になった場合に支給されるものです。

 独身寮や社宅がない会社でも、家賃補助、家賃手当があれば可処分所得は大きくなります。 これらのうち、どれかがあることを確認しましょう。なければ初任給がいくら高くても、 家賃を差し引くとあまり手取りは残らないものです。

 

カフェテリアプランに注意

 福利厚生にはカフェテリアプランなるものが流行しています。 勤続年数によってポイントがたまっていき、ポイントに応じて福利厚生一覧から好きな福利厚生を選ぶ制度です。 会社から予め決められたメニューを渡されるのではなく、自分で福利厚生を選ぶことから「カフェテリアプラン」と呼ばれます。

 カフェテリアプランにある福利厚生の例を見ると、なかなか魅力的です。 リゾート施設、宿泊施設の割引だったり、スポーツクラブの利用権、レストランの優待券、 映画や遊園地の割引チケット、商品券、果ては家事代行まで様々なものが取り揃えられています。

 カフェテリアプランは、会社が自ら用意しているのではありません。 アウトソーシングにより、福利厚生を外注に出しているのです。 福利厚生業者が会社の福利厚生を代わりに実施するのです。

 福利厚生の外注業者としてはリロクラブやbenefit one、福利厚生倶楽部などが有名ですが、 福利厚生の委託料は社員1人あたり月1000円が相場です。 豪華に見えるカフェテリアプランですが、月にたったの1000円なのです。

 さて、1000円でもらえる福利厚生にはどんな期待が持てるでしょうか。 割引チケットも平日限定だったり、例えばカラオケならカフェテリアプランで割引チケットをもらうよりカラオケ会員になったほうが安かったり、 勤続年数ポイントが足らず選べない福利厚生が多かったりするのです。

 魅力的な福利厚生をフルで使えるわけではなく、むしろ使いにくいからこそ福利厚生サービスは1人1000円という低価格で提供でき、 福利厚生業者が儲かるわけです。

 以上より、カフェテリアプランかどうかよりも、独身寮、社宅、家賃補助のほうがよっぽど重要な福利厚生です。